阿部共実「月曜日の友達」(小学館)を読む。
同じ著者の「ちーちゃんはちょっと足りない」に
いたく感服した記憶があったので、
書店で見かけて即買い、即読み、そして即感動。
主人公の水谷茜は中学1年生。
小学生のマインドを持ったままの
クソガキ加減と、内省の深さを併せ持つ女の子。
こまっしゃくれた言葉使いがいとおしい。
そんな茜が、クラスで浮いている男の子・月野透と
ふとしたことから共鳴しあい、
月曜日の夜、学校の校舎で
ふたりだけの時間を過ごす。
でも、恋とかそういうものとは違う、
仲間とか友情とか、そっちに近いのかもしれない。
黒と白のコントラストが鮮やかで、
緻密な描き込みがされているにもかかわらず、
空間の表現の独特さというか、抜けがすごくいい。
ちょっとしたことで傷つき、悩む。
でもそれが大人になることなんだという。
大人になっても、傷ついてばかりの人に読んでもらいたい。
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