「夜遊びは非行の始まりです。みんなで愛のひと声を掛けて帰宅させましょう」。
ラジオ局によっても異なるようだが、午後6時15分ほど前になると、決まってこのアナウンスが流れる。陽はまだ明るく、遠くの瓦屋根の上のシーサーの姿も確認できる。近くの小学校の校庭では、にわかチーム対抗の野球が白熱!これからがクライマックスというところだが、校内放送が試合中止を促す。
「よい子のみなさん。お家へ帰る時間です。お家の人が待っています。早めに帰宅しましょう」。
野球は即座に中止。選手たちは敵味方こぞって後片付けに取り掛かる。実に統制のとれた行動だ。
「なんと素直な子たちだろう」。
私は例によって、ひとり問答をする。
□陽はまだ高いのだから、もう少し遊ばせてやりたいな。
■いやいや、そうはいかないよ。近頃は子どもたちを巻き込んだ事件事故は多発しているし、親御さんたちは、子どもが帰宅するまで気がかりだろうからな。
■オレたちの少年時代の夏場。陽のある内に帰宅したことがあったかい?
■そう言えば・・・記憶にないな。早めに帰宅するとおふくろは、オレの額に手を当てて“風邪?”といい、なんでもないと判断すると“もう少し外で遊んでおいで“いま忙しいから”と背中を押していたものだがなあ。
□夕刻、外で遊んでいる子は少なくなった。学校がすむと、その足で学習塾へ向かう子のほうが多い、校内放送に促される子たちは塾には行っていないのか。それとも行ってはいるが(野球の日)を意識的に設定しているのか。そうだとすると(子どもの世界)もせわしなくなったものだ。
■沖縄は子どもを含めて(夜型)と言われるが、是正されつつあるのかな。
ここに沖縄タイムス社が実施した「子どもの健康アンケート」の調査の纏めがある。対象は就学前の幼児から小学生・中学生の児童生徒。アンケートは就寝時間、夜間外出、朝食、野菜摂取、登校方法などの生活習慣を聞く質問と自由記述の7問。228人から回答を得た。
*子どもは夜9時までに就寝。
はい=72人(32%) いいえ=156人(68%)
*子どもを連れて夜8時以降に居酒屋やレストラン、スーパーに出掛けることが月1回以上ある。
はい=71人(31%) いいえ=157人(69%)
この②項目について識者は「沖縄の夜型社会を反映しているといえる」と指摘している。
自由記述には時間管理に関する意見が多く「親は共働き、子どもは習い事や宿題で9時就寝は難しい」「帰宅後は風呂、夕食、宿題で精いっぱい」など、多忙な日程をやりくりするのに四苦八苦する家庭の姿が浮かび上がった。
毎日、朝食を摂る子は98%。野菜を食べる子は90%と高く、夕食を家族と一緒に食べる子は68%だった。
自由記述で最も多かったのは(食に関して)で、「野菜をなかなか食べてくれない」「お菓子の過剰摂取が気になる」など。
徒歩登校している子は、54%。外で遊ぶ機会が減り、スマートフォンやゲームに熱中して、睡眠時間が減ったり、姿勢や視力が悪くなっていると懸念する声も多い。
この「子ども健康調査」結果について専門家は、夜型社会の影響を指摘した上で、つぎのようにまとめている。
「子連れで出掛けざるをえない人もいる。(こうあるべきだ)とお題目を唱えるだけではだめで、実行できない人にノウハウを伝えたり、支援するシステムをつくることが必要」。
またぞろひとり問答。
○何時何分という時刻は全国同じでも、日の出日の入りに時差がある(夜間)をどう括ろうか?関東方面と沖縄では夏場は2~3時間。冬場は4時間ほどの時差があるという。
●夜型も仕方ない・・・・とは言わないが、子どもの世界は確かに大人顔負けの(ゆとりのなさ)だものな。ひところ論じられた(ゆとり教育)は、どうなっているのだろう。
○昨今のニッポンは(ゆとり教育)を推進する(ゆとり)を失っている。そこへいくと我らの少年時代はよかった!と言うより楽しかった。宿題は親や兄弟が手伝ってくれたし、夏の夜は「試胆会」と称する肝試し会やキジムナー遊び。冬の夜は拍子木を打ちつつ火の用心の夜回りもあったしな。
●それを言っちゃあおしまいよ。“昔はよかった”は禁句!禁句!若者たちに敬遠どころか嫌われる。
○子どもばかりでなく我ら爺にも、ゆとりがなくなった。楽しい夜遊びをしたいなあ。子どもたちにもさせたいな。
人生を諦めたわけではないが時代は移った。
平成2年生まれの青年に(昭和のはなし)をしたら「昔のことは分かりません」と返答された。
なるほど。26歳には昭和は昔だ。唇が寒くなって口をつぐんでしまったことだが、かえって「夜遊びの楽しさ」を教えてくれた先輩たちの声と顔が懐かしく思える。この際、思いっきり夜遊びをして、飛行老年!不良老人になってやろうか。
ラジオ局によっても異なるようだが、午後6時15分ほど前になると、決まってこのアナウンスが流れる。陽はまだ明るく、遠くの瓦屋根の上のシーサーの姿も確認できる。近くの小学校の校庭では、にわかチーム対抗の野球が白熱!これからがクライマックスというところだが、校内放送が試合中止を促す。
「よい子のみなさん。お家へ帰る時間です。お家の人が待っています。早めに帰宅しましょう」。
野球は即座に中止。選手たちは敵味方こぞって後片付けに取り掛かる。実に統制のとれた行動だ。
「なんと素直な子たちだろう」。
私は例によって、ひとり問答をする。
□陽はまだ高いのだから、もう少し遊ばせてやりたいな。
■いやいや、そうはいかないよ。近頃は子どもたちを巻き込んだ事件事故は多発しているし、親御さんたちは、子どもが帰宅するまで気がかりだろうからな。
■オレたちの少年時代の夏場。陽のある内に帰宅したことがあったかい?
■そう言えば・・・記憶にないな。早めに帰宅するとおふくろは、オレの額に手を当てて“風邪?”といい、なんでもないと判断すると“もう少し外で遊んでおいで“いま忙しいから”と背中を押していたものだがなあ。
□夕刻、外で遊んでいる子は少なくなった。学校がすむと、その足で学習塾へ向かう子のほうが多い、校内放送に促される子たちは塾には行っていないのか。それとも行ってはいるが(野球の日)を意識的に設定しているのか。そうだとすると(子どもの世界)もせわしなくなったものだ。
■沖縄は子どもを含めて(夜型)と言われるが、是正されつつあるのかな。
ここに沖縄タイムス社が実施した「子どもの健康アンケート」の調査の纏めがある。対象は就学前の幼児から小学生・中学生の児童生徒。アンケートは就寝時間、夜間外出、朝食、野菜摂取、登校方法などの生活習慣を聞く質問と自由記述の7問。228人から回答を得た。
*子どもは夜9時までに就寝。
はい=72人(32%) いいえ=156人(68%)
*子どもを連れて夜8時以降に居酒屋やレストラン、スーパーに出掛けることが月1回以上ある。
はい=71人(31%) いいえ=157人(69%)
この②項目について識者は「沖縄の夜型社会を反映しているといえる」と指摘している。
自由記述には時間管理に関する意見が多く「親は共働き、子どもは習い事や宿題で9時就寝は難しい」「帰宅後は風呂、夕食、宿題で精いっぱい」など、多忙な日程をやりくりするのに四苦八苦する家庭の姿が浮かび上がった。
毎日、朝食を摂る子は98%。野菜を食べる子は90%と高く、夕食を家族と一緒に食べる子は68%だった。
自由記述で最も多かったのは(食に関して)で、「野菜をなかなか食べてくれない」「お菓子の過剰摂取が気になる」など。
徒歩登校している子は、54%。外で遊ぶ機会が減り、スマートフォンやゲームに熱中して、睡眠時間が減ったり、姿勢や視力が悪くなっていると懸念する声も多い。
この「子ども健康調査」結果について専門家は、夜型社会の影響を指摘した上で、つぎのようにまとめている。
「子連れで出掛けざるをえない人もいる。(こうあるべきだ)とお題目を唱えるだけではだめで、実行できない人にノウハウを伝えたり、支援するシステムをつくることが必要」。
またぞろひとり問答。
○何時何分という時刻は全国同じでも、日の出日の入りに時差がある(夜間)をどう括ろうか?関東方面と沖縄では夏場は2~3時間。冬場は4時間ほどの時差があるという。
●夜型も仕方ない・・・・とは言わないが、子どもの世界は確かに大人顔負けの(ゆとりのなさ)だものな。ひところ論じられた(ゆとり教育)は、どうなっているのだろう。
○昨今のニッポンは(ゆとり教育)を推進する(ゆとり)を失っている。そこへいくと我らの少年時代はよかった!と言うより楽しかった。宿題は親や兄弟が手伝ってくれたし、夏の夜は「試胆会」と称する肝試し会やキジムナー遊び。冬の夜は拍子木を打ちつつ火の用心の夜回りもあったしな。
●それを言っちゃあおしまいよ。“昔はよかった”は禁句!禁句!若者たちに敬遠どころか嫌われる。
○子どもばかりでなく我ら爺にも、ゆとりがなくなった。楽しい夜遊びをしたいなあ。子どもたちにもさせたいな。
人生を諦めたわけではないが時代は移った。
平成2年生まれの青年に(昭和のはなし)をしたら「昔のことは分かりません」と返答された。
なるほど。26歳には昭和は昔だ。唇が寒くなって口をつぐんでしまったことだが、かえって「夜遊びの楽しさ」を教えてくれた先輩たちの声と顔が懐かしく思える。この際、思いっきり夜遊びをして、飛行老年!不良老人になってやろうか。