ステージおきたま

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演劇の力だあ!⑦:地域に支えられる

2007-04-16 21:54:15 | 演劇

 今回のテーマは地域と高校演劇との関わりだ。ちょっと、演劇の力とは、関係ないかもなあ。でも、とっても大切な話しだから、載せておきたい。

 今時、地域と高校生は、およそ縁遠い。中には、ボランティアなどで緊密に地域の人たちと関わっている高校生もないわけじゃないが、まあ、これはかなり少数派だよね。だいたい、親だって、高校生の息子、娘とどう接するか、自信がないもの。まして、赤の他人がなに言うか、って感じじゃないかな。

 でも、これはどちらにとってもとっても不幸なことなんだなあ。高校生は、大人から貴重な経験や知識を学ぶ機会を台無しにしてるし、地域の方は、高校生の爆発するエネルギーを活用できないでいる。お互いに遠目から見やっていると、誤解も生まれるしね。地域活動を小馬鹿にする高校生、やれ近頃の若い奴は、って色眼鏡の大人達ってわけだ。

 この不幸な行き違いを、なんとか乗り越えることができれば、どちらにとっても、言うことない。で、置農演劇部は、この難しい課題を結構上手に乗り越えつつあるんだ。その課程とそれがもたらす大いなる意義、ちょっと、言い過ぎじゃねえか、が、以下の文章の内容だ。演劇の力とは言えないけど、高校生と地域との関わり、という点で、ちょっとは参考になるんじゃないだろうか。う~ん、かなり大上段!

 

⑦地域に支えられる

公演は、たとえ高校生と言えども、市や町のホールを利用する。リハーサルを含め一つの公演にはおよそ10数万円の会場費がかかる。これをすべて自己負担したら、ホールでの演劇公演はまず不可能と言ってよい。川西町に限らず多くの地方自治体は、高校生の文化活動には助成措置をとってくれているが、川西町(フレンドリープラザ)の場合、会場使用料の他、設備利用料金も半額に減免してくれているので、非常に助かっている。

また、フレンドリープラザで行われるプロの演劇公演は、必ず鑑賞させてもらっている。こまつ座の年2回の公演の他、子どものためのシェークスピア劇場、流山児祥事務所など、プラザを訪れる数々の実力派劇団の生の舞台を、高校生特別料金をさらに割り込んだ演劇部料金で見せていただいている。アマチュア劇団も含めると、年に10回近くの舞台を見ていることになる。まさしく、地域に支えられてこそ成り立つ活動と言える。

支えていただく以上、こちらもできる限り協力は惜しまないことにしている。フレンドリープラザ主催の行事には積極的には参加し、裏方などのボランティアも引き受けている。例えば、フレンドリープラザは、映画スイングガールの舞台になったことで有名だが、それを記念して、東北学生音楽祭を毎年2月11日に、厳冬の真っ直中開催している。この裏方の中心は、置農演劇部の部員達だ。また、プロ劇団の公演では、その仕込みやばらしを手伝ったりもする。町おこしの様々なイベントにも、獅子舞やダンスなどで極力参加することにしている。これらの催しでは、町の職員や地域の方々と一緒に働くことになる。これらのボランティアを通して地域の大人達と接することは、高校生にとって、大変大きな勉強の機会となっている。

また、演劇部が公演を行う時は、ホール専属スタッフの方々からの協力、指導が欠かせない。相手が高校生とあって、やさしく丁寧に教えて頂いているが、高校生からすれば、その道のプロの人たちと仕事をするわけで、緊張感はかなりのものだ。事前の打ち合わせからリハーサル、そして本番まで、スタッフの方々と緊密に連携しながら進めていく。そんな大人との協同作業、プロとの仕事が、部員達にもたらすものは計り知れず大きい。これもまた、高校演劇ならではの教育的効果と言えるだろう。

つづく

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