前回の続きで、ピュー・リサーチ・センターにおいて同時に公表された「中国のイメージ」という調査の結果も、実に興味深い。
http://www.pewglobal.org/2014/07/14/chapter-2-chinas-image/
上の国際世論調査から分かる重要な点は以下のとおり。
★中国は、欧米各国では評価が低い。民主主義を否定する一党独裁国家だからだろう。
★アジアでは非常にばらつきがあるものの、中国を好意的に見ている国も多い。地理的に近いからこそ、国ごとに受け止め方が大きく異なることが、結果に表れた。
★中南米やアフリカでは、やけに人気がある。自国民が困窮しているにもかかわらず、中国政府はこの地域で偽善的な援助外交を繰り返し、印象操作に成功したせいだ。
★大体どの国も、若い世代ほど中国に好意的だ。若いからこそ知識、判断力、認識力に劣るという事実は、やはりどこでも共通している。
★中国という国家自体はともかく、中国経済の成長については、おおむね好意的に捉えられている。日本でさえ、中国経済の成長を「良いこと」と受け止めている。しかしイタリアやポーランドでえらく拒否反応があるのは、どういうことだろうか?
★「中国は個人の自由を尊重しているか」という問いには、当然ながら欧米・アジアの先進国(それから中南米)は「NO」と答えている。しかしながら、中国に好意的なアジア各国、及び中東・アフリカ諸国は、なんと「YES」と答えている。これらの国に比べれば、中国はまだマシということか。いや、何も分かっていないだけだろう。
★習近平に対する信頼度は、中国の影響下に下ったアジア諸国や、何も分かっていないアフリカ諸国を除けば、おおむね低い水準である。安倍総理に対する信頼度より格段に低い、ということが分かる。朝日、毎日、中日新聞など安倍を目の敵にする各メディアは、これをよく認識した方がよい。