ステージおきたま

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コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

エンタメって政治は排除なの?

2024-05-06 09:49:46 | 映画
朝ドラ『虎に翼』、なんか、話題沸騰だねぇ。



基本、朝ドラと大河は見ないんで、どんなドラマなのかわからない。見てないくせに、わからないくせに、なんか言うんじゃないよ、って、まっ、その通りなんだが。

どっかのプロデューサーだかのいちゃもん、ドラマはエンタメに徹しろ、エンタメに政治は無用、とかって、おいおい言っちゃっていいの?そんな暴論。

政治や思想が絡んだら、エンタメにならない!ってなんとも凝り固まったエンタメ教信者様だなぁ。

政治を描いた名作映画、ドラマ、日々楽しませてもらってるんだけど。いっぱいあるけど、例えば、昨日見終わった『補佐官』、見応えあったよねぇ。



日本で言ったら政治家の筆頭秘書?ってとこなのかな、スピーチライターでもあり、分析官でもあり、もめごと処理屋でも、要するに政治家の信頼厚き懐刀ってところかな。
補佐官が後継者に指名されるってシステムらしい。議員の世襲がほとんどない韓国だからだな。つまり、議員の徒弟制度?丁稚奉公してのれん分け?あるいは跡継ぎ。
で、この物語の主人公は、公明正大な国を作るために、議員になることを目指すんだが、清廉な姿勢に徹するより、与党の有力議員の力を利用しようとするんだ。敢えて、汚濁の中を泳ぎ切ることを目指す。

陰謀あり、策略あり、政治的課題の数々が利用され、相手を出し抜く手段になる。政界の権謀術数、手練手管、昨日の敵は今日の友、目まぐるしく展開する物語全10話、見事に引き回された。
これって、エンターテインメントじゃないのか?

韓ドラお得意のラブロマンスも淡白、笑いは一切なし、でも、見る者をとことん楽しませてくれる。目標に到達するに手段を択ばぬ姿勢は正しき選択なのか?古くて新しい人生のテーマを共に悩み、それぞれの信念に基づき行動していく登場人物たち。

このいちゃもんプロデューサーのエンタメって、なんなんだろ?ずいぶん狭っ苦しいものじゃないのかねぇ。思い込みとしちゃ、お笑いだったり、恋愛だったり、友情とか会社ものだったり、あるいは暴力とか、ヤクザとかも含むんだろうけど、
どうして政治は締め出すの?社会の課題、例えばジェンダーとか、多様性とか、貧困とか、格差とか、性暴力とかも描いたら、もうそれはエンタメでなくって、主張とか論説に入れられるものなのか?

なるほどなぁ、こういう人たちがテレビドラマ作ってるから、物足りないんだよな、きっと。韓ドラ見る時、感じるのは、現実の課題を決して避けていないってこと。政治とか社会問題ょ扱って、一級のエンタメドラマになってるってことだ。

一介の気象学者が、たまたま期限限定の大統領になって、様々な難題を解決しつつ、ついには大統領本選に挑戦する『サバイバー60日間の大統領』、



争議の応援で社屋の屋上でテント生活をするハチャメチャな民衆派弁護士が、ソウル市長選に乗り出して行く『クイーンメーカー』、
イタリアから戻ったマフィアの息子(韓国からの里子)が隠した大金を取り戻そうとするうちに、ビルの立ち退き反対の住民運動に巻き込まれて行く『ヴィンチェンツォ』、
どれも、もう、めちゃくちゃ楽しめるエンタメドラマだよな。

日本の支配からの独立を目指す義兵ものなんかも欠かせないぜ。
『ミスターサンシャイン』、『剣の詩』。



東学農民戦争を丁寧に描いた『緑豆の花』なんて、韓国、朝鮮を知る上でも必見だが、これも見事にエンタメになっている。

映画だと、北朝鮮の首席暗殺のために集められ訓練されたならず者部隊が、時代の変化の中で捨てられ、自暴自棄の行動に出て破滅する『シルミド』、
創氏改名を強いられ、さらには朝鮮語そのものの使用さえ禁じようとする圧政者、むろん日本、の強圧に抗して、朝鮮語の辞典編纂に命を懸ける者たちの姿を描いた『マルモイ』、



これなんて、もろ政治だし、思想そのものだよな。
でも、すごく面白いし、感動する。

で、思うんだが、こういうテレビマンが作る番組見て、喜んでるわけだから、若い衆、政治にゃ顔を背けるわけだぜ。

政治?つまんねぇ。
社会問題?知るかそんなもん。
松本人志、いつ戻ってくんだよ?

世の中ますます悪くなって、ドラマはいよいよ低俗になる、この循環!
どうするんだよ、この先?!

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