ステージおきたま

無農薬百姓33年
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コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

韓国を学ぶ①

2009-03-27 21:54:51 | 地域文化
 韓国についてちょこっと勉強している。もちろん、台本書だ。菜の花座の次回作に、農村の嫁さん問題を取り上げようと思ったんだ。それも、アジアからの花嫁さん。避けて通れないものね、農村の結婚問題を語るとしたら。高畠にもたくさんのお嫁さんが来ているって話しやその内の何人かの人から話を聞いたってことは、すでにこのブログで書いた。取材やインタビューも大事だけれど、やっぱり、資料を当たるのが一番なんだ。ということで、すでに何冊かの本に目を通した。

 で、何をどう書くかってなったとき、ある本に出ていた韓国からのお嫁さんの話が気になったんだ。山形の山村に来たその女性は、結婚した男性ともその家とも上手くいかず、結局離婚して母国に帰ったんだけど、その何年後かに入水自殺を遂げてしまった。この話、ショックだよね。なんか凄く暗澹たる気持ちにぶち込まれてしまった。しかも、その遺書の中に、山形で暮らした頃が一番幸せだったって書いてあったってこと。うーん、どう考えたらいいのか。

 この女性のことを縦糸にして、東北の男とアジアの女との関わりを書こうとおもったわけだ。となると、韓国のことを知らなくちゃなんない。どうして、日本に来るのか、どういう気持ちで農村の嫁に入ってくるのか、その背景をしっかり押さえておきたいと思った。

 今、山形に来ている外国人女性たちは、中国、フィリピン、そして韓国の三国の出身が中心だ。そのうち中国とフィリピンについては、まあ、経済的な理由が大きいのかなと大筋予測はつく。でも、韓国となると、今や日本を脅かすほどの新興経済大国だからね、どうして?って疑問が浮かび上がってくる。しかも、聞くところ、読むところによると、それら韓国からの花嫁さんの学歴はかなり高いってことなんだ。実際、僕が高畠で話を聞いた女性も大学卒だった。彼女なんか、ソウルの出身だから、高畠のこと、20年前に戻ったみたいだって思いっきり嘆いていた。じゃあ、なぜよ?当人からは曖昧な話しか聞けなかった。

 なら、調べるしかないよな、ってことで、韓国について勉強しているってことなんだ。学ぶならまず、しっかりと歴史からというこで、『韓国の歴史』(水野俊平 著) と『韓国現代史』(文京朱:すみません字がでません。さんずいがつきます)いやあ、知らないことだらけだった。例えば、韓国では戦後の軍事政権時代を除けば、文人が常に政治を牛耳ってきたので、文化人に対しする尊敬の念が深いとか、金大中さんが出身地域からは90%、それ以外の地域からは10%の支持を得ていたように、地域間の軋轢がものすごく大きかったこととか、へー、へーの連続だった。隣の国のことなのに、これいかに、反省することしきりだった。で、歴史を学んで圧倒されたことは、やはり、朝鮮戦争のこどたった。この同じ民族が互いに殺し合う悲惨な戦争では、なんと、数百万人もの人たちが犠牲になった。しかも、単なる戦死ばかりではなく、虐殺による犠牲者もかなりの数に上るってことなんだ。もちろん、国土はほとんどが焦土と化した。こんなところから戦後のスタートを切らなくちゃならなかったなんて、本当に酷いことだと思う。しかも、戦争の傷跡は、南北分断という形でその後の社会を引き裂き続けたわけだから、韓国の人たちの今の復興、発展というものは、実に驚嘆に値するものだと思う。

 とりあえず歴史を学んだので、今度は韓国社会や韓国人の生活や考え方について知りたいと思った。最初に読んだのは『「日本人と韓国人」なるほど大辞典』(コリアンワークス著)。この本は、日本人と韓国人を様々な部面、気質、食生活、住居、風俗、政治経済で比較しなが゛ら、両者の似て非なる部分を描写している。おそらく日韓両国の人が討議しながら書かれたもののようで、記述はいたって公平、あくまで文化相対主義の観点を貫いて書かれている。入門書しとしては偏りもなく適切にかつ網羅的に両国の違いを示してくれる。なんとなくわかるけれど、今ひとつ、遠慮がちかな。

 次に読んだのは、『韓国男性に恋してはいけない36の理由』(金智羽 著)。刺激的でしょ、タイトルからしてこうだから。中身もきわめて挑戦的、といっても、韓国男性に対してね。いやあ、よくこんな本書いたもんだよって、まずそのことに感心した。だってね、韓国人は車の運転が下手な上に乱暴なんてのは序の口、言葉よりすぐに拳が出るとか、人の話を聞かないとか、絶対自分のミスを認めないとか、女にはしつこく口説くとか、理性的な議論など期待するなとか、もう、これでもかって感じで、がさつで粗野な韓国男性(著者曰く)の悪口三昧なんだから。おっと韓国女性にも思い切って不満をぶちまけている。厚化粧とか、貧弱な体とか。驚きだったねぇぇ。韓国人っていったら、なにより、自分の国や民族同胞を大切にする人たちって思っていたから。もう、ほどんど嫌悪に近い感覚を抱いている人がいたなんてね。彼は1967年生まれ韓日のビジネス翻訳をしながら日本で暮らす若者、とは言えないか、今じゃもう。でも、この本を書いた頃は、若かった。こういう人が生まれてきているんだ。そのことにほんと、衝撃を受けた。それにしても、この書きよう、きっと誹謗・中傷・非難囂々・罵詈雑言にさらされたことだろう。メールアドレスまで書いてあるんだから。書いてあることも驚きだが、それを堂々と挑戦的に主張しているその姿の潔さ、すがすがしさに感心した。

 長くなってしまった。さらに、驚く本に出会うのだが、それについては、また、いつか書こう。
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