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ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

舞台とチラシは競演だ!

2016-09-23 10:38:02 | シニア演劇

 驚いた!!こう来たか!

 完全に虚を突かれた。考えもしなかった。明らかに歌舞伎浮世絵のパロディ。うん、たしかに、台本には歌舞伎の名場面のもじりがある。えっ、何か?って、そりゃまだ教えられないけどね。そのシーンがよっぽど強く焼き付いたんだろう、作画のあすむ君には。

 しかし、凄いね、位牌を掲げた業突くジイサンの表情!いかにも自分の死もなにもかも、取り仕切らずおくものか、って気迫が漲っている。生前葬を言い張ってやり遂げようってんだ、このくらいの意気込みは当然だろう。方や看護婦も負けていない。ジイサンをしっかと睨み据えてがっぷり四つに組んでいる。これはきっと、看護婦の言葉使いからひらめいたものなんだろう。ちょっとエグイ設定だが、姐御風に書き込んであるから。

 チラシのインパクト、大きいぞ、これは。チラシ見て、おっ、面白そう!なんだなんだ、とてつもないことやるようじゃないか、こりゃ見ておかなくっちゃ。てことで、たくさんの人が、劇場に詰め掛けて来る可能性も大きい。それだけ、見た人を引き寄せるチラシ絵だ。チラシが集客を大きく担ってくれるなら、これは大歓迎だ。

 ただ、心配は、見終わったお客さんが、看板に偽りありだ!とか、誇大広告じゃないか、って騒いだりしないか?ってことだ。舞台の仕上がりはこのイメージとかなり異なる方向に行くはず。なーんだ、ってがっかりするんじゃないか、不安はある。でも、手触りは大きく違っても、かなりハチャメチャやってるから、あぁ、芝居は芝居で面白かった、チラシの桁外れさに十分拮抗してたな、って感じてもらえれば、それでいいわけだ。ということは、チラシ負けしない舞台を仕上げる!ってことに尽きる。

 そうか、このチラシ、挑戦状ってことなんだ。どうだい、このくらいばちっと決めてみろよ!ってことなんだ。よぉぉぉし、それなら、こっちだって受けて立ってやる。絶対お客さん満足の笑顔で帰らせるからな。ということだから、5期生のみんな、頑張ろうぜ!

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さあ、本読み開始!シニア5期生公演『生前葬につき』

2016-09-03 09:31:01 | シニア演劇

 台本を渡してから1週間、いよいよ、台本読みが始まった。今回も開始時間前から一人残らず集合、さぁ、早く読もう!の意気込みがビンビン伝わってくる。無駄ばなしなんかしてる雰囲気まるでなし、まずはフィナーレで踊るCobaの曲を聞き、劇中のよさこいの音源をチェックしてから、本読み開始。

 装置、衣装、道具のことなど頭に入れてもらわなくてはならないので、ト書きを読みつつ、時折立ち止まって解説しながら進めた。前回の稽古で、それぞれの役について、配慮すべき点など伝えておいたが、やはりなぁ、言葉だけじゃ無理だった。まっ、そりゃそうだろ、十分に想定内。セリフ一つ一つを何度も何度も言い直してもらいつつ、目指すべき役作りにじわりじわりとにじり寄って行こう。

 まずは、声の大きさ、それと腹から出ているかどうか。人間普段から大きな声で腹から絞り出して話ししている人なんて少ない。いや、そんな日常会話をする人には近づきたくない。まっ、小さな声、普通でしょ。まずは、舞台での声の出し方を理解してもらおう。小さな声で上手に言うより、下手でも腹から出た大きな声の方が観客には伝わるんだって話しなどしながら、何度も言い直してもらった。

 次の問題は、案の定、アクセント、イントネーション。前回目星をつけていた人、数人がなかなかの重症患者だった、やっぱり。日本語のアクセントは音の強弱ではなく、高低なんだってこと、同じ単語でも、単語単独でのアクセントと文節に組み込まれた時では変化する場合がある、などアクセントの基本を教え、待ったをかけた箇所を繰り返し言い直すことをしつこく要求した。そうそう、最近のテレビアナウンサーのアクセントもかなり出鱈目になってる、そんなことも話題にしながら、やさしく厳しく、もう一度、もう一度。

 台本から役柄を掴むてのは、初めて台本読む人にはなかなかの難事業みたいだ。そりゃそうだ、台本には性格だとか、心の動きなんて書かれてないもの。セリフの羅列の中に所々埋め込まれたヒントを探しては掘り起こす努力が求められる。いや、ほとんどのヒントが微妙過ぎて、ある程度慣れとセンスがなければ見過ごしてしまうものなんだ。なので、セリフ一つ一つの意味合いとか、気持ちの背景とかを丁寧に説明しながら、これまた繰り返し、やり直し。

 前途ほど遠し!の感は強いけど、まだ3か月もあることだ、諦めずねちっこく進めて行けば、本番には見違えるような演技を披露してくれるに違いない。今回だって、わずか3時間の稽古なのに、間違いなく声が出るようになってきているし、役に応じた声や話し方を身に着けつつある。理解力の高さ、耳の良さ、そして、指摘を聞き逃すまいとする集中力、いいよぉ!それが大切なんだ。

 次回はダンスレッスン、カーテンコールのダンスが中心だけど、劇中フィナーレのダンスについても相談してみよう。絶対!カッコいいシーンになるんだから。みんなはまるで半信半疑だけど、僕にはよくよく見える、華やかに舞う8人の優美な姿が。それが演出ってもんだけどね。

 

 

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シニア演劇学校5期生公演『生前葬につき』台本完成!さて、反応は?

2016-08-27 09:41:23 | シニア演劇

 稽古開始時間6時ちょうど、部屋の扉を開けた。おおーっ、全員集合、さらに4期生のOさんまで加わり、台本を読んでいる。無駄話一つない。張り詰めた空気、余計なことしゃべらんでいいから、早く台本読み、始めろ、無言の圧力。挨拶もそこそこに本読み開始。

 ト書きを読みながら、舞台の様子など説明、さて、配役に従って、読み進める。最初の驚きは、あれっ、この人の声ってこんなんだった?違和感強烈!台本書きながら、僕の頭の中で響いていた声とあまりに違うんでびっくり!普段の会話と本を読むときって気構えが違うから声のトーンもまるで変ってしまうってことだ。でも、ちょっと不安。読み方、話し方も、まるで別人。当て書きのつもりだったが、勘違いだったか?全体に声が低いし、読むテンポも、よく言えばゆったり、本音で言えばもっさり、違うなぁ、それ、全然違うから。なんとか役とセリフの調子を掴みかけているのは、事務局で5回目の出演となるGさんだけ。もっと高い声で、もっと早く、っと差し出口を挟みたくなるが、ぐっと堪えて、うん、まっ最初の読み合わせなんだから、ともかく読み通そう。

 今回の、いや、今回も、メンバーの持ち味、特技をできるだけ生かして台本を書いた。オープニングはよさこいだし、途中、白浪五人男まがいの出し物も用意した。コーラスやってる人には歌ってもらっているし、生前葬のご当人には得意の社交ダンスでエンディングを飾ってもらうことにしてある。だから、そのシーンに出会えば、大喜びとはいかぬまでも、ほくそ笑みくらいは漏れるかと思いきや、ただこたすら緊張の面持ちだ。

 これ、これは、もしかして気に入ってもらえないの?つまらないという無言の意思表示か?読み終えた後も、いいものに出会えたという満足感はさっぱり広がらない。聞いているこちらもまるて゛つまらない。笑いのセリフが笑えない。グッとくる口説きがさらりと流れる。やれやれやれ。

 いつものことだ。菜の花座だってそうなんだ。まして台本なんてもんを初めて読んだシニアたちだもの、役やセリフのニュアンスが掴めなくて当然。本の良しあしを判断するなんて滅相もない、それ以前にこんな役できるのか?こんな大量のセリフ覚えられるのか?心配、不安が先に立って固まってしまっているのだろう。まっ、これから、これからですよ、稽古に稽古を重ねて行けばそれらしくなって来ますから。心配ないですよ、絶対、面白い舞台になりますからね。僕の作る芝居はいつだって、終わってみれば好評、もう一度再演も、って話になるんですから、って落ち込むメンバーたちを慰めた。セリフ覚えについては、Gさんが、暗記用CDを作るからご安心を!とフォロー、それでも、ダンス、よさこい、五人男、合唱、さらには衣装、装置、・・・と課題は山積み、最後まで、こりゃえらいことになったわ!っていう不安から逃れられぬままの散会となった。

 これから本番までの3か月、人生最大の奇跡が待ち受けているからね!

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残すはエピローグ!シニア演劇学校5期生公演『生前葬につき』

2016-08-24 08:59:30 | シニア演劇

 ようやくここまでたどり着いた。残すはエピローグだけ。こいつは、ほぼ案が固まってるから悩むとすれば、場転をどうスムーズに進めるかと生前葬式典の飾りつけをどうするか、そんなところだ。おっと、会葬者のお悔やみの言葉も練らないといけない。

 『生前葬につき』演じる当の5期生の間では相当期待が高まってるようで、先週の稽古日には時間延長してまで、妻は誰、愛人がいてとか、遺産相続がどうのとか、盛り上がっていたそうだ。いいねぇ、役者たちが待ち望んでくれる、台本作者にとっては本望だ。シニアにとって身近な話題ってこともある。60歳超えれば、どんな葬式上げてもらえるんだろって、ちらっとでも考えない人間はいないだろう。誰が喪主でだれだれが参列してくれて、悲しむの誰で、喜ぶ奴もいたりして、残された家族はどんな思いで送ってくれるのか、葬儀のランクはとか、様々空想した挙句、まっ、その時になってみなくちゃわからない、その時には死んでるんだから、なおさらわからない、こんなところに落ち着く。いや、霊となって、空中から様子を見守ってるかもしれないから、当人が知りえない、とは断言できないけど。

 霊に頼ることなく、逐一、自分の葬儀を観覧したいとなれば、これは生前葬ということになる。調べてみたら、かなり多くの有名人が生前葬を執り行っていた。古いところじゃ水の江瀧子ターキーね、ビートたけしやサザンの桑田佳祐、先日亡くなった大橋巨泉、学者じゃ養老孟司。小椋佳なんか、儀式の様子をDVDにして販売したりしてるから抜け目ない。でも、どちらかと言うと、目たちたがり屋の芸能人のお遊びって感じが強い。

 一般人の場合はどうか?これがけっこう隠れたトレンドで、すでにそれを売りにした葬儀社も出現したりしている。ただ、生前葬を選択する理由となると、なかなかつましいものがあって、子どもたちにできるだけ負担をかけたくないってあたりが中心のようだ。中には、生前葬を期に養護施設に入所する、なんて、切ない葬儀もあるそうだ。なるほどなぁ、と感慨深いものがあるが、シニア演劇の題材としては、生々しすぎる。まして、僕が書くものだ、笑いとペーソスは味付けのベースにしたい。

 作品の題材に持ち込んだのは、金持ちのほぼ弧老、縁者としては義理の妹だけ。あくの強い実業家として、会社乗っ取り、金融業、土地ころがしなどバブルを巧みに泳ぎ切って相当の資産を築いた。となると、相続をめぐるごたごたか?と先走る人もいるかもしれないが、そんなありきたりを僕は書かない。あっ、いかん!以前書いたことがあった。『死んだ私の殺し方』、遺産に群がるプチ亡者どもを書いた。が遺産争いは目くらまし、眼目は、当の未亡人ははるか以前に死んでおり、介護を続けていた女性が成り代わって生きる、というひねった作品だった。

 そう、今回も、白井健三のFランクとはいかないが、そうとうひねりが効いている。お話しは、人を呼ぶのにどんな葬儀がいいのか、どうして生前葬を選ぶのか、この2点を中心に展開する。呼ばれた葬儀社の2人は悩み抜いて奇抜なアトラクションの数々を提案、依頼者の逆鱗にふれたり、個人史作家も加わって生前葬の意味合いを論じ合ったりする。今どきの葬儀についてもそこそこの情報提供は行った。このあたりでも十分に楽しんでもらえる趣向にはなっているが、そこはやはりひねくれ者のひねりジジイだ。どんでん返しの連続、驚きの結末が待ち受ける、って、安物のサスペンスドラマのうたい文句になるが、多分、その辺も納得してもらえることだろう。

 そして、エピローグ、葬儀屋2人組が思いついた心温まる生前葬とは・・・・と、期待感を煽っておいて、ここは終わるわけだよ。

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新作決まった!『生前葬につき・・・・』

2016-08-09 11:07:58 | シニア演劇

 3月のシニア4期生卒業公演に始まって、5月末には菜の花座『女たち満州』、7月晦日に『クロスロード』菜の花プラザシニア団、5か月間のフル稼働が終わって、菜の花座はしばしのお休み、でも、座付き作者は息つく暇なく、次回、シニア5期生公演の台本にかからにゃならん。この炎熱地獄の中、陽炎ただよう脳内を叱咤激励しつつ、アイディアを絞り出す毎日が続いている。

 ネットに逃避し、オリンピックに引きずられ、農作業には追いまくられ、働かぬ脳みそを素面のせいにしては酒を注ぎこみ、ただただぼうっとアイディア降臨を待ち望んで1週間、キター!ってほどの好感度ではないものの、これならなんとか書けるかな、程度の心細い到達点にはたどり着けた。

 湧き出した源泉は、今回最高齢85歳の参加者Kさんの存在だ。ともかく若い!果てなく意欲満々だ!これぞと思えば即座に挑戦、50歳にして中国に留学したかと思えば、今は囲碁、社交ダンス、それに演劇学校だ。東京オリンピックには通訳ボランティアをするつもりだし、先々は、ってどこまでだ?フィリピンに渡って英語教育の研究をするのが夢って、おいおい!われら凡人、その場でストップモーション、出るのはため息ばかり。公演も始まらぬうちから、卒業旅行は台湾ね、案内・通訳任せなさい、とこれもきっと実現するに違いない。

 思いついたらなんでもやる、人のやらないことならなお楽しい!そんなKさんを見ていて、この人、ぜったい死なないよ、100歳過ぎてもプリウス乗って全国走り回ってるよ、だったら、葬式だって自分の手でやりたいって言い出すんじゃないか。これが発端だ。自分の葬儀くらい自分でやらなくてどうする?ええーっ???まっ、生前葬って究極の自己表現だからね。

 えっ、それっておまえの欲望なんじゃないか、って?違う違う、僕の望みは人知れずひっそりと消え去ることだから。自分ネタで表現活動するつもりはさらさらない。ただ、生前葬やるぞ!それもとびっきり奇想天外なセレモニーで!なんてこと考える人間には大いに興味があるし、出来るものなら企画とか構想とか力を貸したいって思う。

 だから、次回公演は「生前葬」に決まり。タイトルも『生前葬につき・・・・』とした。のっけから生前葬出していいのか?ちょっと刺激的すぎないか?と、柄にもなく躊躇ったりもしたが、どうせチラシのあらすじ紹介には出さねばならない言葉、だったら、ズバッと掲げちまおう。「につき・・・・」この語尾不明朗さはなに?なんか、いろいろ想像できるだろ、例えば、会費制にてお願いいたします、とか、平服にてご参会ください、とか、一品持ち寄りで、とか、全員出し物のご準備を、とか、無礼講にて、とかとかとか。

 そう、どんな生前葬を執り行うか?これもこの劇の興味のツボの一つ、びっくり仰天の葬儀をご覧にいれよう。それと、アイディアは生前葬だけじゃない。あっと驚く為五郎!古い!死語を通り越してミイラ語だ、的などんでん返しも準備するつもりだ。ほらほら興味湧いてきたろ?見たいだろ?公演は11月23日、勤労感謝の祝日だ。

 いやぁぁぁ、待ち遠しいね、台本の完成が。いやぁぁぁ、思いやられるね、完成までの苦難の日々が。

 

 

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