博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『隋唐演義』その3

2013年03月06日 | 中国古典小説ドラマ
『隋唐演義』第14~19話まで見ました。

皇后が死んで以来病気がちとなり、後のことは太子の晋王に任せておけば安心と思い込んでいた文帝。しかしその晋王が実は夜な夜な地下宮殿で美女とイチャついていたとか、妹の瓊花公主殺害の真犯人であったとか、父親である自分の毒殺を謀った等々、孝行息子の裏の顔を知ってしまいます。そこで文帝は重臣の高熲や玉郡主に密命を下し、再び長男の楊勇を太子の地位に即けようとしますが、晋王の方が先手を打って父帝を殺害。隋朝第2代皇帝として即位します。すなわち隋の煬帝です。

一方、秦瓊はそのクーデタと前後して唐璧から越王楊素への贈り物を運搬するべく長安へと向かうことに。途中で李淵一家や山賊になった王伯当と再会し、王伯当らとともに長安の越王府へ。時に長安は元宵節の真っ直中。祭りの夜店を見物して回る秦瓊たちですが、民草に横暴な振る舞いをする宇文恵及を見かねて王伯当が殺害してしまいます。

王伯当・秦瓊は殺人犯として宇文成都に追われることになりますが、そこへ丁度煬帝即位のクーデタが発生し、宇文成都もそれに加担せざるを得なくなり、追跡劇はうやむやに。

クーデタ成功の後、楊勇擁立に加担したということで玉郡主は追われる身に。何とか主君煬帝や父親の目を欺いて彼女を助けようとする宇文成都ですが、父親の宇文化及はそんな息子の意図などお見通しで、息子の部下に密かに玉郡主殺害を命じます。そこへたまたま歴城へと戻る途中の秦瓊が通りかかり、玉郡主を救出。自分の目の前で好きな娘(=玉郡主)が見知らぬ男(=秦瓊)にかっさらわれてしまう宇文成都。これは辛いw


『隋唐英雄伝』では隋朝最強の武将(笑)でしたが、今回はちゃんと強いうえに哀愁を感じさせる宇文成都さん。

政権を掌握した煬帝は早速反対派の粛清を開始。捕らえられた兄の楊勇はもちろんのこと、楊勇派の重臣伍建章を群臣の前で自ら殺害し、その息子で南陽関の守将の伍雲召に対しては、羅芸と麻叔謀に討伐を命じます。そして叔父の越王楊素も、楊勇派の首領高熲を匿った罪で殺害。(楊素がどういう意図で高熲を匿っていたのかは謎です……)

その頃、煬帝の参謀役と思われた皇后の蕭美娘は、南朝陳の生き残りで文帝の寵姫からムリヤリ煬帝の妃にされてしまった宣華夫人と密談。実は蕭美娘の目的は、煬帝を利用して隋を滅亡に追いやり、故国を復興させることにあったのでした!南朝の生き残り同士で結託する2人の美女ですが…… 
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