たかはしけいのにっき

理系研究者の日記。

琥珀の弓張月

2017-01-02 04:56:35 | Weblog
 2人の関係性が、少し先の未来から逆算したときに、世間的に尤も体の良い理想に即した承認欲求を満たすことについて器用になるために選出された関係性なのだとしたら、なんてくだらない関係性なんだと言わざるを得ない。

 でも現実的に?いや、むしろ現実的に、それは何もわかっていないじゃないか。
 わかっていないから、だからこそ、そこに"わかりやすさ"の指標として最もわかりやすい"金銭的にどうか?"等の価値基準しか持たないことで、妄想の世界に入っていこうとしてしまうのだろう?

 大切なのは、時間を無限に飛ばしたときに、自分たちの気持ちにとっての理想的な関係性として成立する可能性をどのくらいまで感じられるか?である。
 物理現象と違って、想像と理想は時空を超えることができる。春夏秋冬を何度も過ぎ去り、どちらかが先に死んでしまって、どちらかがどんどん年老いてしまったとしても、それでも永遠の時に何かを感じ取れるのであれば、その関係性が原理的にすぐには成り立たちえないからといって、諦めてはいけない。

 でも、それでも、本当に生涯成り立たないかもしれない??想像がつかないからこそ、ありふれた格言に行き着く。「今が何より大切で」
 現在と永遠を同時に想ってしまった、どうしようもない不一致こそが、切なさの起源なのだ。

 ここに飛び込んでいけるのであれば、とにかく成立させることを優先した考え方をするよりも、たとえ結局成立しないことが確定してしまうのだとしても、そう、幸せに思えるだろう。
 これを自分の心の中で決定できた瞬間、生涯忘れることはないでしょう。

カブトムシ aiko
コメント
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