トシの読書日記

読書備忘録

濃密な空間

2007-08-24 16:37:48 | か行の作家
なんと、約1ヵ月半ぶりの投稿になってしまった。
仕事の人手が足りなく、休みもままならなくてなかなか本も読めない状態です。
でもこのブログ、やめませんから(って誰に言ってんだ?)


金井美恵子「愛の生活」読了

小川洋子が、仕事場の机の上にいつも置いて、ことあるごとに読み返すと言っていた本なので、どんなものかと手にとってみた次第。
とにかく濃密です。ここ最近の会話だらけのスカスカの三文小説とはえらい違いです。
なので、読み手もかなりの体力がいるんですねぇ。すごくおもしろかったけど、ちょっと疲れました(笑)
裏表紙のコピーより・・・今日の人間存在の不安と表現することの困難を逆転させて細やかで多彩な空間を織り成す金井美恵子の秀作十篇・・・・


小川洋子「ブラフマンの埋葬」読了

小川洋子の小説は、たいてい読んでるんだけど、なぜかこれ、抜けてました。
いつもの小川洋子の世界です。
興味深いのは、登場人物が誰一人として名前がないということなんです。主人公さえも。唯一名前が出てくるのは、その「ブラフマン」なんです。
全体に淡い色彩の水彩画のような風景を思い浮かべさせるような感じで物語は進行し、そして突然ブラフマンの死で物語は終わる。
あまりに唐突で、ちょっとびっくりしたんですが、後半をもう一回読み返してみると、見事に伏線が張りめぐらしてあって、なるほどと納得でき、またこの作家の物語を構築する技術に酔いしれたというわけです。



今日は、久々に休みをとって、本屋へ行って以下の2冊を。

井上荒野「だりや荘」
長嶋有「パラレル」

なかなか読むひまがないんですが、好きなことはやめられないんで月に一回でも更新したいなと思う晩夏の昼下がりでした(笑)

(写)濃密な空間

2007-08-24 16:00:00 | あ行の作家
なんと、約1ヵ月半ぶりの投稿になってしまった。
仕事の人手が足りなく、休みもままならなくてなかなか本も読めない状態です。
でもこのブログ、やめませんから(って誰に言ってんだ?)


金井美恵子「愛の生活」読了

小川洋子が、仕事場の机の上にいつも置いて、ことあるごとに読み返すと言っていた本なので、どんなものかと手にとってみた次第。
とにかく濃密です。ここ最近の会話だらけのスカスカの三文小説とはえらい違いです。
なので、読み手もかなりの体力がいるんですねぇ。すごくおもしろかったけど、ちょっと疲れました(笑)
裏表紙のコピーより・・・今日の人間存在の不安と表現することの困難を逆転させて細やかで多彩な空間を織り成す金井美恵子の秀作十篇・・・・


小川洋子「ブラフマンの埋葬」読了

小川洋子の小説は、たいてい読んでるんだけど、なぜかこれ、抜けてました。
いつもの小川洋子の世界です。
興味深いのは、登場人物が誰一人として名前がないということなんです。主人公さえも。唯一名前が出てくるのは、その「ブラフマン」なんです。
全体に淡い色彩の水彩画のような風景を思い浮かべさせるような感じで物語は進行し、そして突然ブラフマンの死で物語は終わる。
あまりに唐突で、ちょっとびっくりしたんですが、後半をもう一回読み返してみると、見事に伏線が張りめぐらしてあって、なるほどと納得でき、またこの作家の物語を構築する技術に酔いしれたというわけです。



今日は、久々に休みをとって、本屋へ行って以下の2冊を。

井上荒野「だりや荘」
長嶋有「パラレル」

なかなか読むひまがないんですが、好きなことはやめられないんで月に一回でも更新したいなと思う晩夏の昼下がりでした(笑)