博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『天意』その9

2018年07月29日 | 中国科幻ドラマ
『天意』第39~43話まで見ました。

韓信はかつての兄弟分である項羽との戦いを避け、救出の道を探りますが、手負いの虞姫は項羽の前で剣舞を舞って自害。項羽も烏江で討ち死にし、漢王朝による太平の世がやってきます。

斉王として大国を統治する韓信の前に、いよいよ滄海客が「神の契約」の履行を求めます。その内容は山東半島沖の小島の周辺を埋め立てて10倍の広さにするという途方もない大工事でした。「10万人なら何とか動員できるが、それでも何十年かかるか……」と婉曲に否定の意を示す韓信ですが、滄海客は「30万人動員せよ。いっそ100万人、150万人なら2、3年で完成できるぞ?」とにべもありません。また韓信の「そんな民を苦しめるような大工事を行うなんて始皇帝と何が違う?」というツッコミに対して、滄海客は「ヤツは神の意志に背いたから滅ぼされた」という絶望的なまでの認識のずれを示す返答を示します。

で、工事を強行しようとするものの、群臣は猛反対、動員された民衆からも怨嗟の声が漏れます。「神」に直接談判を求め、遂に韓信&銭小芳が「神」こと女羲様とご対面。彼女は異世界というか異なる惑星から地球にやって来たものの、「星槎」(宇宙船)の着陸の失敗によって帰れなくなったと事情を語ります。「星槎」は工事を進める島の周辺の海底にあり、周辺の環境を「星槎」墜落前に近い状態に戻すことが、女羲がもとの世界にもどることが必要なのだとか。

小芳をもとの時代に戻すことを条件に(彼女がワームホールに吸い込まれたのも、女羲の実験に巻き込まれたからでした……)引き続き「神の契約」を履行することにした韓信でしたが、張良や蒯徹(なぜか武将になってます)らが猛反対。おまけに小芳が「もし女羲がもとの世界に戻ることに成功して、歴史上彼女が存在しなかったことになったら、彼女の支援で発展してきたこの文明はどうなるの?500年前の状態と入れ替わったいつぞやの陳倉古道と同じようなことになるんじゃないの?」という問いを発し、韓信は工事の停止を決意。


そして「雉神」をいじっていた小芳は、いつぞや行方不明になった後に戻ってきた天依が実はクローンであったことに気付いてしまいます。どうやら何らかの目的で女羲が自分のDNAをもとに作り、各地にまいた「種子」のひとつのようなのですが?そして彼女は張良との間の子供を妊娠しています。

韓信は張良に「天依はクローンではないか?」と思い切って「雉神」の映像を見せますが、普通に激怒されます。そして小芳がいつぞやの「照心鏡」で天依の胎児を確認しようとしたところ、彼女に拒絶され、それが原因か流産…… 韓信・小芳を絶縁した張良は、劉邦に「韓信に叛意有り」と報告。その劉邦&呂后のバックには、韓信を見捨てて新たに劉邦を「英雄」に選んだ滄海客の姿がありました……

韓信は突如斉にやって来た呂后によって楚王に封じられるも、彼が持つとされる「九鼎」の芯(実際は韓信の依頼を受けた蕭何が池に放擲)をめあてに人知れず監禁。呂后も島の拡張工事を進めようとしていることを知った張良は、翻意して韓信の救出に手を尽くすことに……
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする