旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

愛猫パンダの死

2021-03-30 11:46:26 | 時局雑感



 13年間飼ってきた猫が死んだ。パンダ丸(愛称パンダ)という猫で、我が家に来る多くの人に可愛がられてきた猫であった。
 わが家で飼う前の数年間は波乱に富んでいたようで、交通事故にあって道路わきに投げ出されていたところを、近くの動物病院の院長に救助されたことに始まる。しかし猫エイズ菌を保有していたことから外への接触を絶たれ、籠の中で飼育された。数年たってついに処分のやむなきに至った病院の事情を知った娘が、その不憫に耐え切れず我が家に引き取ったのである。
 もちろん、我が家に来ても外出は許されず、室内飼育に徹しなければならなかった。そしてそれが、この猫を長命に導いたともいえる。その管理の目を盗んで家を飛び出す「19日間の逃亡事件」(2018年10月1日付「パンダの帰還」ご参照)などあったが、それはさておき。
 動物病院の期間5~6年を勘案しても18~19年は生きていたこととなり、パンダの年齢は人間に換算すると90歳前後と思われる。さすがに今年に入って弱り、動きが鈍くなってきた。巣箱を出て室内を2,3周しては眠る。
 2周は1周となり半周となって、一週間前から食事を断った。水もあまり飲まない。巣箱の周囲を数歩歩くだけになった。ついに、昨29日11時、巣箱を出てよろよろとドアに向かい、その前で後足から崩れ落ちて横になった。
 駆け寄った妻が、「あら、パンダ…、おしっこだったのね」と体を拭いてやる。猫は最後の時までトイレに向かおうとするのだ。
 11時30分、娘に撫でられながら静かに息を引き取った。

 午後3時、ミャゴラトーリの歌手大澤恒夫氏が花束をもって駆けつけてくれた。力持ちの彼は庭の片隅にパンダの墓を掘ってくれた。持ち声のバスバリトンのように深いやさしい穴であった。そこにパンダを葬り、家族4人と大澤氏が次々と土をかけ、小高い盛土の上に次々と花を添えた。
 午後4時丁度。
 おおらかで物静かな猫であった。みんなに可愛がられ、触られてもいやな素振りは見せなかった。
 ありがとう パンダ
  さようなら パンダ丸…

 

 
  3年前のパンダ
 
  2
日前


  
  パンダの墓

 






照ノ富士の大関復帰を称える

2021-03-29 11:00:43 | スポーツ



 照ノ富士が大相撲春場所で優勝し、大関復帰を確実にした。優勝もさることながら、大関復帰を為すとすれば、これは、いくら称えても称えきれるものではない。
 照ノ富士は、17年九州場所両膝の怪我を主因に大関から関脇に陥落した。五場所連続の休場で序二段まで陥落した。「引退を決意した」というが親方はじめ周囲の励ましに支えられ、不屈の奮闘を続ける。
 19年春場所の序二段優勝を皮切りに反撃に転じ、3年6か月、21場所ぶりに大関の地位にh返り咲くことを確実にしたのである。序二段とはどういう地位か。「令和三年三月力士構成」によれば、幕内42名、十両28名、幕下120名、三段目202名、序二段214名、序の口48名、合計654名、となっているので、序二段の下には序の口の48名しかいない。そこから、怪我と戦いながら約600名を中を勝ち抜き、齢30歳にして再び角界最高峰の大関の地位を勝ち取ったのである。
 書き添えるようなことは何もない。ただ、それに反する横綱の不様について書いておく。彼らは5場所や6場所休んでも序二段まで落ちることはない。その地位に甘えて横綱の役目をはたしていないのではないか?
 遅きに失した鶴竜がようやく引退を表明したが、白鵬にその気配はない。白鵬という大横綱の功績は当然に評価する。しかし彼も晩節を穢したのではないか?

 

 


電化製品5品を更新、併せて『なだ万』の美食で胃袋も更新

2021-03-20 14:17:06 | 時局雑感



 決して、コロナ禍閉塞感に対するうっぷん晴らしのつもりはなかったが、電化製品5品目を一気に買い替えた。冷蔵庫、掃除機、炊飯器、電子レンジ、トースターの5品である。
 冷蔵庫は生活スタイルの変化(老齢化、外来客減など)に従い小型化し空間を取った。電子レンジは、餅焼きなどに便利なトースターを買い足してシンプル化した。炊飯器はついでに更新、掃除機は待望のコードレスを購入。この掃除機が軽量化と相まって驚異的人気を博し、娘は「今までの掃除機って何だったのだろう?」と言いながら、朝から掃除をしまくっている。
 5品〆て141千円、コロナ巣ごもり生活で浮いた交際費、文化費、旅行費などがこちらに回った感じだ。うっぷん晴らしにしては家族の満足度は高い。
 併せて、そこに住む人間も更新する必要があろうと、新宿は小田急ビルの14階にある『なだ万賓館』に繰り出し懐石料理を食べた。これまた想像通り美味しく、胃袋の更新に役立った。なぜ美味しいのかと話題になったが、素材からかける手間に至るまで一般家庭では無理であるので、時々出向いて胃袋を更新する以外にない、ということになった 
 以下にメニューを掲げておくが、特に3品選ぶとすれば、先付の「河豚煮凝り」、造りの「たけのこ刺身」、蒸し物の「新馬鈴薯スープ蒸し」、か…

 


年々早まる桜の開花、遅々として進まぬ福島原発の廃炉…

2021-03-14 14:05:49 | 時局雑感



 九州や中四国では、すでに桜が開花している。高知などでは10日に開花したところがあるらしく、広島の11日、福岡の12日など、随分早くなったのではないか? 東京も今日(14日)、平年より22日早く開花したようだ。
 何度も書いたが、私は大分県の臼杵で育ったが、4月8日の入学式頃が桜の満開で、臼杵城址で行われる桜まつりは4月の10日と決まっていた。温暖化のせいか何か知らないが、人類の犯した環境破壊と無縁ではあるまい。
 それに反し、福島の原発廃炉処理は全く進んでいない。事故発生10年目を迎えて、ある先生が次のようなことを言っていた。
「そこに溜まったデビルを取り除くには、それを処理する高能力のロボットを必要とするが、開発のめどはたっていない。それができたとしても、周辺の膨大な汚染土壌を含め引き取る場所はないだろう。引き取り手が現れてもそこへの輸送手段を含めて解決のめどはない。国は、このことを早く国民に話すべきだ…」
 私たちは、日本というこの美しい国に、だれも住めない一角を生み出したのだ。人類は、処理する術を持たない核という危険物を生み出し、それを安易に使ってきたのだ。いや、今もそれを使い続けているのだ。

3月17日 以下写真を追加

 
      
  松澤病院の桜も開花していました

 

菜の花や花壇の花々も咲き誇っていました



いつまで続く、緊急事態…

2021-03-07 11:04:43 | 時局雑感



 コロナ退治のための緊急事態宣言が、首都圏一都三県で2週間再延長されることになった。
 2週間という期間の確たる理由は分からない。延長の最大理由とされた医療逼迫についても、ベッド使用率30数%が逼迫の状況かどうかも分からない。ただ、世論調査の結果でも多くの国民が「延長はやむを得ないのではないか」と思っていることも確かだ。首都圏の感染者数が下げ止まり、むしろ増加に転じる傾向を見せているからだ。
 私も何となくそう思ってきた。どうせ感染者がゼロになることなどなく、次の増加の波が必ず来ることは避けられないと思うが、できることならその波を低くし、できるだけなだらかにしたいものだとみんな思っているのだろう。そのための自粛なら仕方がない、という日本人特有の協調精神も作用しているのだろう。また、国の呼びかけに必ずしも十分に従っていない自己の行動に対する、忸怩たる思いもあるのかもしれない。
 悔しいのは、この延長で18日に予定していた浜名湖一泊旅行を取りやめたことだ。何もやめることはないではないかとも思ったが、国が呼びかけて多くがそれに従おうとしているときに、あえて不要不急の旅行を強行することもないではないかという常識論に従ったのだ。まさに日本人的かもしれない。
 旅行取りやめで浮いた金で、美味しいものでも食べようと会食の計画が出てきた。浜名湖へ出かけるのと、より過密な新宿での会食とどちらがコロナ感染に危険かは全く分からないが、これも日本人的曖昧さでやりすごすことになるだろう。


暗い世相の中でも、春は確実に深まる

2021-03-01 14:56:16 | 時局雑感



 コロナ禍の続く中で、政財界の不祥事(菅首相長男の官僚との会食事件などなど)は絶えることなく、世相は暗い。
 反面スポーツ界には明るいニュースが続いている。大坂選手の全豪オープン制覇、白血病を克服した池江選手の復活、琵琶湖マラソンでの鈴木選手の日本新記録(2時間4分台)…。コロナなどに負けない若者の逞しさを感じる。
 年寄りも負けておれない。先週土曜日(2月27日)、K先輩親娘と神楽坂に繰り出し美味しい料理とお酒を味わった。何度も書くがK先輩は92歳、わたしは4月で86歳、娘さんの齢は伏すが、92歳のお父さんの娘ということでご想像にお任せする。もちろんコロナに注意しながらの会食であるが、大いに飲み、大いに語った。
 家族もそろそろ動き出そうと、今月18日には浜松に出かけ鰻を食べ、浜名湖の温泉につかろうと宿を予約した。
 いろいろな勉強会を始めたいという声も出始めている。何といっても、日差しの強さが増して、朝カーテンを開いた時の明るさが違う。
 春たけなわ…、はそこまで来ている。


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