泡 盛 日 記

演劇人(役者・演出家)丹下一の日記です。

Kさんのこと

2012-11-09 10:55:45 | 丹下一の泡盛日記
天女座の前の通りはバス通り。なんだけど時刻表はこんなので、滅多にバスを見ない。


午後、今年の夏に旅立ってしまった地元の長老Kさんのお宅へ。
Kさんは、2002年に天女座ではじめてつくった舞台「じょふくさん」に出演してくださった。
2年続けて「じょふくさん」の後、2004年「天女神楽」立ち上げの年、7ヶ月、月一回のワークショップを積み重ね、短いシーンをコンサートの中などで上演しながら秋の本番まで持っていったその「すべて」に参加して下さった。
体調を悪くして出演を見合わせるようになってからも、自分が天女座にいると聞くと訪ねてくれて一緒に酒を飲んだ。
奥様のMちゃんもその後「天女神楽」に出演してくれた。

仏壇にお参りした後、Mちゃん(年はずっと上、のはずだが「ちゃんづけ」で呼ばせていただいている)と2時間近く話す。
涙をみせながら様々なことを話してくれる。
突然のことだったので彼女にはまだまだ時間が必要なのだろう。
最後には二人で笑いあい、「また来ます」と辞した。
今年は大切な人の訃報が続くので時折たまらない気持ちになる。
もちろん、自分たちがいつものように楽しく稽古に明け暮れることが一番の供養になるはず、と信じている。

坂道を登ってゆくと稲刈りを終えた棚田の向こうに海が見える。
10年前にKさんの案内であの道を一緒に下った3匹のわんこたちももう今はいない、などと想いをめぐらせながら、ぶらぶらと歩いて戻る。気がつけばこの小さな集落でも、あちらこちらに思い出がたくさん、だなあ。

天女座に戻るとMちゃんちの隣の桐村さんご夫妻が。
桐村さんは、元は東京の朝日新聞社で編集副主幹。そしてなんと波田須に移住して来たのだ。
昨年の「天女神楽 その8」を観ていただき、今年のチラシに文章を寄せて下さった。
吉備津の釜なり神事の話が出る。
不思議だなあ。こないだテレビで観たばかりだ。
呼ぶんだろうかねえ。

夜、薪ストーブに火を入れる。


晩ご飯はおでん。今年初おでんだ!
コメント
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