湯浅誠『どんとこい、貧困!』(理論社)を読む。
子供向けではあるが、本質を突いた言葉は
オトナにも充分突き刺さってくる。
本書のクライマックスは、
「貧困」には二種類あるということが書かれたくだり。
いわく、「絶対的貧困」と「相対的貧困」である。
絶対的貧困とは、
1日1ドル以下で暮らしている状態のこと。
アジアやアフリカで貧困にあえいでいる人たちがここにあたる。
相対的貧困とは、
その国に住む人の所得の中央値の50パーセント以下で暮らしている状態を言う。
日本人の場合、1年の所得の中央値は476万円。その半分だから238万円。
つまり年収238万円以下の人が「相対的貧困」だということだ。
月収にすると、約20万。
これでなんとか過ごしていけそうだが、
家賃や保険、光熱費や携帯料金など月々出て行くお金があるので、
かなりギリギリ。都会で賃貸住宅に一人で住んでいる人だったら、
食べていくだけで精一杯の金額だ。
食べていければいいじゃないか、と言う人もいるだろうが、
ホントに食べていくだけの金額であり、
たとえば交際費などを捻出することが困難になる。
一回友人と飲みに行くだけで、3~4千円かかるわけだし、
デートとなると、もっとかかるわけだから、お金がなくて断念することになる。
そうなるとだんだん人付き合いが悪くなるわけだし、
社会から孤絶してしまう危険性がある、と。
だからこの国で年収238万円以下の人は、
相当厳しい生活を強いられてしまうことになる。
そうした人は、たとえば家族や
国からの援助(生活保護など)を受けない限り、貧困に陥ることになる。
ニュースで見るようなアジアやアフリカの貧困と、
日本で起こっている貧困は違う。
そのあたりを理解するだけで、考え方が変わってくると思う。
割と目からウロコな本です。
この著者は、アクティヴィストとしてかなり優秀です。
子供向けではあるが、本質を突いた言葉は
オトナにも充分突き刺さってくる。
本書のクライマックスは、
「貧困」には二種類あるということが書かれたくだり。
いわく、「絶対的貧困」と「相対的貧困」である。
絶対的貧困とは、
1日1ドル以下で暮らしている状態のこと。
アジアやアフリカで貧困にあえいでいる人たちがここにあたる。
相対的貧困とは、
その国に住む人の所得の中央値の50パーセント以下で暮らしている状態を言う。
日本人の場合、1年の所得の中央値は476万円。その半分だから238万円。
つまり年収238万円以下の人が「相対的貧困」だということだ。
月収にすると、約20万。
これでなんとか過ごしていけそうだが、
家賃や保険、光熱費や携帯料金など月々出て行くお金があるので、
かなりギリギリ。都会で賃貸住宅に一人で住んでいる人だったら、
食べていくだけで精一杯の金額だ。
食べていければいいじゃないか、と言う人もいるだろうが、
ホントに食べていくだけの金額であり、
たとえば交際費などを捻出することが困難になる。
一回友人と飲みに行くだけで、3~4千円かかるわけだし、
デートとなると、もっとかかるわけだから、お金がなくて断念することになる。
そうなるとだんだん人付き合いが悪くなるわけだし、
社会から孤絶してしまう危険性がある、と。
だからこの国で年収238万円以下の人は、
相当厳しい生活を強いられてしまうことになる。
そうした人は、たとえば家族や
国からの援助(生活保護など)を受けない限り、貧困に陥ることになる。
ニュースで見るようなアジアやアフリカの貧困と、
日本で起こっている貧困は違う。
そのあたりを理解するだけで、考え方が変わってくると思う。
割と目からウロコな本です。
この著者は、アクティヴィストとしてかなり優秀です。