たけちゃん活動・生活日誌

県議としての活動に追われてきましたが、引退後の生活の様子や、感じていることを発信しています・・・。

地域医療

2009年09月21日 | Weblog

地域医療をともに考えるシンポジュウム


 9月19日(土)は、地元朝陽小の運動会に出席し、県と上田市、上田地域広域連合の主催で上田市で行われた「地域医療をともに考えるシンポジウム」に出席しました。
 全国的な医師不足で、中核病院の国立病院機構長野病院が出産の受け付けを休止するなど、上田小県地域が特に県内でも深刻な医療体制となっているため上田市で開催されました。
 会ではまず、千葉で地域住民が守り育てる地域医療に取り組んでいるNPO法人地域医療を育てる会理事長の藤本晴枝さんの講演をお聞きしました。
 藤本さんは、お子さんが夜中に発熱し受け入れる病院が近くになかったことから医療に関心を抱いたことにはじまり、自分の住む地区の病院が「受入拒否14回 男性死亡」との新聞記事をみて、その時の当直医の勤務状況を調査したところ医師の大変な勤務実態やこの地域の医療の弱い分野が分かり、情報紙で住民に知らせる活動を行っていること。「コンビニ受診」を無くすために夜間緊急外来の密着取材を行い実態を住民に知らせる活動を行ったこと。医師育成サポートとして市民が参加する事業を行っていること等の活動を通じ、医療現場や行政が実情を伝える勇気を持つことと、市民が情報を知り地域医療を良くするために行動することの大切さをお話し頂きました。
 確かに、この間の県立須坂病院の独法化に関する住民の反応は、そこに公立の病院があり医療サービスを提供するのが当たり前で、病院として医師確保や運営のために、どんな苦労をしているのか。また、既存の病院では地域医療として何が不足しているのか等々について、余り論議もなければ、病院側からの発信もほとんど行われていないと思います。
 今回の、藤本さんの講演は、その意味で地域医療を確かなものにするために、公的病院や広域的な医療の様々な課題について、情報公開し住民ともに医療を考えることの重要性を痛感しました。
 その後行われたシンポジュウムでは、森独立行政法人国立病院機構長野病院長が、東信地区の一次救急、二次救急、三次救急の仕組みと現状、長野病院の現状と今後について報告するとともに、産婦人科の再開や麻酔医師の確保に努力していることが語られました。
 また、森上田市医師会副会長が医師会としても長野病院の充実を支援していると表明。母袋上田市長が医師確保や定着化に向けた取り組みや今後考えている地域医療への思いを述べ、市民代表として参加した「うえだ百勇士会」の鈴木会長が病院や医師への注文や「かかりつけ医」を持つことの必要性を語り、県の鳥海医師確保対策室長は、県内の医師数の推移や医師不足の主な原因等を説明し現在行っている確保対策等について説明しました。
 このシンポジュウムに出席し、私は研修医制度の廃止や医療費削減など自公政権が行って来た失策により生まれた地域医療の危機ですが、新政権誕生により医師確保や医療費の充実等どこまで安心出来る医療制度を確立出来るかが課題である一方で、各医療圏ごとに、とかく利害のみの判断に陥りがちな開業医(医師会)が、もっと地域医療に熱心に取り組むための民意(住民の関心の高まりと参加)の必要性を感じました。

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