ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

演歌はラップだ!

2023-03-02 11:07:18 | 音楽
おいおい、その昔、凄いプロテストソングがじゃんじゃか生まれて、聞く人見る人大喝采、手拍子合わせて歌い踊ってた、って知ってたか?
添田唖蝉坊って、シンガーソングライター、いや、今ならラッパーだな。

社会の諸相を切って切って切りまくり、痛烈な風刺歌に乗せて一世を風靡してたんだ。今、書こうとしてる台本が明治末、その時代の文化をつらつら眺めていたら、出会っちまったんだ。いやいや、こんなもんと出会えるから台本書きってまんざらじゃないんだぜ。

例えば、税々節(ぜーぜー節)
   背には子を負い 太鼓腹かかえ ノーヤ
   それで車の ナンギナモンダネ トツ アッセー
   あとを押す マシタカゼーゼー

   家も田地も人手に渡し ノーヤ
   今じゃ毎日 エンヤコラヤノヤ トツ アッセー
   日雇い稼ぎ マシタカゼーゼー

   手間は下がる物価は上がる ノーヤ
   それでも文句も ナンギナモンダネ
   言わせない マシタカゼーゼー

てな具合さ。おいおい、見たような光景じゃないか。給料上がらず、物価上昇、とか、住む家なくなり公園やネットカフェから携帯で仕事探してその日暮らし、今もあるあるの光景だ。トツ アッセーてのは、断トツ圧政、マシタカゼーゼーは増したか税税だ。

金々節なんてのもあるぞ。
   一も二も金三四も金だ この世は金だ
   金だ金だよ だれがなんと言おうと金だ金金 黄金万能
 
   学者議員も政治も金だ 金だチップだ賞与も金だ
   金だコミッションも賄賂も金だ 夫婦の仲割く金だ

これなんて、さんざコロナで大儲けしたパソナみたいな中抜き企業や、オリンピック利権に群れ集った電通はじめとした関連会社を彷彿とさせるよな。

社会党ラッパ節なんて社会改革の応援歌、戦闘歌もある。ここで歌われるのは浅沼稲次郎や土井たか子さんの社会党じゃない。明治末、堺利彦らが作った筋金入りの社会党だ。幸徳秋水や平民社の歌なんてもあるが、取りあえず

社会党ラッパ節
   大泥棒は許されて 小さな泥棒はしばられる
   さすが東洋第一の文明開化の日本国 トコトットット

   月給いつも居座りで 高くなるのは株ばかり トコトットット

   塩や砂糖に税をかけ それでも飢饉は救われず 
   八十万の失業者 文明開化が笑わせる トコトットット

そう言やぁ、コンビニでパン万引きして刑務所送りになった奴いたよな。30年間、給料は上がらず、物価だけは上がってるって、今もそのままじゃないか。塩や砂糖の税金って、消費税か?フードバンクや子ど食堂、炊き出しが大評判の今の世の中。

で、こんなのどうだい?
   腹に憤懣、頭に怒り!たまり渦巻き、巷にあふれ
   リズム響かせ ラッパーなら
   韻踏んで忍ぶっ飛ばせ 
   世の不正、伏せ字は無用 不満、金欠、ワープア、非正規
   言い分 存分 吐き出せ 掻き出せ
   明治大正は三味線片手
   今の世直し ラップに乗せて
   突き刺せ言の葉
   突き出せ刃
   本気かよ?
   本気だぜ!

歌って怒る、踊って攻める!人々の情ってもんを動かさなけゃ社会は変わっちゃくれないよ。

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トラクター耕耘始めだぞ!”

2022-05-06 09:39:30 | 音楽

 堆肥散布、2日でやるぞぉ!って意気込みは、やっぱり掛け声倒れだった。気合いで夕暮れまで働き通せた頃とは違うんだ。4時近くともなれば、気力、体力ともに限界に近づいて、止ぁぁめた!明日だ、明日。退職ジジイ、時間はあるんだしな。

 言い訳するなら、以前より丁寧に撒いてるんだよ。去年のイネの育ち具合、頭に浮かべて、ここらは多めだな、とか、ここはイモチっぽかったから減らしてとかね。1反3畝の田んぼで、キャリーに山盛りで8回、腕だって痛くなるし、腰だって突っ張って来る。何より、うんざり気分と戦うのが辛い。

 が、まぁ、3日かけてなんとか5枚の田んぼ、すべて散布完了じゃ。疲れは残っちゃいるが、倒れ込むってほどじゃない。初日なんて、終了後軽く5キロ走ったしな。体力、まだまだ残ってるぜ!って確認できるのが嬉しいね。

 堆肥撒き終われば、即座にトラクター耕耘だ。堆肥はできるだけ早く土に馴染ませたいからね。2年前、代掻き直前の散布・耕耘でイモチ大発生、横っ面張り倒されたんだ。やっぱり生の堆肥は悪さする。連休中に耕して鋤き込んじまえば、その心配はない。

 トラクターも去年バッテリー交換して元気溌剌、のはずなのに、ありゃ?うんともすんとも!?そうか、セルモーターの初発で引っかかってんだな、それなら、ベルト回してやってぇぇぇ、ほれ掛かった!

 まずは一昨年イモチ発生の田んぼからだな。

 30年物のクボタ、いつ止まるか、いつ焼きつくか、いつアタッチメントはずれるかって不安いっぱいなんだが、どうやらこいつもどこっい健在!頼もしいぜ。1枚、約1時間、ゆっくり丁寧に回る。今時珍しい後輪駆動しかも、右のクラッチは踏み込むと元に戻らない。どうするか、って?屈みこんで手で戻してやるのさ、回転しながら素早くな。反射神経必要なんだぜ。

 昨日までの肌寒さなんてふっ飛ばされて、快晴無風、日差し強烈。Tシャツ姿でも暑い。足元はエンジンの熱も加わって、真夏の炬燵状態だ。こうなりゃ作業終了後のビールの一気飲みが強力なモチベーション、っと思ったが、ああ、今夜は菜の花座の稽古日!うーん、我慢、ひたすら忍耐の作業になった。

 大きな田んぼ、って言っても1反ちょいなんだが、2枚終えられた。家の北側の畑とハウス隣りのスイカ畑もついでに耕耘し、よしっ、本日、これで終了、疲れためないようにね。明日、半日頑張れば、耕耘作業が終わって、あとは代掻きまでしばしの休養だ。スタミナ配分、ってやつが何より大切なんだぜ。

 

 

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チェーンソー、始動一発!

2021-04-04 13:17:16 | 音楽

   どうかなぁ?かかるかなぁ、エンジン。

 ありゃ、ダメか?半年のブランク、チェーンソーもまだ冬眠中か?

そうだよなぁ、畑の井戸ポンプも水が上がるまでかなり苦労した。呼び水も10リットルポリタンク5杯6杯で効かず、何度も何度も水運びを繰り返して、ダメか?今年も。って諦めかけた頃やっと水がつながったものな。多分、地中の貯水層に地下水がなかなか集まらなかったんだぜ。なっ、半年知らんぷりしてりゃ、地下水だって、ヘソ曲げるってもんさ。

 待て待てぇ、始動操作間違ってるんじゃねえか?油送りを押して、レバーもも一つ下に下げるんだった。

 リコイルスターターを2,3度軽く引けば、ほぉれ、掛かったぜぇ。ちょっと戸惑い気味じゃあるがな。いやぁ、久しぶりの機械の始動、いつだってドキドキだぜ。

 まずは本日の作業目標達成だ。事前に刃も研いだし、エンジン無事に掛かって、試しに数本切ってみりゃいいのさ。この先、嫌ってほど薪切り。薪割り仕事が追いかけて来る。

 ほら、明日だって、果樹園のリンゴ切ったから持ってけ、って連絡もらってる。3反部分を2軒で引き取ることになってるから、かなりの量になること間違えなしだ。軽トラで5回は行ったり来たりしなきゃならんぞ。

 待てよ、運んだリンゴの材薪、どこ置くよ?雪はどうにか融けたが、昨秋運んだポプラが一山通路を邪魔してる。こいつをどかさないとトラックも入れないなぁ。できれば軒下近くまで乗り入れて、下ろせれば、その後の作業はめっぽう楽ができるからな。

 よしっ、チェーンソーもブイブイ言ってるし、切れるだけ切って通路空けるか。

 おおぅ。調子いいねぇ!刃も軽く機械研ぎしただけだが、新品に近い切れ味が戻ってる。これだよ、このずんずん切り込んでいく馬力!この感覚が溜まらんなぁ。さすが、思い切って買い替えたスチール、ドイツのメーカー、だ。逞しさが違う。太いものでも、難なく切り落して行く。

 と、こうなると、作業はいつの間にか、娯楽、悦楽、快楽ってもんだぜ。2時間ぶっ通して切り続けて、すべて片付けた。見てくれこの玉切材の山を!

 ついでに、一抱えものが楔で割れるかどうかも試してみた。これもお楽しみ企画だな。少し粘っこい材質のようだが、何度が叩けば割れるってことも判った。斧での試し切りもスパッと快適、よしっ。

 さっ、これで明日はいくらだって運べるぞ。どんと来い薪材。じゃんじゃか割ってやるからな。

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『ザ・空気 ver3 』残念ながら!

2021-03-08 09:47:44 | 音楽

 あっ、『ザ・空気 ver3 』見て、良かったなぁ、って心地よさに浸ってる人、昨日の公演でスタンディングした人、この先は読まんでくれ!ひねくれジジイの気まぐれ、言いたい放題だから。

 半ば期待、半ば不安で出かけた二兎社公演。千穐楽をこちとらの地元で、やってくれるなんて感激!だったんだがぁぁぁ、

 ひねくれ者のジジイだからかなぁ、どうも入り込めなかった。メディアの忖度、を問う連作、3作目。うーん、ネタ出尽くした!の感強しだぜ。題材としても、政権の怒りを買って飛ばされるプロデューサーとかって、NHKの有馬さんとか武田アナとか、日ごろ見慣れた光景だしな。

 かって反骨派で鳴らしたものの今じゃ政権べったりのコメンテーターが、自殺した元同僚の怨念に付きまとわれて、若き日の正義感を取り戻すが・・・って筋立て、どっかで見たよな、聞いたよな。まっ、よくあるパターン、ってえか、この自殺部屋?って設定、たしかver1になかったか?

 せっかくの特ダネ生放送が、ADの粗忽メールでしっちゃかめっちゃか、ってのもなぁ。その前でもっとハチャメチャやっておかんと、唐突であり得ねぇって引いちまった。

その特ダネも、学術会議任用拒否の証拠データだっていうんだが、学者たちの政権批判の点数表、なんて、杉田和博が作ってたのは、見え透いた事実だし、一コメンテーターがそれに関わったなんて証拠指し示しても、それほど驚天動地じゃないよな。杉田の直筆メモならいざ知らず。

 現場の猛反対に、チーフディレクターとADが、腹据えて啖呵切るシーンは、唯一グッと来るものだったけど、頭冷やして考えると、あれって、年寄り世代の若者への淡い期待、ないものねだり?じゃねえか。Ver1のラスト、冷たく裏切って行く部下の方が、辛かったけどリアルだった。

 逆に、自身の担当番組最終回を起死回生の仕掛けで、イタチの最後っ屁を企んだ中堅プロデューサーが、最後、あっけなくころっと転んじまう方が、なんだよ、意気地なさすぎだろ!って茶々入れたくなった。

たしかに、世の中は、手強いから、壁にぶち当たって、ノックダウン!そりゃそうかもしれないが、そんな現実の二番煎じ見たかないよ。そこをなんとか一矢報いるのが、芝居じゃないのかい。

 ストーリー、筋立てだけじゃないぜ、欲求不満は。せっかく、Ver2で取り戻した笑い、今回また、ほぼ、不発だった。笑えたのは、コロナ検温で上限ぎりぎり37.4℃を上手く使っていたところと、文春ネタと、コメンテーターが爆弾発言の練習するシーンくらい。首相の答弁マネも客席に届かなかったしなぁ。そこは、安倍じゃなく地味ぃぃな菅だってところも災いしたかも。菅で笑いは取りにくい。あの暗澁顔と活舌最悪、抑揚無縁の原稿読みだからなぁ。

 役者にも責任はある、って思うんだ。何か所か、せっかくの笑いを滑らせてたもの。主役、佐藤B作、なんか年取ったなぁ!体も縮んだし、持ち味の図々しいすっとぼけ感も影を潜めてた。声もキンキンして、心地よくなかった。神野三鈴さんも、男社会でバリバリ働くチーフプロデューサーの切れ味が感じられず、アットホームな役作りだった。ピリピリ感ゼロ、語尾とか柔らかいし。衣装も、えっ、それなの!?って違和感あった。若い衆もなんかゆとりがなくて、どうもなぁ、味わい不足。

 最後に、ホール入って装置見て、えっ、ちょっと手抜きじゃね?つて。緞帳上げっぱなしの作り方の場合、開演前に見える装置で、興味惹きつけないとね。進行とともに、紗幕扱いで工夫を見せて、ああ、それなら、まぁ許せるか、とは思ったけど。

あと、音楽、敢えて違和感のあるものを選んだんだろうけど、どうもなぁ、って、これはただの好き嫌いの話しだけどさ。

 

 いいのかなぁ、こんなにくさしてしまって。大好きな永井愛さん、二兎社の芝居なのに。多くの観客は至極満足して、スタンディングまで出てたってのに。

まったく、ジジイてのは、これだから嫌われんだよ。好き勝手言いやがって、ってね。

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『運命の7秒』Netflix ハッピーには終われない、現実!

2021-02-04 14:13:02 | 音楽

 アメリカの今がぎっちりだ。『運命の7秒』Netflix 

 差別、ドラッグ、警察暴力、ブラックライブズマター、ストリートギャング、アルコール依存症、ホモセクシャル、セクハラ、パワハラ、揺らぐ信仰、・・・

ちょっとした交通事故がひき逃げに発展し、差別事犯へとつながって行く。

 被害者の少年は、ギャングの一員か、麻薬取引の最中だったのか、不相応な高級自転車とそのスポーク挟んであったかもめのオブジェが謎を呼ぶ。敬虔な信仰に生きる両親は、少年の過去をめぐっていがみ合い、ののしりあって、離れていく。

 秘密を握る友人は薬の売人、そして二人の少年の間柄は友情を越えて・・・

 一方、加害者は刑事、瞬時の躊躇から事態は泥沼にはまり込んで行く。仲間をかばいウソを上塗りするために、次々に凶悪犯罪に手を染めていく悪徳麻薬捜査官のチーム。仲間割れ、家族との葛藤。自首ではなく、逃亡を主張する妻。

 夢中で犯人を追う被害少年の母親も、夫との信頼を失い、義弟とも行き違い、信仰さえも失っていく。軍隊帰りで行き場のない義弟の揺れる思い。最愛の甥を失い、自ら犯人を罰することを決意する。

 対決するのは、私生活でも仕事でも失敗ばかり、自身を失いアルコールに溺れる女性検事と、妻と娘から見捨てられたさえない中年刑事の二人。

 二転三転の凝縮されたせめぎ合いの連続が続き、ついに犯人たちは逮捕される。

 やれやれ、これで終わり、と、思ったら、そこからがさらに本題だった!今度は熾烈な法廷劇。俄然、湧き上がるブラックライブズマターの叫び声。ひき逃げ放置は、ヘイトクライムなのか?一つ一つの証拠や証言をめぐって、鋭い弁論対決が繰り広げられる。2分される傍聴席。加害者たちの切羽詰まった証拠隠滅行動、それらを一つ一つ潜り抜けて真実に迫って行く検事と刑事。

 そして、検事はついに、動かぬ証拠を見出し陪審員に突きつける。

 よしっ、これで有罪、一件落着!罪ある者は、罰せられる。

 と、行かないところが、まさしく今のアメリカなんだ!

 徒労感の中に取り残されるのは主人公たちばかりじゃない。観る側も、宙ぶらりんのやりきれなさに置きざりされ、エンディングロールを前に身悶えするしかない。

 

 うーん、まるで通じない紹介になっちまった。ネタバレせずに感想を綴ることの難しさ。

 最後に何だよ!ってことになるかもしれないが、とても面白い。

 前半の追跡劇も後半の法廷サスペンスも上出来だ。ひたすらテンポよく走り切るサスペンスとは違う。行き交う人々、被害者側も加害者側も、怒りや悲しみ、憎しみヘイト、裏切り絶望、許しや安らぎ、傷持つ者たちの暖かさ、どこまでも身勝手成り切れるフツウの人間の醜悪さ。

 みんな、みんな人間だよな、だから、どうしてもすれ違うし、行き会える。そんな深く人間を感じさせてくれる映画だ。

 で、終幕は苦くやり切れない。それに耐えられる人はぜひ見て欲しいものだ。

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