”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

冬の水羊かん

2016-12-12 13:20:50 | お菓子

初めてこの水羊かんを見たのは、

 

いえ、正確に言ったら、この水羊かんではありません。

 

冬に食べる水羊かんを初めて見たのは、

NHK連続テレビ小説「まれ」のワンシーンですから、能登が舞台ですね。

お正月の食卓で、ヒロインが水羊かんをおいしそうに食べていました。

夏ではなく、真冬に水羊かんを食べることも驚きでしたが、

一人分の大きさにもびっくり!! (@_@。

  

でも、今年の2月に福井の水羊かんをいただく機会があり、

すっきりした甘さ、つるっとしたのどごし・・・。

これは、一人分があの量でもペロリといけると納得しました。

   

「もう一度食べたい!」と思っていたら、

福井の野菜&だしソムリエのお仲間が送ってくださいました。

  

改めていただいてみると、すっきりした甘さとのど越しに加えて、

黒糖のコクもじんわりと伝わってきます。

 

    

福井の水羊かんは、砂糖とあんを寒天で固めて作るのは同じですが、

水分を多くしてやわらかく作るのが特長なのだそうです。

 

そのため福井の冬水ようかんは水分が多く、

糖度が低くなっています。(33~34度。通常の練り羊羹は66~70度)

糖度が低いということは、保存が効かないということ。

つまり、常温や夏のような気温ではすぐに腐敗してしまいます。

  

大正時代から食べられていたというこの水羊かん。

冷蔵庫も普及しておらず、流通も発達していなかった当時、

福井の冬の気温(0℃~10℃)は、

この水羊かんをいただくのに適していたのでしょう。

 

食品製造の技術も進み、冷蔵技術も進んだ今の時代なら、

この水羊かんを夏に作ることも可能なのでしょうが、

これを冬にいただくということが

大切に守り続けたい食文化なのだと思います。

 

ごちそうさまでした。(*^-^*)

 

コメント
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