Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

戦慄のあと

2018年12月21日 | 読んでいろいろ思うところが

週刊文春で連載されていた

内澤旬子さんの「ストーカーとの700日戦争」が終了。

毎回、戦慄させられる箇所があり、

ストーカーという犯罪の闇におののくばかりというか。

 

 

交際相手と別れようと思ったけれど、

その男がストーカーで、別れたあとも

執拗にまとわりつき、メールやLINEで暴言や罵倒の数々。

さらに2ちゃんねるに誹謗中傷の書き込みをして、

内澤さんの住処にまでやってこようとする描写は、

まさにホラー小説を読んでいるような気分。

でもこれはノンフィクションなんだなあと。

 

ストーカーは依存症の一種である。

相手への愛情、そして依存が高ければ高いほど、

拒絶されたり別れを切り出されたりすると、

それまでの気持ちがいきなり反転して

怒りと憎悪に変わってしまう。これはやっぱり病気なのだろう。

 

だからストーカーは精神科での治療が必要であり、

ただ刑務所にぶち込むだけでは更生しないという。

殺傷沙汰で捕まるのでなければ、どんなに悪質なストーカーでも

2、3年で出所するだろうし、再犯率も高いという。

しかもその再犯する相手は、

かつてのストーカー被害者であることがほとんどだという。

 

これは怖い。

ストーカー規制法は施行されているにしろ、

とても被害者を守るものではないという。

こうした状況はまだまだ知られていない。

そういう意味で内澤さんのこの連載の意義は大きい。

 

きっとこの連載をまとめたものが

内澤さんの新刊になると思うのだけど、

本来なら、移住した小豆島の話とか、

飼っているヤギのこととか、

最近始めたという狩猟のことなどを

ゆるゆると書いた本が読みたいとファンは思うのです。

 

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ひらひら動く絵の誘惑

2018年12月20日 | 日々、徒然に

フランシス・コッポラ監督が、

自身のワイナリーでつくったワインが販売されているらしい。

その名も「ディレクターズカット」。

 

回転する円盤を使って、絵が動いているように見せる

のぞき装置「ゾーエトロープ」が

ラベルのモチーフに使われているそうな。

コッポラは少年の頃、このオモチャが大好きだったと聞く。

そういえばコッポラのスタジオの名前も「ゾーエトロープ」だ。

 

 

年末年始は、このワインを飲みながら、

「ワン・フロム・ザ・ハート」とか

「ハメット」を見るのがいいかもしれないなあ。

その前に原稿を書けという話は、今のところ受けつけておりません。

 

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外道は小市民

2018年12月19日 | 日々、徒然に

医療関係の本をつくることになったので、

とある大学病院で監修の先生と打ち合わせ。

目からウロコな話がうじゃうじゃと出てきて、

おのれの不勉強を恥じるばかり。

 

本が出るのは来年の初夏というから、

おそらくそのころには、

かなりの情報通になっていると思うので、

ドヤ顔で知識をひけらかしたりしたら、

ああ、本ができたんだね、これだから小市民は、

と大目に見てやってくださいな。

 

いまは2月初旬に入稿予定の本がだんだん佳境。

あ、その前に年明けに校了する本の校正がどっさり。

同じく年明けに校了の雑誌記事の原稿が4本ぐらいあるけれど、

実はまだ1本も書けてないんです、と言ったら、

こん、くされ外道が! と罵倒したくなりますよね。

でもまあ、大目に見てやってくださいな。

 

 

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じゃじゃ馬フォーエヴァー

2018年12月18日 | 日々、徒然に

そうなのか。

ソンドラ・ロックが亡くなったのか。

イーストウッド映画のヒロインはこの人しかいないというか。

美人でビッチ。強面のイーストウッドに対して、

一歩もひけを取らない強烈さがあったなあと。

 

 

代表作は、やはり「ガントレット」でしょう。

刑事アクションの形を取った、ど派手な恋愛映画だった。

見ているこちらが、プライベート映画か、

と気恥ずかしくなるほど、アツアツでラブラブなおふたり。

イーストウッド御大って、

こういうキツイお姉さんが好みだったんです。

 

この女優さん怖すぎるところがあったので、

シリアスな映画より、コメディが似合っていたと思う。

だからイーストウッド映画でも、

コメディ調の「ブロンコビリー」や、

「ダーティファイター」シリーズのじゃじゃ馬(死語)っぷりが

スクリーンでは特に栄えていたと思う。

 

女優業だけでなく、監督としてテレサ・ラッセルや

ロザンナ・アークエットの主演作を撮っているらしい。

最近はアラン・ルドルフ監督の映画に主演していたと聞くし、

生涯現役だったのかな。どうだったのかな。

イーストウッド御大は現役バリバリなので、

そのうちまた御大の映画に出てくれるのではと思っていたのだけど。

残念無念。スクリーンでしか会えない人になってしまいました。

 

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僕の先生と戦争

2018年12月17日 | 日々、徒然に

TOKYOFM「村上RADIO」。

ラジコで聞きました。

だいぶハルキ先生の低音の声にも慣れてきたというか。

今回はクリスマスソング特集ということで。

シェリル・クロウの「ホワイトクリスマス」がなかなか滲みる。

フォー・シーズンズの「I Saw Mommy Kissing Santa Claus」は、

フランキー・ヴァリのファルセットにびっくり。

それからブライアン・ウイルソン「Little Saint Nick」と

ビーチ・ボーイズの「AULD LANG SYNE」とか。

ハルキ先生、ほんとに好きなんだな。ブライアン。


 

映画の話も。

「僕の戦争を探して」というタイトルのスペイン映画。

「僕の戦争」とはリチャード・レスターが監督して、

ジョン・レノンが主演した戦争コメディ映画

(だと思う。未見)なのだけれど、

生徒たちに大好きなビートルズの歌詞で英語を教える

学校の先生の物語らしい。

この先生、ビートルズの歌詞でわからないところがあり、

ちょうどスペインに上記の映画のロケで来ていた

ジョンに会いに行くというロードムービー。

このあらすじを聞くだけで面白そうなのだけど、日本では未公開。

TSUTAYAとかで借りられるのかな。

マニアックな映画見てるんですね、ハルキ先生。

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プラスティック・マインド

2018年12月16日 | 日々、徒然に

プラスチックごみによる海洋汚染が

問題になっていると新聞。

スーパーのレジ袋を禁止する自治体も出てきているようだ。

それまで大量のプラごみを受け入れていた中国が

さすがに輸入をやめたらしい。それはそうだろう。

 

あとやめてもらいたいと思うのは、

書店の手提げ用レジ袋。あの平らなやつ。

本を買うとき、何も言わないと、

店員さんは、マッハの速度で

本にカバーをかけ、輪ゴムで止め、

広告入りの栞と、ペラの広告と一緒に

レジ袋に入れてしまう。おまけに手に持つところが

開くのを恐れて、セロテープで留めるのだけど、

これらの作業は無駄だなあと。

カバーかけますか? とは言われるけど、

袋いりますか、とは聞かれない。

ぜひ聞いてほしいと思う。プラごみを出さないためにも。

 

書店で本を買うときは、

いつも「カバーも袋もいりません」と言うのだけど、

多くの店員さんは怪訝な顔をする。

仕方なく輪ゴムで止めようとして、

それもいらないと言うと、動揺しまくり。

そして「店内にいるときは、

必ずレシートを本に挟んでおいてください」と。

万引きと間違えられるのを避けるためなのだろうけど。

 

吉祥寺の●●書店は、そんなことは何も言わず、

カバーも袋もいらないと言うと、

本を裸のまま渡してくれるので、贔屓にしております。

いつか書店員さんの話を聞くことがあったら、

このあたりの事情を聞いてみたいと思う。

 

 

最近、書店で広告入りの栞をついもらってしまったのがコレ。

あ、オンエア今日か。聞き逃しちまいました。

広告の効果無しですな。

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隣合わせの神と死

2018年12月15日 | 映画など

塚本晋也監督「斬、」を見る。

この監督、初の時代劇とな。

さぞかし熱の籠もった、ヒリヒリとした剣戟が

見られるのだろうと思ったけれど、まさに想像通り。

上映時間は80分。これくらい短いのが、いい。

 

 

時は幕末。武士として、剣士として

何がなんでも立ち上がらなければならない。

そんな思い、いや妄想に取り憑かれているのが、

塚本監督演じる憂国の志士であり、池松くん演じる浪人も

その妄想から逃れることはできない。

見えないものに取り憑かれていて、

しかもそれが死と隣り合わせ。

塚本映画に出てくるのは、こんな人間ばかりというか、

刀と刀がぶつかり合うキインという音が、

男たちの阿鼻叫喚を増幅させ、観客を呼吸困難に陥らせる。

 

とにかく見るべきは、登場人物たちが操る刀である。

それさえ官能的に撮れたらOKだと

塚本監督は思っているかもしれない。きっとそうだ。

 

とかなんとか、シネフィルっぽく書いてますが、

神様(蒼井優)が出てるから見たんです!

逃げも隠れもいたしません。

神様(蒼井優)は映画で唯一、

何物にも取り憑かれていない農家の娘を演じていて、

彼女の悲痛な思いが池松くんに届くかどうか、

というあたりが本作のキモだと思ったりする。

ここしばらく、やさぐれ演技が続く神様(蒼井優)の

ある意味、集大成的な作品かも、

と、信者は思ったりする今日この頃。

 

 

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その後の仁義なき投入

2018年12月14日 | いやはやなんとも

辺野古、土砂投入。

県民に寄り添う、と首相は言っていたのに、

土砂と一緒に寄り添われても困るわけで。

年明け2月の移設の是非をめぐる県民投票の前に

土砂を入れちまえということなのだろう。

既成事実をつくって、

反対している人たちの気持ちを削ぐ作戦か。

 

 

文太兄ィも怒ってます。

おどりゃあ、芸がこまいのお。

ぶしゃげちゃれい!

 

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乾いた男

2018年12月13日 | いやはやなんとも

河野外務大臣、北方領土をめぐる

ロシアとの外交問題について

記者団の質問をすべてスルー。

よっぽど答えるのが難しかったのかな。

うまく言い逃れしても良さそうなものなのに、

やたらと水を飲み、動揺しまくりで、

何も言わなくても相当な重大案件だということが丸わかり。

もう少し早ければ

今年の流行語大賞ノミネートは確実だったのに。残念。

 

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殺伐と颯爽

2018年12月12日 | 読んでいろいろ思うところが

阿部共実「月曜日の友達」(小学館)を読む。

同じ著者の「ちーちゃんはちょっと足りない」に

いたく感服した記憶があったので、

書店で見かけて即買い、即読み、そして即感動。

 

 

主人公の水谷茜は中学1年生。

小学生のマインドを持ったままの

クソガキ加減と、内省の深さを併せ持つ女の子。

こまっしゃくれた言葉使いがいとおしい。

 

そんな茜が、クラスで浮いている男の子・月野透と

ふとしたことから共鳴しあい、

月曜日の夜、学校の校舎で

ふたりだけの時間を過ごす。

でも、恋とかそういうものとは違う、

仲間とか友情とか、そっちに近いのかもしれない。

 

黒と白のコントラストが鮮やかで、

緻密な描き込みがされているにもかかわらず、

空間の表現の独特さというか、抜けがすごくいい。

 

ちょっとしたことで傷つき、悩む。

でもそれが大人になることなんだという。

大人になっても、傷ついてばかりの人に読んでもらいたい。

 

 

 

 

 

 

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