途上のひと

フィリップ・シーモア・ホフマンが亡くなったという。
享年46。薬物が原因らしい。
ニューヨークの自宅アパートで発見されたとのこと。
なんということだ。



こういう俳優がいるから
アメリカ映画は大丈夫だと思っていた。
善人役や、腹黒い悪役はもちろん、
善悪のつきにくい陰影のある役も巧みにこなす人で、
俳優としての華もあったのに。

PTA（ポール・トーマス・アンダーソン）の映画には
欠かせない人だったし、そういう意味で、最近見た『ザ・マスター』の
新興宗教もどきの創始者役は素晴らしかった。
ジャック・ニコルソンやデ・ニーロ、ジーン・ハックマンと
いった俳優たちが演じていた役を一手に引き受けていた感じもあった。

一般的には『カポーティ』のなり切った演技が有名だけど、
代表作はまだまだこれからどんどん作られるものだと思い込んでいた。
いきなりいなくなってしまうなんて、
この欠落感はどうにもならない。

ご冥福をお祈りします、とは言えない宙ぶらりんな状態で、
ただ途方に暮れてしまうばかりなのです。

やさぐれBorn To Run

いつの間にか２月で、
今年も残すところあと11か月。早すぎ。
１月は何だかんだと追われていたので、
２月はそこそこ落ち着くかと思われたけど、
どうも世間は許してくれそうもなく、
風邪も完治しないまま走り続けるボーン・トゥ・ランな毎日。

くじけそうになるけれど、
今日一日だけ頑張ろう。
そうやって毎日過ごしていけば何とかなる
と、いま時の人である小保方さんのような文言を
吐いたりする体たらく。

研究者という仕事は、
およそ報われない苦難の日々を過ごすことが多いと聞く。
STAP細胞なる大発見をしたあのお姉さん、
ほんと報われて良かったと思うわけで。
リケジョという言葉はそこそこ使われていたけれど、
このブームを見て、リケジョネタで
いろんな本が作られること必至でしょう。