ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

未練がましくもう一年

2009-03-21 09:57:10 | 暮らし
 もう一年、置農に残ることになった。置農にって言うより、演劇部にって言ったほうが当たりかな。なんだ辞めるって言ってて、嘘なんかよって、ふんと鼻を鳴らす人、未練がましいね、ってあざ笑う人、 いるだろうな。反論のしようはないよ。まさに!未練だから。高校で演劇部と関わりたいって未練、今の一二年生をせめてもう一年面倒見てあげたいって未練、顧問Nを鍛え上げたいって未練、そして、何より高校生と一緒にいたいって未練、さらに給料もらいたいって未練、結構これが一番だったりして、
まさしく未練だらけで決めた居残り居直り恥知らずってわけだ。
 今更言い訳がましいけれど、マジで辞めようって思っていた。東北大会で負けたしね、昨年度のように全国行くからって理由なくなったわけだから、ここはもう、新しい人たちに道を譲らなくちゃって。この不況期だから、せめて若い人たちの就職先奪っちゃなんないって、へんに生真面目に考えていたわけだ。
 なのに、なんだよ?
 お別れのその日が近づくにしたがい、うーん、これって自分に正直じゃないぞって思いが、むらむらとむくむくとわき上がってきた。学校から離れて地域に演劇の根を広げるお手伝いを!なんて構想もこの不景気じゃとってもおぼつかないし、一度目覚めた未練って奴は、これはもうかなり手強くて、うん、あれもまだやれてない、こんなこともやってみたい、こいつら自分の手で育てたい、って、まあ妄想の連鎖反応のようなもんだ。次々と居残ることを前提にアイディアが浮かんできちまうんだ。こうなると、人間っていうか僕は、実に適当なもんで、ごめんね若い人、もう一年勘弁してね、っていとも簡単に信念を曲げてしまった。
 一年間の再任用が決まって、部員たちに報告をした。
 喜んでくれた。歓声をあげてくれた。ちょっと熱いものがこみ上げた。幸せなことだ。彼らの声援があるから、彼らの期待があるから、僕は、心のわだかまりを振り捨ててやっていけるだろう。彼らの熱望があるから、僕は、そう!鬼となって部員たちをしごいていこう!きゃっはっはっは!!
 

コメント (2)
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