旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

オペラ『 秘密の結婚』 好評のうちに終わる

2012-07-30 13:45:35 | 文化(音楽、絵画、映画)

 

 昨年来、新しい試みを取り入れての娘のオペラ公演、一体どうなることかと心配を続けてきたが、何とか好評のうちに二日間の公演を終えた。しかも猛暑の中、券を購入してくれた方々も果たして来てくれるのか、と不安は大きかった。ところが初日75人、二日目は165人とたくさんの人が来てくれた。二日目は満席で、関係者は立ち見という有様…、有難いことだと感謝している。

   
       

 女中と使用人役を狂言回し役として日本語で進展をつなぎ、歌手たちも話し言葉の部分は日本語セリフで舞台をつないで観衆の理解を助ける。それでもアリア部分などは音の美しさを損なわないようにイタリア語となるので局所的には理解できない。しかしそこは、前後の日本語セリフの延長線上で各人想像をたくましくしてくれ、というわけだ。その中で、特に子供でも理解できるように、というのが、昨年の『愛の妙薬』以来の取り組みだ。

  
   
    名場面のいくつか

 大方の方々から「芝居としても面白く、楽しく出来ているので楽しめた」と好評をいただいた。もちろん、「伯爵があれほど嫌っていた長女と、突如結婚する気になった変化が分からなかった」など疑問も出されたが、それ等をあれやこれや論じ合っているところは、まさに制作者の意(「分からないと思わないで想像力をかき立ててくれ…」という意図)が生きていたのかもしれない。
 また音楽に精通している方々からは、「オーケストラ役を一人でこなすピアニストの力量に感服した」とか、「よく練習している。合唱の美しさは素晴らしい」などの声も寄せられた。まだまだ努力しなければならない点は多いのであろうが、まあ、成功したといえるのではないか。

 
舞台を打ち上げて、おどけて見せる出演者たち

 


ロンドン五輪開幕 … 世界平和が一歩でも前進しますように

2012-07-28 10:53:48 | スポーツ

 

 朝めざめて、恒例の連ドラ「梅ちゃん先生」を見ようとスイッチを入れると、ロンドンオリンピックの開会式の様子が流れている。日本時間で朝の5時から始まったようで、そろそろクライマックスにさしかかっていた。
 白馬紀行や娘のオペラなど書きたいことがたくさんあるが、さすがに感動する場面も多かったので、この歴史的行事にも一言触れておこう。

 イギリスのオリンピック開催は3回目でこれは他国に例がないらしいが、開会式場のメインスタジアムで、昔のイギリスの田園風景に始まり産業革命の歴史、多くのスポーツの発祥の地であったことなどを伝えられると、さすがにイギリスの歴史の重みに頭が下がる。3回でも4回でもオリンピックを開催する値打ちを持った国といっていいのだろう。
 ただ、それよりも私の心を打ったのは、国際オリンピック委員会会長(ジャック・ロゲ)の開会あいさつの中の言葉であった。

 「…評価さるべきは、勝ったか負けたかではなく、いかに戦ったかである。メダルよりも人格の方がはるかに尊い…」

 確かこのような発言であったと思う。
 なでしこジャパンはじめ、金メダルの重荷を背負わされて何か可哀そうな気がしてならない。そんなプレッシャーなどどこ吹く風と初戦を勝ったところを見ると、可哀そうなどというセンチメンタリズムは不要かもしれないが…。
 堂々と戦った上で、できることならメダルを持ち帰ってほしいが、選手の皆さんに、特に若い人たちに願うことは、様々な国の人とできるだけ交わり親しくなって、世界平和を一歩でも進めていけるような人になってほしいということだ。
 性別、人種、宗教などの差別なく集まり、スポーツで交わるオリンピックほど平和の精神を養うにふさわしい場はないと思うから。


オペラ『秘密の結婚』いよいよ開幕!

2012-07-26 22:28:04 | 文化(音楽、絵画、映画)

 

 オペラといわず、いかなる演劇でも膨大な「下支え」があって成り立つ。舞台で華やかに歌う人に聴衆の目は移るが、その裏に多くの汗がにじんでいる。本人の汗だけでなく、それを陰で支える人々の汗も…。
 ソプラノやテノールの澄み渡る声は、メゾソプラノやアルトや、バリトンやバスと調和して初めて美しく響く。それだけではない。舞台の下でオーケストラがそれを支え、舞台を形どる大道具や小道具が、美しい声を際立たせる。また、それぞれのシーンに注がれる照明が舞台を芸術に高める。
 この『秘密の結婚』も、多くの「周辺の力」を得て完成している。その点では、ミラノの「スカラ座」もニューヨークの「メトロポリタン歌劇場」も同じであろう。

  
 フィダルマ役の栗田真帆(メゾソプラノ)
       
      使用人役の岩田元
    
      女中役の藤村はるか
 
 栗田さんはミャゴ初登場、パンチのある歌唱力に期待。藤村はるかさんはいわゆる狂言回し役で、岩田さんとともに日本語セリフで舞台をつなぐ。二人とも役者さん。

  オーケストラ役を独りで演じるピアノの久保晃子さん
 幕間も、激論を交わす久保さんと照明係の沼澤さん 

制作・進行 首藤史織


オペラ『秘密の結婚』開幕迫る!

2012-07-25 14:55:17 | 文化(音楽、絵画、映画)

 

 白馬から帰って体を休めていたら、当月のもう一つの大行事であるオペラ『秘密の結婚』の開幕が3日後に迫ってきた。一年近くをかけて企画・制作を進めてきた娘は、最後の追い込みで毎晩遅くぐったりと疲れ果てて帰ってくる。

  
   オペラ『秘密の結婚』のチラシ

 オペラの企画・制作といえばカッコよく聞こえるが、貧乏所帯のオペラ集団ともなれば会場の準備から、大道具、小道具の製作まで全部自分たちでやることになる。娘はもちろん、出演するオペラ歌手たちも総出で道具を作り、自ら運転する車で会場に運び込む。本来は練習に没頭すべきだろうが、諸準備の合間に練習してるという感じで可哀そうになってくる。
 しかし、何とか一昨日の「通し練習」で一応出来上がったようで、27日のゲネプロを経て本番28日と29日を迎えられるようだ。前にも書いたが(7月2日)、このオペラは「ナポリのモーツァルト」と呼ばれたチマローザ作曲だけに実に美しい調べだ。特に6重唱まである各重唱の美しさは比類ないのではないか。諸準備の疲れを乗り越えた歌手たちの美しい歌声に期待する。29日は完売しましたが28日券はたくさんありますので、みなさん観てやってください。

 
  カロリーナ役の佐藤貴子(ソプラノ)と
  パオリーノ役の寺田宗永(テノール)
  
     エリゼッタ役の沼生沙織(ソプラノ)
  
    ロビンソン役の薮内俊弥(バリトン)
 
脚本・演出から道具作りまで担い、
大役ジェロニモ役も演じる大澤恒夫(バスバリトン)

  他の出演者たちの写真は次回に。

 


白馬紀行② … 二つの植物園に足跡だけは残す

2012-07-24 13:25:58 | 

 

 初日。長野駅からバスで白馬村を経て栂池高原駅へ向かう。地面を見ても雨の降った形跡はなく、空もだんだん明るくなってきた。ただ山を見ると厚い雲が覆っている。「あの上はどうなっているのかなあ?」とまだ見ぬ山々の姿を想像する。
 栂池高原駅から、6人乗りの「栂池ゴンドラリフト“イヴ”」に乗り込む。栂の森駅まで20分、後ろを見ると青空まで見える明るい天気、ただ、昇りゆく前方を見ると厚い雲…。そやがてその雲に突っ込むと、下界とは打って変わって本降りの雨だ。栂の森駅は標高既に1560m、激しい雨に備えて全員雨具に着かえる。私は折りたたみ傘と雨合羽しか持ってなかったが、折しも小降りになった隙に栂大門駅まで歩き、そこから「栂池ロープウェイ」で「自然園駅」へ。再び雨の中を歩いてようやくビジターセンター、栂池ヒュッテ記念館へ。
 下界とは全く違った本格的な雨、それもそのはず、そこは標高1830mである。そこからいよいよ5つの湿地帯、お花畑をたどって白馬大雪渓までのトレッキング。その部隊を見送り、私とワイフはビジターセンターのレストランでくつろぐ。
 しばらくすると小降りになってきたので、「5つの湿地帯のせめて一つでも」と一番手前の“ミズバショウ湿原”の木道を歩く。歩き始めると雨は上がり快調に木道をたどり、とにかく足跡だけは残した。
 二日目の白馬五竜高山植物園は、雲は厚く山々の展望はきかなかったが雨は降ることなく、傘も雨合羽もザックから出すことなく、前回書いたとおり広大な花園を楽しんだ。途中の“白馬五竜岳1560米”の標識のある山頂(?)では記念写真にも収まって、ここでも足跡だけは残した。
 
  栂池自然園の「ミズバショウ湿原」にて    
 
白馬五竜岳の頂上を極める(白馬五竜植物園にて)

       
                      
    ビジターセンターのレストランから見た松の木…
  先端のふくらみは「松ぼっくり」だって…
      
   


白馬紀行①…高山植物に感動! あの「ヒマラヤン・ブルー」に会えたし、「エーデルワイス」も初めて見た!

2012-07-23 11:48:55 | 

 

 白馬はやはり雨だった。白馬岳でも唐松岳でも五竜岳でも何でもいい、わずか10秒でもいいからその姿を見せてくれ、と祈り続けたが神はそう甘くはなかった。「77年も一度も来なかった奴が今になってひょこひょこ現れたって、そう簡単にはまいらん」と言ってるようだ。
 それらの恨みつらみは追って書くことにして、初めて高山植物にたっぷり触れてその美しさに感動した。当初から山登りは避けて植物園に浸るつもりでいたが、雨降りも手伝ってキッパリと遠出をさけ、植物園をゆっくりじっくり回った。初日の栂池自然園は雨がひどく、雨が止んだ隙間を見て「ミズバショウ湿原」を一回りしただけで、そのミズバショウはシーズンを終えていたので特記すべきものはないが、二日目の「白馬五竜高山植物園」は素晴らしかった。

 先ずはあの「ヒマラヤン・ブルー」に会えたことだ。正式な名前は「メコノプシス・グランディス(ヒマラヤの青いケシ)」…、ブルーといえばフェルメールの絵を思い出すが、こちらは正に自然のブルー、他の高山植物同様に小さく清楚に咲いている姿は何とも美しかった。(きれいだとはいえ麻薬につながるケシの一種であるので、栽培には許可が要るとのことだ)

 
 ヒマラヤの青いケシ「メコノプシス・グランディス」

 エーデルワイスという花も初めて見た。ジュリー・アンドリュースの美しい歌声で、遠くヨーロッパアルプスに咲く花だと思ってきたので、あまり身近に感じたことはなかったが目の前でじっくり見た。「思っていたほどきれいでない」という意見もあったが、それは「エーデルワイスの歌」が生み出してきた想像力のせいで、花に罪はないのではないかということになった。
(なお、日本では「深山(みやま)薄雪草」と呼ばれるように、原産の花とは若干違うということだ)

  
           エーデルワイス

 その他、コマクサやオキナグサなど珍しい花にたくさん出会ったし、ニッコウキスゲの群生も美しかった。いやあ、大満足でした。

  コマクサ
    オキナグサ
        ニッコウキスゲ
 
  きれいな蝶に気を取られ、花の名前は忘れた
         


明日から「雨の白馬お花畑」に行ってきます

2012-07-20 16:17:19 | 

 

 いよいよ明日から、待望の「白馬Alps花三昧」の旅に出かける。明日から…といっても1泊2日の短い旅だ。どうっていうことはないが、それだけに好天を祈っていた。
 ところが目的地の天気予報は日を追って悪くなる。白馬村の予報(降水確率)は、一昨日は「初日40%、二日目30%」で2日目は太陽マークが」覗いていたが、昨日は「初日60%、2日目40%」で太陽マークは消え、今日の予報では「初日70%、二日目40%」で、初日の傘マークが大きくなってきた。
 私は元来“晴れ男”を自認してきたが、この天気予報の変化にはいささかプライドを傷つけられた。以前から、数日前までは悪天候予報だが日を追ってよくなることの方が多かった。ドイツの友人とイギリスを旅した時など、毎日起床時にはかなりの雨であったが目的地に着くと次々と晴れて、「あなたの晴男ぶりにはシャッポを脱ぐ」と言われたこともある。
 ところが今回だけは様子がおかしい。同行者30数名の中によほどの強敵(雨男、雨女)がいるか、私の命運もついに尽きたか、どちらかであろう。「喜寿を迎えた年寄りが思い上るな!」という神のお達しかもしれない。心して出かけることとしよう。
 まあしかし、雨の高山植物を眺め観賞するのは別の風情があるだろうし、ついでに地元の銘酒『白馬錦』をなめるぐらいは神も許してくれるだろ。


待ち遠しい梅雨明け … 気になる「白馬Alps行」の天候

2012-07-18 11:13:19 | 

 

 いよいよ「白馬Alps」が3日後に迫った。何よりも気になるのが天候である。
 このところ東京は炎天が続き、猛暑に悩まされている。例年なら「もう少し梅雨が続いて猛暑を先延ばししてくれないか」など思うのだが、今年は梅雨明けが待ち遠しくて仕方ない。毎日炎天の空を仰ぎ、「よし、これで梅雨明けだろう」などと期待するのだが、気象庁はそう簡単に要望を入れてくれない。むしろ毎日流されるのは雨のニュースと豪雨への注意だ。

 インターネットで、長野県北安曇郡白馬村の天気予報をさぐると、初日の21日(土)は「曇り、降水確率40%、最高気温26度、最低気温18度」とある。2日目の22日(日)は「曇りのち晴れで、降水確率30%」。解説によれば「今週は変わりやすい天気が続く。日差しが届くこともあるが、急にザッと雨が降ることもあるので、折りたたみ傘が必要」とある。
 期待したような「梅雨明けの落ち着いた快晴」というわけにはいかないようだ。まあしかし私は、何も本格的な登山をやるわけではなく、「新幹線…バス…リフト」でお花畑まで行くだけだ。むしろ雨のぱらつく高山植物も風情があるのでは…などと、早くも負け惜しみのセリフを考えている。

 これまでの経験では、降水確率30%以下の予報では傘を使うことは少ないが、40%となると降水を覚悟しなければならない。少々の雨はいいが、それよりも、雲が切れて目指す山々の遠望が利く状態だけは作ってほしい。「変わりやすい天気」という解説に期待しよう。


民主党先行の消費増税でほくほくの自民党 … 10年間で200兆円の公共投資!?

2012-07-15 13:14:46 | 政治経済

 

 元来消費増税を一貫して望んできたのは自民党。ところがこれは常に国民の反発に会い、自民党にとって消費税の増税はタブーとされてきた。ところが今回、驚いたことに反対を掲げていた民主党が「政治生命をかけても増税する」と言い出した。ほんの3年前は「消費税は上げない」といって国民の支持を得て政権をとった民主党が、一転して「命をかけて」くれるのだからこれに乗らない手はない。「悪いのは民主党だよ」ということにして「そこまで言われるなら…」と顔を装いながら増税に合意、これまた反対のような顔をしていた公明党も自民の尻馬に乗って合意…。
 表向きは福祉目的となっていようが、増税さえ実現すれば金に色目はないので思い切って使えると、5日に打ち出された自民党の次期衆院選目玉公約では、「国土強靭化」策と称して「向こう10年間に総額200兆円の公共投資を行う」とぶち上げた。自民党は再び「昔の政治」に回帰しようとしており、その露払いを民主党が、そのお供を公明党がやろうとしているのだ。

  思い起こせば18年前の1994年、消費税率を3%から5%へあげたのは社会党を含む連立内閣で、首相は元来消費税には反対であった社会党の村山富一であった。村山は、消費税反対を掲げて当選してきた社会党議員を何とか説得して増税を実現した。反対論の根強い社会党から首相が出ていたから実現できたとされている。今の野田とそっくりだ。
 それをほくほく顔で見ていた自民党は、次の選挙で政権に帰り咲き、増税で得た金を公共事業につぎ込み、現在の財政不安の一因をつくったといっても過言ではなかろう。野田は政治生命をかけて消費税を上げ財政を立て直そうと言うのだろうが、すでに自壊した民主党に次の政権を担う力はなく、その増税の金の使用は自民党などに委ねることになろう。悪い歴史は繰り返すのだ。

 それにしても10年で200兆円の公共事業とはいったい何を考えているのだろうか? これこそ国民は黙っていていいのだろうか? 表向きは相当に綺麗な言葉で飾り立てられるだろうが、もうそろそろ騙されないようにしたいものだ。


日本の良さはまだ残っているか? … Sさんの手紙を読んで

2012-07-13 11:49:27 | 時局雑感

 

 Sさんは、れっきとした日本人で日本の大手企業R社に勤めていたが、中国男性と結婚して現在上海に住んでいる。R社時代にいろいろとお世話になったこともあり、先年上海を訪ねた時も連絡を取ってお会いした。Sさんはご主人とともに一晩付き合ってくれて、美味しい上海料理や紹興酒をご馳走してくれた。
 その後もメールのやり取りを通じ情報交換をしてきたが、Sさんはこの度仕事で来日、私に紹興酒の本と上海の雑誌2冊持って来てくれた。ところが忙しいSさんとはついに会う時間がなく、Sさんはそれらの本を私宛に送付して上海に帰ってしまった。
 残念な思いを込めてお礼のメールを打ったのであるが、折り返し頂いたSさんからのメールには、思いがけない日本の情景が述べられていた。長く日本を離れて暮らす人が久しぶりに見た日本は、私が思っているより「良き時代の日本」であったようだ。

 「久しぶりの日本は、バタバタしているうちに終わってしまいました。
 仕事が終わった後の夜遅い時間に銀座の裏道を歩いて、明かりの落ちた小さな店のショーウィンドーを覗いたり、商店街やスーパーで日本の普通の食べ物を買ったりして、小さな楽しみを見つけて過ごした日本滞在でした。
 久しぶりの日本は、礼儀正しい人たち、清潔な街と、中国とはまったく違う環境がとても新鮮で、きょろきょろしどうしでした。」

 これらSさんのメールの情景は、私の方にこそ新鮮でついキョロキョロしてしまった。銀座裏の「明かりの落ちた小さな店」、商店街に並んでいる「日本の普通の食べ物」…、このような落ち着いた雰囲気を最近あまり考えたことがなかった。いわんや「礼儀正しい人たち」、「清潔な街」といわれて、本当にまだそのような日本が残っているのかと、思わず周囲を見回した。

 殺伐とした事件、政官財の想像を絶する悪事、また容赦なき破壊が続く自然の猛威…、日本はどうなるのか、と思う毎日だ。
 しかしその中で、大多数の人たちは真面目に、親切に、礼儀正しく生きている。いかなる自然の猛威を受けても「美しい街」の復興に一所懸命とり組んでいる…。
 Sさんは、礼儀正しさや清潔な街に中国と違った環境を見つけて新鮮さを感じたのだろうが、このメールは「日本の良さを大切にする重要性」を改めて教えてくれた。


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