図書館で借りた「橘玲の中国私論---世界投資見聞録」を読み終わった。中国に関する本は現在、星の数のように出版されているが、これこそが日本人が読むべき中国論の決定打だと思う。
よく出回っている中国関連本は、経済に関するものだったり脅威を訴えるものであったりすることがほとんどであるが、この本はそれだけではない。中国とはそもそもどういう国なのか、というアウトラインを見事に論じ切っている。反中的でも親中的でもない視点で、なぜ中国はあのような国なのか、ということが詳しく説明されており、非常に説得力がある。(もちろん若干、納得できない箇所もあるが)
著者は中国の専門家ではないということでタイトルは「中国私論」とされているが、私論の域にとどまらず、最上級の中国論となっていると思う。今まで中国に関する本を数えきれないほど読んできた私でさえ、そう感じる。
図書館で借りて読み終わった本であるが、蔵書に加えておきたい気持ちが強くなり、わざわざアマゾンで注文することにした。そんな本は、なかなか出てこない。
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