折節の移り変わるこそ

季節の移ろいの中に、感じたままを一日一日。

高校の東京同窓会と旅歩き (その5)

2007年11月22日 23時50分09秒 | 立冬
                □ 北鎌倉円覚寺の境内(ヒメツルソバの大群生)

◇ 鎌倉歩きの続きです。
  鎌倉駅前から鶴岡八幡宮まで小町通りを歩きました。

     
          □ ホントに月曜日は人通りがもう一つです。
            私が肩で風を切り、颯爽と歩いたくらいですから。

                   


◇ 両側にお店が並びます。
  左右の路地に目をやれば、割烹・料亭から、カジュアルな料理店、
  それにごく普通の食堂風のお店まで、様々です。

     

                 □ 小町通り  
                   
                   
                 

               

◇ 私は、歩みは鈍いのですが、買物と食い物探しはパパパッと早いのです。
  すぐに何とかセットにありつきました。
  うどんに、ちりめんをのせたご飯、そして紅葉の天ぷら。
  トドでもお腹はいっぱいになります。
  それ以上に、あっさり味で一瞬関西風かと思いました。
  こういった素朴なお昼がおいしく感じるのも、鎌倉ならではです。

     
      □ あっさり味は、お兄様の健康に一番なのです。

◇ その後、左右をきょろきょろと落ち着き払って歩いていると、
  すぐに鶴岡八幡宮、朱塗りの「三の鳥居」です。

     

◇ 向こうに新装なったパチンコ屋ならぬ「舞殿」が見えてきました。
  屋根の葺が真新しく、とても落ち着いた趣でした。

     

          

◇ そして、石段の向かって左の大銀杏、樹齢千年。
  辿ること約八百年、建久七年(1219年1月27日)の鶴岡八幡宮拝賀の日。
  鎌倉幕府は、ときの征夷大将軍、源実朝に訪れた悲劇。
  大銀杏に隠れていた甥の公暁(兄頼家の子)に暗殺されたと伝わっています。
  絶命したのは、この石段だったのでしょうか。

          

                

◇ 万葉以来の歌詠みでは天下一と、正岡子規に称えられた実朝。
  その和歌のいくつかは、歌碑となって鎌倉の街で見ることが出来ます。
  歌を忘れましたが、たとえば鎌倉文学館の入口あたりにひっそり…。

                
                  □ 源実朝(1192-1219)

◇ 鎌倉の勇猛な武将でありながら、もののあはれに通じている粋な歌人。
  実朝の在りし日の歌を思い浮かべながら、八幡宮の石段を登ります。

          


(una poesia di oggi)

   世の中は常にもかもな渚漕ぐ あまの小舟の網手悲しも    源実朝

   大海の磯もとどろによする波 わけてくだけてさけて散るかも  同

   くれなゐの千入のまふり山の端に 日の入る時の空にぞありける 同

               

◇ そして、鎌倉と言えば、この歌ですね。
  名勝の地がすべて入っているような気がします。

             
       □ 鎌倉駅への帰り道、ポストの前で振り返りました。


(una poesia di oggi)
               鎌 倉            芳賀矢一

     七里ヶ浜の磯伝い 稲村ヶ崎名将の 剣投ぜし古戦場

     極楽寺坂越え行けば 長谷観音の堂近く 露座の大仏おわします

     由比の浜辺を右に見て 雪の下村過行けば 八幡宮の御社

     上がるや石のきざはしの 左に高き大銀杏 問わばや遠き世々の跡

     若宮堂の舞の袖 しずのおだまきくりかえし かえせし人をしのびつつ

     鎌倉宮にもうでては 尽きぬ親王のみうらみに 悲嘆の涙わきぬべし

     歴史は長き七百年 興亡すべてゆめに似て 英雄墓はこけ蒸しぬ

     建長円覚古寺の 山門高き松風に 昔の音やこもるらん

◇ いちみさんざん北条氏   1333年鎌倉幕府が滅びる。
  よく語呂合わせで年代を覚えたものです。
  新田義貞の鎌倉攻め、それがこの年、その古戦場が七里ヶ浜や稲村ケ崎等々。


(una poesia di oggi)

     七里濱 夕日漂ふ波の上に 伊豆の山々果し知らずも     西田幾多郎

◇ なつかしい長谷寺に由比ヶ浜に成就院、紫陽花の美しさに息をのんだ頃…今いずこ。
  今回の旅歩きの最後は、北鎌倉の円覚寺。
  まだ紅葉には早くて、でもあちらこちらに新しい発見が…。

     

     

◇ 山野草の園内に入りました。

               

     


          

                

          

      

          

                   

                              
          

◇ なにもかもぎっしり詰まった三日間。
  その中で、最後の最後にヒメツルソバの群生には感動を通り越してました。
  いつ訪れても思い出の鎌倉。
  それを積み重ねて、様々な思いを馳せて…歴史は人。
  結局、鎌倉ゆかりの人々に思いを致す一日でした。

     

               

          

◇ 明日23日は、福岡県に紅葉を探しに行きます。

          
           □ 燃えるような夕焼けとともに日が暮れて行きました。

                               (2007年11月22日)
 
                   

          

コメント (10)
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