町田市議会議員 山下てつや “獅子奮迅”

てつやではたらく“山下てつや”が日々の活動や出来事、お知らせしたいことを報告します。

北部丘陵のまちづくりと小田急多摩線延伸

2010年08月31日 | 活動日誌
北部丘陵と小田急多摩線の延伸は、どう関係していくのであろうか。URの開発が中止になり、貴重な緑地帯そして農地が残る町田市の北部丘陵地域。ここに鉄道を通すというのは、北部丘陵地域の現在の自然環境を破壊するのではないかという心配をする方もいるのではないかと思う。
現在、小田急多摩線の延伸構想は、都市鉄道利便増進法という手法により、事業性を調査している。この都市鉄道利便増進法の目的は、独立行政法人鉄道・運輸機構のHPによると『鉄道ネットワーク整備が進んでいる今日の都市においては、そのネットワークを更に有効活用して利用者の利便性を向上させていくことが重要となってきています。「都市鉄道等利便増進法」による事業では、既存の路線間を結ぶ新たな連絡線を整備するなど、現在ある鉄道網をより速く使いやすいものに整備していくことで、活力ある都市活動とゆとりある日常生活を多くの人に提供していくことを目的としています。』とある。つまり、一言で言えば、速達性の向上に、その目的があるのです。
この目的を具体化し、一番単純なケースを想定すると、相模原と唐木田間を結び、横浜線と小田急多摩線を接続することにより速達性を向上するわけですから、町田市内を通過する際に、駅を整備するとか、土地利用をして開発を進めるなどということは、二の次になるのではないかと考えられます。事業化の判断は、相模原と唐木田を結んだ場合の速達性の向上とそれを支える事業の採算性になると考えられます。
そこに、どのように町田市固有の事情を加味してくのかというのが、大きな課題です。まず、最低条件となる町田市内に駅を整備することについては、多摩線の導入空間となる小山田の属する忠生地域には駅がなく、小山田は交通不便地域でもあることから、駅の整備を必要としていますし、これに限らず駅を整備してほしいと周辺地域は考えるでしょう。
次に、北部丘陵の農とみどりのまちづくりとの一体的な鉄軌道の整備という観点では、相模原市が、小田急多摩線延伸を前提とした相模原駅周辺のまちづくり構想を策定しているのに対して、町田市の北部丘陵まちづくり構想は、小田急多摩線延伸や駅ができた前提のものではありません。
町田市は、相模原市と違って政令市ではないので、都市計画決定の権限をもっているわけではないが、北部丘陵地域の農とみどりを守るためにも、小田急多摩線延伸を前提として有効活用したまちづくり構想を策定すべきではないかと思う。農とみどりをまもる人たちが集まり、自然と建築物が調和したまちづくり、都市のリゾートを演出するような構想をぜひとも、打ち出してほしいと思う。