トシの読書日記

読書備忘録

手を伸ばす。その先にあるもの。

2007-01-31 01:18:51 | あ行の作家
井上荒野「潤一」読了

島清恋愛文学賞受賞作だそうです。

潤一という男をめぐる9人の女性たちがそれぞれの視点から描いた連作短編集。
下は14歳から、上は62歳までの女性たちが登場する中、この62歳の「あゆ子」の話が一番よかった。もちろん、性的な関係はないのだが、あゆ子の、亡くなった夫に対する気持が、潤一と出会うことによって、見事に浮き彫りになってくる様子が新鮮だった。

しかし、井上荒野好きな私としては(笑)凡作と言わざるを得ないです。