http://www.asahi.com/articles/ASG1N5SBWG1NUTFK00M.html
キャロライン・ケネディ駐日米大使がイルカの追い込み漁に反対する考えを示したことに対し、菅義偉官房長官は20日の記者会見で「イルカ漁業は我が国の伝統的な漁業の一つで、法令に基づき適切に実施されている。米国に日本の立場を説明していく」と述べた。
イルカの追い込み漁は和歌山県太地町で行われている。ケネディ氏は18日、短文投稿サイトのツイッターで「米国政府はイルカの追い込み漁に反対します。イルカが殺される追い込み漁の非人道性について深く懸念しています」と書き込んだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
私はイルカなど食べたことはないし、追い込み漁を特別に保護すべきとは思っていない。しかしケネディのこの書き込みには、非常に強い疑問を感じる。発言内容の是非についても言いたいことは山ほどあるが、それよりも「米国政府は・・・」という主語を用いて日本を批判している点に注意すべきだ。
果たしてこれは、本当にアメリカ政府の公式見解なのか? もしそうであれば、本国の国務省やホワイトハウスの了解を得ているのか? そうだっとしても、アメリカ政府の公式見解というのは、ツイッターなんぞでつぶやくものなのか? まさかと思うが、ケネディ個人が思いついたことを深く考えもせず「米国政府は・・・」とつぶやいてしまった、という可能性もある。普通に考えれば、このようなことは駐日大使が発言するのは、あまりに異例だ。しかもツイッターを使って、だ。いくらアメリカでも、仮にも同盟国である日本を相手にする時は、もう少し慎重に対処するはずである。この大使、どうもあやしい。
ケネディについてwikiで少し調べてみたところ、大使着任式では、正装で出迎えた天皇陛下を前に、なんと平服を着て現れたらしい。大使としての常識はセロだ。このことと、シー・シェパードまがいの今回の発言を合わせて考えると、この女はルーピー鳩山、もしくは田中真紀子と同レベルであろう、ということが見えてくる。単にオバマと仲がよく、アメリカ国内で人気があるというだけで、駐日大使に選ばれたのだと思われる。現在までの経歴を見ても、実務能力が必要とされることは一切やってなさそうである。もちろん外交のことなど、何も知らないのだろう。オバマは、大衆受けしそうな美人でも大使にしておけば、日本の対米感情が良くなると思ったのだろうか。オバマの日本に対する関心の無さがよく分かる。
しかし駐日アメリカ大使というのは、世間知らずの「お嬢様」では本来務まらないはずの職だ。極東有事にあたっては、在日米軍と日本政府のパイプ役も務めなければならないだろう。その際には、日本の防衛大臣のカウンターパートになるのが、アメリカ大使だ。ルーピーと同レベルの婆に務まるとは思えんな。それとも、東アジアの有事など発生しない、とタカをくくっているのだろうか。地域の安全保障に対してアメリカがどこまで本気で対処するつもりなのか、どうにも疑わしくなってきた。
<1月22日追記>
アメリカ国務省によると、ケネディによるツイートはアメリカ政府の公式見解なのだそうだ。そうだとしても、なぜこのタイミングで、なぜツイッターなんぞでつぶやくのか? まあどっちにしろ、大使が政府を代表して明言したことを、今さら「違います」とも言えるわけもないが。
上田さん> アメリカの大使というのは、少数の例外を除いて、大統領の個人的な支援者だったりする場合がほとんどなのだそうです。当然、外交について何も知らない奴ばかりです。こんなことが許されるのも、アメリカが超大国だからこそなんでしょうね。