Willow's Island

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3年B組金八先生 第18話

2005年02月25日 23時59分10秒 | テレビ
 今日も金八を見た。3Bの生徒達は明るいのだが、ストーリー展開はますます暗くなっていく一方だ。
 金八シリーズには毎回、心に闇をかかえる最も深刻な生徒が一人は存在するのだが、今シリーズについては、丸山しゅうという生徒がそれに当てはまる。この子がとにかく、無茶苦茶 悲惨なのである。
 父親が小さい会社を経営していたが、ある日トラックの事故を起こしてから商売が傾き、それに疲れた父親はヤクザから覚醒剤を手に入れるようになり、薬の打ちすぎで廃人となってしまい、その看護に疲れた母親も次第に冷酷になって息子(しゅう)に暴力を振るうようになり、しゅうは廃人の父の面倒を見て母親の虐待にも耐え、なんとか学校生活を送っていたが、父親はヤクザから薬を盗んでいたため、しゅう自身もヤクザに追われる身となり、ついにヤクザに住居を知られてボコボコにされたが、友人が警察に知らせたので警官たちが踏み込みヤクザは逮捕されることになり、しかし同時に父親と母親も逮捕されたため、友人を恨んで裏切り者呼ばわりしたら、その友人はマンションから飛び降りるという自殺未遂をしてしまい、精神的に耐えられなくなり、ついにしゅう自身も薬に手を出し、中毒になってしまい、真人間になって戻ってきた母親がそれを知って必死にヤク抜けさせようとし、それがなんとか成功したかに見え、自殺未遂時の怪我から回復中の友人と同じ高校に行こう、と受験勉強をがんばっていたが、やっぱり薬が抜けきれず、幻聴や幻覚が見え始め、相当苦しい状態になっているところを街の不良達に見つかり、また薬を買わされ、再び中毒状態に戻ってしまい、そこでついに警察が学校にやってきて「ドラッグを買った生徒がいる」と職員室で告げ、金八はしゅうがその生徒であることを悟ってしまい、あわれしゅうは少年院送りか、というところで今日の話は終わったのである。
 一体、中学校が舞台であるはずのこのドラマで、ここまでダークな展開にする必要があったのか。金八は今までのシリーズでも性同一性障害、引きこもり、いじめ、校内暴力、妊娠、などの重いテーマを扱ってきたが、今シリーズではそれが「ドラッグ」であるようだ。中高生による薬物濫用問題は、ここまで深刻になっているのだろうか。薬物は悪いものと知識では知っていながらも、正直言って私はドラッグがどんなものかよく分からないため、どれほど深刻な問題なのかあまり考えてこなかった。しかし今回の金八を見て、これは本当にやばい問題なのかもしれない、と思い始めた。予告編では金八が「薬を憎め!!」と涙ながらに訴えていたが、それはこのドラマの制作者と同じ気持ちだったのかもしれない。そうすると、このような残酷ともいえる展開になったのは、視聴者にもドラッグを憎んでもらうため、と考えられる。今お休みしている小山内先生もきっと、ドラッグを憎んでいるにちがいない。