旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

好天に恵まれた「山びこの会」ミカン狩り

2011-11-29 13:25:14 | 

              

 26日(土)は「、山びこの会」のミカン狩りに参加した。小田急線新松田駅に集合した30名弱で、徒歩30、40分の大島ミカン園を訪ねた。
 歩き始めるとまず、富士山がきれいに見えた。松田駅には初めて降り立ったが、小田原に近いだけあって、ま近に大きく見えた。 

    

  途中、フラワー園に立ち寄り、かわいい鉢植えのプレゼントを受け、ミカン園では「イモ煮」と「焼きそば」を作り、おいしいミカンをいっぱい、いっぱい食べて大満足。持参した「獺祭50」も酒好きの方々のに喜ばれた。


      ミカンを狩り
 
      イモ煮をつくり
  
    大いに食べて

 何と言っても好天に恵まれたのが良かった。晴天無風、気温もそこそこで、秋の行楽には絶好の日和で「ミカンの花咲く丘」(チャボさんの言)を満喫した。

 帰りは、新松田駅近くの中沢酒造に立ち寄り、蔵元の話を聞き、ご自慢の酒「松美酉(まつみどり)」三種類を利き酒させてもらい、それぞれ思い思いの酒を購入して帰路についた。私は、使用米“雄町”の「松みどり純米吟醸ひやおろし」を買った。もともと好きな雄町米の精米歩合50%もさることながら、試飲をして酸味(酸度1.65)が気に入ったからだ。良い一日であった。

       
        蔵元の話を聞き
 
 ご自慢の酒「松みどり」三品を利(き)いて
     
      みなさん大満足でした


アメリカの酒

2011-11-27 14:56:29 | 

 

 前回の投稿で、『旅のプラズ~世界の酒』に5回も行ったアメリカの酒について書き足りなかった、と書いた。確かに、アメリカについては、バーボンウィスキーに少しふれた後、ニューオーリンズを舞台にラム酒について書いただけであった。しかしラムはカリブ海を中心とした中南米の酒であってアメリカの酒ではない。
 アメリカにはどんな酒があるのか? ビールでいえばバドワイザーとクワーズをたくさん飲んだ。ワインもカリフォルニアワインはじめいろいろ飲んだ。スピリッツはバーボンやラムなど、これまたたくさん飲んだ。しかしバドワイザーの起源は、本でもふれたが、チェコの「ブデェヨヴィッキー・ヴドヴァル」だ。ワインは、古くはバビロンからヨーロッパ文明が生み出した酒だ。バーボン・ウィスキーは当然イギリスのスコッチ・ウィスキーを源流とするし、ラムは前述したようにカリブ海の砂糖産業が生み出した酒だ。
 アメリカ原産の酒はないのではないか?(インディアンなど原住民の酒を私はまだ飲んでないが、これは現在北米を支配するアメリカ人の酒とは言えない) つまりアメリカはまだ200年の歴史しか有していない若い国だ。坂口謹一郎が名著『日本の酒』の冒頭に書いた「世界の歴史を見ても、古い文明は必ずうるわしい酒を持つ」という対象になり得る歴史を持っていないのだ。
 とはいえ、私はアメリカの酒文化を決して低くは見ていない。彼らは全世界の酒を取り入れて、むしろ自分の酒と消化して、さまざまな食事や生活とともに飲んでいる。私はアメリカへの5回の旅で(しかも当初の外国旅行は、何回ものアメリカに始まった)、世界の様々な酒を知ったといってもいいくらいだ。それほどアメリカのバイタリティーはすさまじいものがある。アメリカに行けば、世界の大半はわかるのかもしれない。
 ただ、そこではあらゆる世界に触れることはできるが、それぞれの文化の「もう一つ奥深い味わい」は、それを生み出した国に行かなければわからないが…。


『旅のプラズマパートⅡ~世界の酒と日本酒の未来』について

2011-11-23 14:43:10 | 

 

 これで、過去20回に及ぶ海外旅行における「酒」をまとめた。その上「日本酒の現状と未来」として、自分の日本酒勉強の到達点と思いを書いたので、この本は240ページになった。分厚くて持ち運びに重い、と文句を言われている。ざっと内容をなぞると、
 ・ビールの国として、ベルギー、ドイツ、イギリス、チェコ、北欧の国を、
 ・ワインの国として、イタリア、フランス(リヨンのみ)、ドイツ、ハンガリー、オーストリア、トルコ
 ・蒸留酒の国として、アメリカ、コスタリカ、メキシコ、ロシア、フィンランド、オランダ
 ・アジアの酒として、中国、韓国、台湾、グアム(ミクロネシア)の酒を、
という具合に、かなり手広く飲み歩いた記録をたどり、それぞれ、ビール、ワイン、ウィスキー、ラム、テキーラ、ウオッカ、ジェネヴァ、紹興酒、マッコリ、チュバなどの酒について解説的なものまで加えたので (専門的な解説というより、自分のためにまとめただけだが)、それなりに長くなった。「日本酒の現状と未来」も、戦後史を概括して現在の到達点をまとめたのでそれなりのヴォリュームになった。
 それでも、書き足らないことばかりだ。国でいえば、オーストラリア、スペインに触れてないし、酒でいえば沖縄の泡盛を書いてない。5回も行ったアメリカについても書き足りない。ニューヨーク、シカゴ、アクロン、ワシントン、ナイヤガラ、ロスアンゼルスなど酒の思い出は多いが触れてない。アメリカには申し訳ないような気がしている。そういえばアメリカでは、日本料理屋にいくつも出かけ「日本酒がどのように飲まれているか」を勉強したものだが…。

 本にしても話にしても、短くまとまったものがいい。しかし書きたいことも話したいことも多い。難しいものだ。


幸せとは何か?

2011-11-18 13:27:05 | 時局雑感

 

 「20代の若者の70%が今の生活に満足している」という内閣府世論調査結果にショックを受け、いろいろと考えていたら、ブータンという国からイケメンの王様が美しい王妃様を連れだって来日し、「幸せについての全く別の物差し」を平然と突きつけてきた。
 ブータンという国が世界一幸せな国だということは、何かで聞かされていたが、この国は世界の多くがGNP(国民総生産)やGDP(国内総生産)を価値の基準にしているのに引き換え、GNH=Gross National Happiness(総幸福量)を国の値打ちを量る指針としているようだ。それによると、GNHの指標は次の9項目ということだ。
  ・精神面の幸福  ・健康  ・教育  ・文化の多様性
  ・環境の多様性  ・生活水準  ・地域活力 
  ・時間の使い方とバランス  ・良き統治

 国民への対面調査でこの9項目を尋ね、数値化して「満足度」を導き出しているようだが、2005年の調査では国民の97%が「幸せ」と答えたという。生活水準という項目もあるが、ブータンの一人当たりGDPは日本の数%程度というから、彼らは経済力や富の量で幸せ度を測っているのではなさそうだ。(本日付毎日新聞3面より)
 私たちには、まさにその経済力、富の量が主要な物差しとなってきた。それに対しGNH指標の文化、環境の「多様性」に至っては勝負あり、という感さえした。我々はマニュアル的、画一性で物事を図ってこなかったか? 彼らは多様性にこそ価値を見ようとしているのだ。「時間の使い方とバランス」などいうものは、我々は高度成長経済の中でとっくに捨て去ってきたものだ。

 私は、若者が「ユニクロ、ファストフード、家賃シェアーの月五万円生活…」などで満足していることにショックを受けたと書いたが、もしかしたら日本の若者はすでに「ブータンのGNH」を指標に生きているのではないか?
 また新たな「考えねばならない課題」が一つ出てきた。


ショックだった「20代の70%が今の生活に満足」というニュース

2011-11-16 20:40:51 | 時局雑感

 

 今日の毎日新聞夕刊「特集ワイド」に、20代の70%が今の生活に「満足」という内閣府世論調査(2010年)の結果が載った。これにはいささかショックを受けた。満足の理由は、「デフレが進み、ユニクロやファストフードでも、お金をかけずにそこそこの生活ができる」、「借家を仲間とシェアしたら生活費は月5万円。だったら日雇いでも暮らせる」、「将来これ以上幸せになれないと思うから、今に満足する」…などなど。
 今の若者は可哀そう、などというのは年寄りの発想で、若者本人たちは満足しているというのだ。職のないこと、新たに生み出された貧困問題に頭を痛めていたのだが、それはどうも不必要な危惧のようだ。
 とはいえこれはショックであった。驚いて娘(30歳代半ば)に聞いたら、「今の20代から30代前半は、バブル崩壊後に育ち今の生活に慣れて、それ以外の生活を知らない。将来良くなるなんて思えないし、満足というより、特に不満はないのかも…」という。また、「昔の日本に帰れといっても、高度成長の中で父親は働きづめ、母親は教育ママ…、成長もしたかもしれないが失ったものも多かったのではないか?」とも言う。
 高度成長の中で、高い技術も生活も相応の文化も生み出したつもりであったが、失った“良き日本”も多く、そう言われればどちらが良かったのかわからない。
 少なくとも今の若者の大半は、高度成長のような生き方は望んでないようだ。友達と携帯があれば「月5万円の生活」で満足のようだ。
 かなりショックを受けたので(このくらいでショックを受けるところに“古い人間”の所以があるのだろうが)、もう一度ゆっくり考えてみる。


動き始めたTPP問題

2011-11-12 13:23:28 | 政治経済

 

 昨夜の野田首相の記者会見で、いよいよTPPへの動きが具体化してきた。「参加する」と言おうと「参加に向けて関係国と協議に入る」と言おうと、いずれにせよ「参加に向けて動き始める」ことに違いはなく、今後、国論を二分しながら貿易問題は新しい段階に進むことになるのであろう。
 現段階の意見を問われれば、私は「野田方針」に反対である。国論はおろか党内意見もまとめきれないで見切り発車しようというのは、よほどアメリカや財界の意向に押しまくられているのだろうと思うしかなく、国民に目を向けた政治ではないと思うからだ。
 一方で、資源のない国が外国から資源を輸入し、それに高度な技術を加えて高付加価値商品として輸出することにより高度成長をした国―ーつまり貿易立国を国是とする日本が、貿易交渉を避けたり恐れたりしていては、今後の発展がないことも自明であろう。
 もちろん、それぞれの国には「強い分野」も「弱い分野」もある。強い商品を大いに売り込んでいく反面、弱い分野を全力を挙げて強くすることこそ政治であろう。その点からすれば、問題になっている農業を、ただ守るだけで強い分野に育てなかったことこそが問われるべきで、戦後長きにわたって日本を指導してきた自民党政治にこそ責任がある。
 ようやく政権交代した野田民主党政権は、その点を明確にして、農業はじめ弱い分野の強化策を世に示して、その方向を国論として統一してTPPに立ち向かうべきだろう。
 その点からすれば、何故そんなに急ぐのかわからない。バスに乗り遅れることなどないと思う。日本こそがバスであるという自負を持ちたい。世界、特にアジアにとって日本を無視したバスなどないのではないか?


『旅のプラズマパートⅡ』について

2011-11-09 13:00:18 | 

 

 8か月に及ぶブログ閉鎖を解いた理由の一つは、『旅のプラズマパートⅡ~世界の酒と日本酒の未来』を出版して一段落したことと、この本の中身の宣伝と、書ききれなかったことをポツリポツリとまとめようと思ったことだ。
 5年前、古希を記念に『旅のプラズマ』を出した。これは、20年近い第二の人生の旅(17回の海外旅行を含む)の記録を、「各地の街、人、言葉」を軸にまとめたもの。5年を経て来年の喜寿を前に、前回書き残した“酒”を軸に各地の思い出をまとめたのがこの『パートⅡ』。これで一応第二の人生のテーマとなっていた「旅と酒」に自分なりの決着をつけたつもりだ。二冊とも、前半は世界旅行記で後半3分の1を「日本」に充てて、視点は日本であることを示したつもりだ。しかも前著では「うた(俳句、詩歌、音楽)」を、今回は「日本酒」を書いて、私にとって重要な日本文化に触れてバランスを取ったつもりだ。
 もちろんこれらは自己満足に過ぎず、従って人に見せるほどのものでもないので、この『パートⅡ』は一般の書店にも置いていない。近しい知人に「まだ生きているぞ」という証(あかし)として挨拶状代わりに送っている。送られた方はかなり迷惑だろうが、長い付き合いの代償として勘弁してもらうしかない。
 『パートⅡ』の前半は、ほとんどがこのブログで過去4年間に書き綴ってきたものだ。後半の「日本酒の現状と未来」は今回書き下ろしたが、素人の私が一般の人に日本酒を知ってもらう手引書のつもりで書いたもので、決して高水準のものではない。もっと言えば、あちこちで酒の話をさせられるときの原稿としてまとめたようなものだ。これで、そのようなときにいちいち原稿を書く必要がなくなると思っている。
 次回から、あらかた内容に触れて、むしろこれに書ききれなかった話を書き綴っていきたい。


哲人の国の行方

2011-11-06 11:40:38 | 政治経済

 

 ギリシャの経済財政危機と国民投票が話題となった。国民投票は残念なこと(?)に回避されたが。
 破綻寸前のギリシャを、サルコジさんやメルケルさんが苦悩の末諸国を取りまとめて救済することになったが、それをすんなり受け入れないところが面白い。テレビに現れる国民も、「困ったことだ。どうしていいか分からない」という意見が多く混迷しているようだが、それをまとめるパパンドレウ首相も、自ら判断しきれず、、迷える国民に国民投票を呼び掛けることになったようだ。支援の条件として突きつけられた厳しい緊縮財政は、祖父、父と三代続いた首相という大政治家にしても重すぎて、その判断は国民に委ねるしかなかったのかもしれない。
 
 ギリシャという国は、2400年前にソクラテス、プラトン、アリストテレスという哲人が現れ、その3人が、それ以降に続く2400年の国民の頭脳を使ってしまったのではないか? 頭脳を使われてしまった国民は、三哲人などの生み出したギリシャ文明の遺産に依拠し、主として観光で生きてきたが、いい気になって使い尽くして気が付いてみれば借金の山であった。それをどう処理していいかわからず、その決定方法を、三哲人などにより2千数百年前に生み出された人類最初の政治形態たる直接民主主義(国民投票)に求めたところが面白い。この歴史的実験が未実施に終わったのは何とも残念でならない(野次馬的で申し訳ないが)。
 
 ギリシャ文明に続くローマ文明で栄華を誇ったイタリアも、何だか怪しくなった。こちらは何処に帰るのだろうか?


小さな無駄の集積

2011-11-03 09:53:43 | 時局雑感

 

 ブログの閉鎖中、ありがたいことにたくさんの方々に再開を促された。その一つの理由に、「お前がブログを止めたって電力の節約に大して影響ないよ」というのがあった。電気の節約のために止めたわけではなく、結果的にはムダの節約になる、と思っただけだが、小さいムダが集積すれば大変な数字になるというショッキングな事例を示され驚いたことがあるので、書き残しておく。
 『スローライフ瓦版第61号』(2011年6月21日付)に、神野直彦東大名誉教授が次のような投稿をしていた。

・世界全体では、一日に約2000億通のメールが行き交っている。
・うち1800億通は不要な迷惑メールで、これを消すのに、1通につき3秒かかる。
・その消すための電気代は年間110兆円で、世界の国内総生産5,234兆円の2.1%。
  (月尾嘉男東大名誉教授の試算)

 この記事はいささかショックであった。チリも積もれば山となるの典型だろう。それよりも世界を行き交っているメールの9割が不要な迷惑メールというのがショックだ。周囲の無駄をできるだけは省いた後、これぐらいは残そうと思ってブログを再開したが、何としてもその9割に入らないように心がけたいものだと思っている。


ブログ「旅のプラズマ」を再開します

2011-11-01 13:44:09 | Weblog

 

 本年2月27日、4年間(800投稿)続けたブログを閉鎖し、早くも8か月が過ぎました。その時は「無期限閉鎖」としたのですが、今日から再開したいと思います。
 止める理由も他愛ないものでしたが、今日から始める理由も特別なものはありません。はからずもこの間、日本も世界も激動の時期でしたが、そろそろ心を落ち着けて諸事に対応していいのではないかと思っただけです。特に何も解決していませんが。

 個人的には、この間ブログを閉じてよかったと思っています。
 第一に、ブログを閉じて12日目にあの東日本大震災が起きました。地震と津波とともに襲ってきたのは福島原子力発電所の事故で、それは国民に思ってもいなかった節電を求める結果となりました。東京で湯水のごとく使っていた電力は、福島県民の多大な犠牲の上に成り立っていたことを知りました。私のブログなど電力無駄使いの典型に違いなく、10日前にそれを絶った先見をひそかに誇ったものでした。ではなぜ再開するのかといわれるでしょうが、節約を含めかなりの周辺整理をやってきた中で、「これぐらいは残そう」と思ったもの中にブログが残されたからです。「積極的な節約」とでもいうのか?
 第二に、この間ブログは書きませんでしたが『旅のプラズマパ-トⅡ』を発刊しました。いつの間にか第二の人生のテーマとなっていた「旅と酒」につき、前著で“旅”をまとめましたが、残る“酒”が気になっていました。この機に、過去20数年の世界各地の旅を酒を軸にまとめ、後半に「日本酒の現状と未来」を書いて、『旅のプラズマパートⅡ』としました。(発行所(株)フルネット、240頁、1300円。一般の本屋には置いていません)
 これで第二の人生のテーマを自分なりに完結し、ホッとしているところです。

 従って、今日から始めるブログは「旅のプラズマ」の第二幕といえましょう。つまりパートⅡです。第二の人生のテーマにけじめをつけた後は、死ぬか第三の人生に踏み入れるか…、いまだ未決定ですが、その間も生きねばなりませんので、まずはソロリと第二幕です。
 だから従来のペースではなく、気の向くときに書くだけです。


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