Willow's Island

since 2005

朝鮮戦争は韓国が仕掛けようとしていた?

2014年06月29日 21時59分22秒 | 中国

 非常に面白いサイトを見つけた。アメリカの公文書館である National Security Archive の電子版だ。ここではアメリカ政府の様々な公文書が、かつては非公開だったものも含めて数多く公開されている。今から42年以上前(ちょうど私が生まれた時)にニクソンが訪中した際の詳細な記録もある。Nixon's Trip to Chinaという長大な記録がそれだ。英語も分かりやすいので、ぜひ読んでみていただきたい。
http://www2.gwu.edu/~nsarchiv/NSAEBB/NSAEBB106/
 ニクソンと周恩来による対談記録なのだが、これが最高に面白い。いかにも大国同士のスケールの大きな会話で、尊大な態度が見え隠れしている。ぎょっとするほど赤裸々な表現もある。いかに年数が経過しているとはいえ、本当にこれ、公開してもよいのだろうか。
 まだ部分的にしか読んでいないが、特に面白いと思ったのが、韓国の初代大統領である李承晩に関するくだりだ。Document 2 の p17にある該当部分を私が以下のとおり翻訳してみた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
http://www2.gwu.edu/~nsarchiv/NSAEBB/NSAEBB106/NZ-2.pdf
ニクソン:歴史上の記録をひとつ挙げよう。1953年、副大統領として初の世界外遊の時だったが、アイゼンハワー大統領が私に口頭で、李承晩あての長いメッセージを伝えてきた。李承晩は北進しようとしていたが、「それはできない。もしやれば、我々はあなたをサポートできない。」と彼に伝えることが、私の不愉快な任務であった。そう伝えた時、李承晩は泣いていたのを覚えている。私が李承晩の北進を防いだのだ。もちろん私はアイゼンハワー政権の一員、副大統領だった。この話はまだ誰にも伝えていない。

周恩来:はい、大統領が先ほどおっしゃったような李承晩の性格は、我々が伝え聞いているものと似ています。

ニクソン:何と似ているって?

キッシンジャー:周首相が伝え聞いているもの、と。

周恩来:彼が政権を去ってから数年後に聞きました。

ニクソン朝鮮人というのは、北も南も、感情的で衝動的な民族だ。こうした衝動性、好戦性が我々両国を困らせるような事件を引き起こさせないために、お互いに影響力を行使していくことが重要である。朝鮮半島を我々両政府の紛争の場にすることは馬鹿げており、非合理的だ。一度起きてしまったが、二度と起きないようにしないといけない。総理と私が力を合わせれば、防ぐことができると思う。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 李承晩、及び韓国は完全にバカにされていることが分かる(笑)。馬鹿にされてしかるべき人物なので、仕方がないのだが。しかしもっと興味深いのは、李承晩が北に侵攻しようとしていた、という事実だ。歴史において朝鮮戦争は北が南を侵略したため、とされている。確かにそのとおりなのだが、南だって北に侵攻しようとしていたのである。ただ、アメリカに止められたため、南は実行できなかっただけなのだ。北は飼い主であるソ連が許可したから、侵攻できたに過ぎない。これが韓国という国の正体だ。
 それにしてもニクソンは、アメリカ人の割にあの半島のことをよく分かっていたようである。(^^) 今のオバマよりはよっぽど賢いよ。