泡 盛 日 記

演劇人(役者・演出家)丹下一の日記です。

台湾で考えたこと1

2008-04-12 20:36:06 | 丹下一の泡盛日記
 今日はプレイバッカーズの稽古。午前中はビジネス・ミーティング。午後は先日の横浜での公演の振り返り。自分でもどうして良いかわからなかったところが解決できてよかった。
 プレイバッカーズは来月の稽古日まで自分はフリー。こんなことはかつて無かったこと。去年の今頃は走り回っていた。
 もちろんくみちゃん(佐藤久美子)は、明日自分が主催するワークショップ。いのちゃん(猪瀬隆次)は、助っ人で参加。若手の勉強会の定例会も終了すると全員に報告がまわってくる。など各自はそれぞれに活動しているがグループとしての舞台が1ヶ月無いのは異例。
 だから各自が自分のリフレッシュや充電に使うべし。

 帰宅して犬散歩。思いっきり走らせたので3匹は満足。
 散歩から戻ってかみさんのご飯つくり食べさせて、高雄のジャズバーのマスターがくれた彼のCD聴きながらオーストラリア・ワイン。安いんだけどなかなか美味しいのだ。つまみはオハイオの娘2が送ってくれたガーリック&ハーブのチーズ。ああ、幸せだ♪

 台湾には大野晋の「日本語の源流を求めて」を持参。読み終えた。途中何度も読み返した。日本語の源流のみならず伝統芸能や生活習慣の元にタミール文化があるという説に納得させられた。
 タミール語と日本語に共通する部分があることは自分も知っていたが、まさか直に伝わったとは思いもよらなかった。

 自分は南インドの芸能を日本のみならず現地でいくつかみている。注連縄でつくる結界とまったく同じものをみて驚いたことは忘れられない。また、ヤクシャガーナーなどの芸能をみて日本の民俗芸能と似ている部分が多いことに強い印象を受けた。
 だから大野説には実感をともなって賛同できる。東北地方に残る「ほんがほんが」など、教科書に「今はそのことばの意味するところも忘れられ」などと書かれているその意味がすらすらと解き明かされる興奮。
 そして、注連縄と同じものを見たにもかかわらず、これが大陸や朝鮮半島から伝わった大元なんだ、くらいにしか思っていなかった。だとしたらたくさん「汚染」されたうえで伝わったはずなのに。
 郡司正勝先生は「自分がじかにみたものを信じなさい。そして、なぜこうなのかと食いついて食いついて調べなさい。この私が言うこともふくめて他人が言うことを鵜呑みにしてはいけないよ」とおっしゃった。
 自分は目の前でちゃんと見たはずなのに、全然受け取っていなかったのだと深く反省した。大野説はもちろん本を読んだだけなのだが、あの南インドの芸能がまざまざとよみがえる。天女神楽の台本・演出担当としても今後も追及していきたいテーマだ。
 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする