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ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

届いた!アイルランド本

2021-01-09 09:53:48 | 本と雑誌

 何故だかねぇ?見る映画どれもケルト関連だ。『リベリオン』だろ、『ラスト・キングダム』だろ、で、今はまってるのが、『アウトランダー』。『リベリオン』はアイルランド独立蜂起の話し、『ラスト・キングダム』はイングランド創世期バイキングやスコットランドが絡まる冒険談、『アウトランダー』は18世紀前半のスコットランハイランド地方ににタイムスリップしたイギリス人女性の数奇な運命。不思議だぜ、どれも過去のイングランドと周辺地域との軋轢の物語だ。そういえば、サッカーの草創期を描いた『ザ・イングリッシュゲーム』も、お話の発端になる選手はスコットランドからやって来てた。『ピーキー・ブラインダーズ』にだってアイルランド独立派が見え隠れしてた。

 以前、ケルト音楽にぞっこんだった時期があった。けっこうCDも集めたし、わざわざ東京の九段会館ホールに、来日アーティストの演奏を聞きに行ったこともあった。あっ、思い出した!その頃書いた『聞き耳族の少女』って台本は、所在地不明のファンタジーだったけど、雰囲気としちゃケルトだったな。音楽はもちろん。

 どうもねぇ、この深い森だったり、荒涼とした丘陵だったり、荒れ狂う北の海だったり、心の深部で共鳴するところ大なんだな。円満な家庭に生まれ育たなかったって生い立ちが効いてるんだろ、きっと。そう、どの映画も抗う物語なんだぜ。いかにもお高くとまったイギリスや貴族、紳士たちに。高貴な振舞いの陰で残忍な支配を敷いたイングランドに。

 歴史ものだってこと、これも惹かれる要因の一つだな。今の世界が出来上がる前、どんな人たちがどんな暮らしをして、どのように押しつぶされて行ったのか。そこで、圧政を強いられた人たちはどう戦ったのか。これが気になる。映画の中で、そこそこに時代背景の説明もあるが、詳しくは触れられていない。そりゃそうだ、歴史教科書じゃないからな。それに、視聴者もある程度知識を持ってるのが前提に作られてもいる。例えば、『リベリオン』だと、20世紀初頭のアイルランドの政治状況が基礎知識として前提にされている。シンフェイン党と蜂起派の関係とか、当時のIRAの存在とか、第一次大戦のドイツとアイルランドの交渉とか、蜂起の中心を担った社会主義者と愛国主義者の角逐とかもそうだし、ロシア革命の影も感じさせる。

 それ以前に、アイルランドってどういう民族なんだよ?イングランドとどんな駆け引きしながら今に至っているんだよ?我々から見ると外見同じに見えるけど、違う言葉話してるし、きっと、生活・文化習慣も異質なものとして描写されているんだろうな。大弾圧されたイースター蜂起後の独立承認やその後のアイルランド紛争ってのはどうつながってんだ?

 気になったんなら、調べりゃいい。で、買い込んでみたのがこの2冊。

 もっとケルト民族全般のものやスコットランドのものとかもあったんだが、それはまたいずれ、ってことで、ここいらから勉強してみよう。映画見て、さらに知識欲が高まるってとってもいい傾向だと思わないか。これだから、歴史ものは止められないのさ。

 唐突に主張しちまうが、今や、歴史に学ぶ時代だと思うぜ。トランプ支持者の国会議事堂乱入なんてとんでもな事態が起こってるんだ。これまでの戦後世界秩序が大きくぐらついてる時代、歴史からしっかり学ばないとダメだってことだぜ。

コメント
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