旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

今年はどんな年であったのか … 不穏な国際情勢がつづく

2014-12-27 14:42:35 | 政治経済


 前回で、自然災害による多数の死者について書いたが、人の命を絶ったのは自然だけではない。膨大な人命を失う戦争やテロの火種は、減るどころかますます増大している。
 アラブの春から4年が経過するが、アラブ諸国や中東情勢は民族問題に宗教的対立が重なり、春の到来はほど遠いようだ。イスラム国などという新たなテロ組織の登場は、和解とか共存とかいう言葉を空しくし、世界平和という人類多年の希望を絶望の淵に追いやる気持ちにさえなる。
 
 ウクライナ情勢は何を指し示しているのだろうか? そこに住む人たちがどのような体制に組して生きるかは、まったくその人々の選択にまかされるが、一国の一部であるクリミヤ半島を力でもぎ取るような行為は、植民地時代の遺物だ。 歴史は進歩し、人類は新たな高度な時代に前進を続けているものと思っていたが、全く進歩などしていないのではないか?
 EU諸国の報復は、原油安とも重なってルーブルの下落を引き起こしロシア経済を苦しめている。いく度か世界大戦の火種になってきたクリミヤ半島が、第三次世界大戦の引き金になるようなことを、人類はまだ続けようとしているのであろうか?

 戦争やテロによる人名殺害だけではない。アメリカでは白人警官による黒人殺害が、日常的な生活の場で行われている。理由はそれぞれあるのだろうが、丸腰の少年を撃つなどはあってならない。アメリカは世界のリーダーと言われ、最先端を行く民主主義国ということになっている。人種差別問題も解決できない国が、世界の手本たりうるのか?
 かくいうわが国でも、人殺しが日常的に行われている。キレたと言っては人を刺し、金が欲しいと独り身の老人を殺す。日本の平穏は、2、30年前に比し確実に悪化している。
 人類は果たして進歩しているのだろうか?


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