旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

森元首相を諭した真央ちゃん … 五輪組織委員長にどちらがふさわしいか?

2014-02-27 10:46:19 | スポーツ

 


 浅田真央ちゃんのショートプログラム転倒にかんする森元首相の発言が話題になっている。ある講演での「あの子は大事な場面でいつも転ぶ…」という発言をめぐってである。
 素晴らしかったのは、この低劣な発言に対する真央ちゃんの対応であった。帰国後の記者会見で感想を聞かれると、「過ぎたことだから何も思っていません」と軽く受け流した後、「森さんもあの発言には後悔しているのではないか」と微笑みながら元首相を諭した。
 これをとり上げた某民放番組でデイモン閣下が、「元首相より真央ちゃんの方がずっと大人だ」とつぶやいていた。
 森元首相は2020年東京五輪の組織委員長と聞く。氏は浅田選手に「じゃあ貴方、あの緊張の中で跳んでごらんよ」と言われたら何と答えるのだろうか? もちろん大人の浅田選手はそのような野暮なことは言わなかったが。
 選手の苦しみや緊張、複雑な競技者心理がわからない人間に組織委員長の資格があるか? 浅田選手の方が組織委員長にふさわしいのではないか?
 いや、これ以上浅田選手にご苦労はかけたくない。普通の真央ちゃん、普通の女性にかえってほしい。組織委員長と言えば、7回のオリンピックに出場してついにメダルを手にした葛西選手はふさわしいのではないか? 5回連続出場して入賞順位を上げ続けた上村愛子選手も資格において引けを取らない。この人たちにもしばらく休んでいただきたいが…。


安倍政権の暴走止まらず … 原発維持は公約違反

2014-02-26 17:29:09 | 政治経済



 安倍政府がエネルギー基本計画を公表した。それによれば、政府は原発を活用し続ける方針だ。原案は「可能な限り原発依存度を低減させる」としてはいるが、その工程を明示せず原発依存を前提にしている。
 本日の各紙ともその点をついており、日経新聞でも「再稼働推進、将来は曖昧」と報じている。
 これは公約違反ではないか? 一昨年12月の衆院選では、自民党は「原子力に依存しなくてもよい経済・社会構造の確立」を公約に掲げた。選挙で圧勝すれば何をしてもいいというのか? いくら圧倒的第一党になったといっても、約束したことは守らなければならない。
 しかもその議席は小選挙区のからくりによるもので、得票率は43%で過半数に満たない。比例区に至っては27%の得票率だ。おごり高ぶるような支持率ではない!

 TPP交渉では少しは頑張ったのだろうか? 進路を見いだせず交渉打ち切りとなったようだ。そもそもこのような問題が簡単に片付くはずはなく、今後じっくりと国民の声を聴きながら取り組んでほしい。
 TPP問題が一石を投じたのは、コメを主とした農業分野をいかに強くするか、ということであった。日本はほとんどの産業分野で世界トップ水準にあると思が、農業だけが立ち遅れているのではないか? これは自民党が、戦後一貫して農業を育てず補助政策で票田としてきた結果と思っている。
 農業を真の「国の産業」として育てるにはどうしたらいいのだろう。真剣に取り組む課題だ


多くの感動を残してソチ五輪終わる

2014-02-24 16:01:13 | スポーツ


 オリンピックはいつも、心が洗われるような感動を残してくれる。スポーツ、特にアマチュアスポーツが持つ独特の力がそれを残してくれるのだろう。また、そこに至るまでの努力や苦しみが、選手の言動に率直に現れるからであろう。

 すべての競技がそれぞれに素晴らしかったが、私にとっては、当初から心にかけていた葛西紀明選手と上村愛子選手に尽きた。既に書いてきたのでそれ以上記すことはしないが、どうしてこのような人間が現れてくるのだろうかと、改めてその存在自体に感動した。

 この2者にあえて付け加えるとすれば、竹内智香選手と女子カーリングチームだ。私は、スノーボードパラレル大回転などという競技は知らなかった。一人の女性が外国を回り続け、強い選手を求めて腕を磨いていたことなど、なおさら知らなかった。
 決勝で勝負をかけ転倒したが、「あの攻めは正しい判断だったので、転倒は悔しいが満足している」と冷静に言ってのけた。こんな強い選手が日本にいたこと自体に感動した。
 冷静と言えばカーリングというゲームだ。スピードや距離や高さを求めて燃え盛る競技の中で、ひたすらクールに試合を進める。しかも10チームの総当たり戦だ。加えて団体戦というところが各選手には重いに違いない。
 5位入賞を高く評価し、今後に期待する。


久しぶりに広島の酒を堪能

2014-02-22 14:44:32 | 


 浜松町の貿易センタービルの地下一階に『和楽菱(わらび)』という日本酒バーがある。勤務先に近いのでよく利用する。
 その店が「蔵元を囲む会」を定期的に開催しているが、今月は広島県竹原市の藤井酒造さんだ。もう30年も前のことになるが広島市に6年住み、そこで学んだ酒が私の酒の道の始まりだ。その懐かしさもあって、昨夜この会に出向いた。

 酒名を「龍勢」というが、先ず純米濁酒「にごり活性生原酒」で“春の酒”を感じ、「純米大吟醸別格」、「芳醇純米青ラベル」、「芳醇純米備前雄町中汲み22BY]と飲み進んだ。
 いずれも素晴らしい酒だ。純米大吟醸でもカプロん系の香りは一切なく、旨口のしっかりした酒だ。懐かしい酒米八反の「きもと純米原酒ひやおろし」から燗にしてもらったが、これがまた様々な食と合って美味しかった。
 地元産の雄町、八反、八反錦などの酒米が、軟水系の広島の水とよく合って、私の好きな柔らかい酒を醸す。久しぶりの広島を味わい大満足でした。

 
 


「ジュウシマツ」の会のこと

2014-02-20 11:03:19 | 文化(音楽、絵画、映画)


 昨19日は24節気の雨水、雪が雨に変わる時節である。これまで降り続いた雪は雨に変わり、大地を潤して春の準備を営む時節だ。
 それにしても「想定外の雪」であった。鉄道が何日も動かず、幹線道路に車が何日も立ち往生するなんて思ってもいなかった。その大雪の翌日、先週の土曜日、トレッキングシューズに履き替え雪を踏みしめながら高円寺のセシオン杉並に出かけた。
 「ジュウシマツの会~新作発表コンサート~」を聴くためだ。大雪にたじろぎ、出向くのを取りやめようかと思ったりしたが参加してよかった。こんな素晴らしいコンサートは久方ぶりであった。
 ジュウシマツの会とは、7人の詩人と7人の作曲家で構成する会。7+7=14(ジュウシ)から命名したという。それぞれの詩人の詩に、それぞれの作曲家が曲をつけ、また反対にそれぞれの作曲家の曲にそれぞれの詩人が詩を書いた。しかもその組み合わせはくじ引きで決めたというしゃれた集まり。
 一部で各2曲14曲)、2部で各2曲(同)合計28曲を、NHKの「おかあさんといっしょ」や「なかよしリズム」などで活躍した歌手たち8人が次々に歌う…。詩も曲も歌も水準が高く、実に充実したコンサートであった。
 詩人の中には妻の同窓生(小中高の同窓)が、また作曲家の中には小林亜星などいた。第1回の発表会だが今後が楽しみだ。


葛西選手 団体でも銅メダル

2014-02-18 10:59:35 | スポーツ


 朝起きるとうれしいニュースが飛び込んできた。ジャンプの団体戦で日本が銅メダルを獲得したことだ。これまた16年ぶりのことで、その模様をつぶさに見ると最年長、41歳の葛西がここでも大活躍していた。
  驚いたのは、葛西が銀メダルでは泣かなかったのに銅メダルのインタビューで声を詰まらせ、涙を流していたことだ。彼は個人ラージヒルの銀メダルを決めたインタビューで、「涙出す用意はしてたけど金じゃないと出ない」と言ってさわやかな笑顔を見せた。その彼が銅メダルに泣いたのだ。

 解説の原田氏が「団体戦には独特のものがある。力のない選手も実力以上の距離を出す。個人戦とは違う」と言っていたが、団体戦には何か特別の思いがあるのだろう。母国の旗を背負って4人が力を合わせる。失敗を自己責任だけで終わらせ得ない使命がある。個人戦とは全く別のモチベーションが働くのかもしれない。
 それを成し遂げたときの喜びは、抑えがたい涙となって表れるのであろう。葛西は嗚咽しながら「うれしい…みんな頑張ったので…」とだけ言っていた。
 41歳の清らかな涙であった。


天晴れ! 葛西紀明41歳の銀メダル

2014-02-16 13:57:55 | スポーツ

 


 私はこのソチ五輪で、上村愛子と葛西紀明のメダル獲得を願っていた。そして上村が4位に終わったとき、その入賞はどんなに賞賛してもしきれるものではないと思ったが、「これで私のソチ五輪は80%終わった」と書いた。
 残る20%は当然葛西にかける期待であるが、その数字が示すように、期待は大きいが葛西のメダルは無理であろうという気持ちもあったのだ。理由の多くは41歳という年齢にあったことは言うまでもない。

 ところがそれは、大変に失礼な先入観であったのだ。この男は、本当に、真面目に、金メダルを狙っていたのである。世界ランク3位からすればメダルを狙うのは当然ではあるが、41歳という年齢は、真面目に金メダルを狙える年齢ではないと思っていた。そんな我々一般人の先入観は、この男には通じなかった。
 銀メダルを手にしたインタビューで、「金でなくて残念だが、これでまた目標が残った。これからも金を目指して頑張る」と言っていた。
 まだやるつもりなのだ。このソチ五輪に、真面目に、真剣に金メダルを目指しただけで驚いた私は、驚きを失うしか方途はない。

          
      (写真は17日日経新聞より)


再び大雪、大雨、…大荒れの羽生フィギュア金メダル

2014-02-15 11:37:46 | スポーツ


 先週に引き続き今週末も大雪だ。先週は45年ぶりの大雪とか言っていたが、今度はそれを上回り、関東各地でも1メートルの積雪もあり、記録史上(120年)最高とか言っている。一体どんなことになってきているのだろうか?
 先週と違って昨夜から雨になったので、しかも大雨という予報だったので、さすがの雪も流されてしまうのだろうと思っていたら、記録的大雪はそう甘くない。今朝起きると再び玄関周りの雪かきだ。しかもべたべた雪で、老骨にはこたえた。

 オリンピックの方も大荒れだ。フィギュア男子個人戦のショートプログラムで101点をたたき出したので、羽生があっさり優勝するのだろうと思っていたら、フリーのジャンプで2回も転倒、ほかにもミスが出て一時は金メダルは無理だと思った。
 ところがそれを追うパトリック・チャンが、羽生と全く同じミスを繰り返してくれた。羽生も勝った実感がなかったのだろう、「…悔しい!」という言葉からインタビューが始まった。

 オリンピックという舞台は全く別の世界なのだろう。金メダルが見えてくると自然な動きはできなくなりミスが続く…。羽生のミスを目の前にしたパトリック・チャンは「勝った」と思ったのかもしれない。そしてそれが、同じミスを誘発するのではないか?
 もちろんそのようなことは誰にも分からない。素人の私などがただ想像するだけで、本人たちの心理は一般人の領域をはるかに超えたところにあるのだろうから……。


準決勝進出で期待がかかる首藤瞬七段 … 囲碁NHK杯

2014-02-13 11:39:44 | 文化(音楽、絵画、映画)


 時なら大雪に驚き、その日に起こった出来事を十把一絡げに投稿したが(2月9日付「悲喜こもごも…」)、気が付いて上村愛子選手の快挙を別に取り上げた(2月11日付)。
 もう一つ気が付いてみると、首藤瞬七段の準決勝進出も十把一絡げに論ずるほど軽いものものではないようだ。なぜならば、このところの私のブログへのアクセスで圧倒的に多いのが「首藤瞬」にまつわるものだからだ。
 私のブログなんて一日のアクセス人数は150から170程度、多い日で200に過ぎない。ペイジビューも300から400で、多くて500で大したことはないが、このところ瞬にかかわるページへのアクセスがダントツに多い。かなり多くの人が瞬の今後に期待してくれているのだろう。

 首藤瞬は未だタイトルを何も手にしていない。ここでNHK杯を手にすることに期待が集まっているのかもしれない。それはともかく、数十名が一年をかけて争うトーナメントを勝ち抜いてベストフォーに勝ち上がることは,相当に評価していいのだろう。しかも山下前本因坊を下しての快挙だ。
 何度も書くように何としても決勝に進み、向こうの山から出てくるであろう井山と闘ってほしいものだ。
 改めて瞬の成長を喜ぶ。友人F君から「山下戦を観た。首藤瞬七段は、しなやかで且つ強かった」というメールが届いた。
 しなやかで強靭…、これこそ瞬に望む資質だ。


達成感最高の笑顔 … 改めて上村愛子の快挙を称える

2014-02-11 15:59:01 | スポーツ


 9日付のブログで、「悲喜こもごも」と題し上村愛子のモーグル4位をむしろ悲しいニュースとして書いた。しかしこれは大変な誤りであった。4年に一度のオリンピックで5大会連続入賞などいう快挙は、今後日本オリンピック史上起こりえないかもしれぬ快挙であったのだ。

 4年前の2010年2月16日付ブログで、4位にとどまりメダルを逸し「なんで一段一段なんだろう」と涙を流し続ける上村に対し、私は、「4回も連続出場し毎回入賞、しかも順位を上げ続けた選手など世界にいるのか?」と高く評価したことを思い出す。
 だから今度は、もう一段上の銅メダルを期待したのだがそれに届かず、私は悔やんだ。しかし彼女に4年前の悲しみや悔しさの表情はなかった。考えれば彼女は今回も後退はしなかったのだ。4位に踏みとどまったのだ。
「もうちょっと頑張れば超えられたのではないか、という壁は今回はなかった」、「全力を出した。達成感マックス。前回よりすがすがしい」
こう言って彼女はさわやかに笑った。
 この快挙はどんなに高く評価してもしすぎることはないだろう。

 4年前のブログに「清らかな“止まらぬ涙”」と題して、悔し涙を流す彼女の写真を掲げたが、今回「達成感最高の笑顔」と題して満面笑みを浮かべる彼女の写真を掲げることのできることを喜ぶ。

  
  


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