旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

絶賛! ミャゴラトーリの『椿姫』公演

2022-07-31 15:44:47 | 文化(音楽、絵画、映画)



 コロナ禍の中で、娘の主宰するミャゴラトーリ椿姫公演が無事終わった。第七次波で感染者が急拡大する中で、どうなることかと思っていたが、「断固やり抜く」という娘たちの決意が、ここにだけコロナウィルスを寄せ付けなかったかに見えた。
 しかも素晴らしい出来栄えで、多くの賞賛が寄せられた。かく言う私も、初めての興奮に泣かされた。単に涙が出た…というようなものでなく、慟哭を伴うものだった。周囲を憚って声を発することはなかったが。
 娘たちがこだわった「椿姫は、確かに娼婦ではあったが、トラヴィアータ(道を踏み外した女)であったのか?」というテーマの追求が、この感動を呼び起こした要因にあると思う。
 それらは別に追及することとして、役をやり遂げた歌手たちの晴れやかな姿を、カーテンコールの写真で並べておく。

 
  
 もう一人、話をつないだ影の男(役者 荒牧大道)

 
  
  ヴィオレッタを演じた髙橋絵理さん

   
  
  ヴィオレッタ、アルフレード(寺田宗永)、ジェルモン(藪内俊弥)

  
  ピアノ浅野菜生子さん
  名演奏で「指が15本あるのでは?」と言われたが、10本でした。


スポーツの“熱い夏”終わる

2022-07-26 14:30:14 | スポーツ



 昨日で世界陸上オレゴン大会がア終わった。サニブラウンの、日本人初の100メートルファイナリスト入り(7位)、男子4×400メートルリレーも決勝に進出して、銅メダルに迫る4位入賞など、短距離界でも世界と戦える力を示した。
 大相撲名古屋場所も終わった。暑さで有名な名古屋場所、加えてコロナ患者数十名を出して途中欠場続出、さすがの照ノ富士も力つき、大関正代と貴景勝に連敗して4敗、平幕逸ノ城(3敗)が初優勝した。
 予てから大器と騒がれていた逸ノ城の、遅まきの優勝であった。本人も、終ってみたら俺の優勝、と悠然としているかに見えた。
 プロ野球も一昨日で前半を終えた。わが広島カープは、同率2位と予想外の健闘をしている。交流戦最下位の時は、どこまで落ちるのか不安であったが、移籍組の秋山、長野などが存在感を示し始め、これで攻守がかみ合えば、まだいけそうな気もする。まあ、後半戦も長いので……。
 ただ、コロナの勢いは収まらず、第7波の波は高い。しかし重症者の数が少ないのが救いで、何とか収まることを願っている。


どうなった? 参院選挙の結果は…

2022-07-15 11:12:33 | 政治経済



 安倍元首相の射殺事件などがあって、重要な国政選挙であった参院選挙の結果など、あまり議論もされず過ぎ去ろうとしている。。ただ、与党勢力の大勝、野党共闘の後退と敗北、ということだけは確かなようだ。
 野党は、統一戦線の中核である立憲民主党と共産党が、得票数、得票率、議席とも大きく減らしているのだから、大敗に相違ない。共闘をどう組みなおすかを含めて、今後の大きな課題であろう。
 一方、現政権の中核である自民と公明についてみてみると、比例区においてはいずれも得票率を減らし、議席も一つずつ減らしている(前回比)。公明党に至っては、投票率が増加したもとで比例の得票数も減らしている。つまり国民は、現政権に熱烈な支持を寄せているわけでもないのだ。
 ただ、前述した野党共闘の後退もあって、一人区で、「小選挙区的圧倒的議席獲得」を納めた結果に過ぎない。加えて維新の会などの与党勢力が、これを補完して伸びたため、改憲勢力3分の2など、圧倒的勝利の形となった。
 前述したように、国民は現政権に熱烈な支持を送っているわけではないが、結果としては与党勢力(含む維新、国民)に圧倒的支持を与え、今後の国の進路を委ねてしまった。恐らく憲法は変えられ、自衛隊を公認することになるだろう。
 しかし、それで日本は普通の国になるだけで、本当の反戦運動はこれからかもしれない。国内はもとより、世界、なかでもアジアの平和勢力と手を結んでいく必要があろう。


日蘭協会の思い出

2022-07-07 14:05:49 | 時局雑感



 先月で、日蘭協会を退会した。確か2001~2年の入会であったと思うので、20年余りの在籍であった。この間、楽しい思い出に満ちている。
 毎年10月3日に、オランダ大使招待で行われていた「Hering(にしん)party」はいい会だった。16世紀始め、オランダは、80年に及ぶスペインとの独立戦争を勝ち抜くが、その最後の砦ライデン市の解放を記念して行われる行事である。大使公邸の芝生の庭で、ライデン市から直送されたにしんの酢漬けを、オランダの国酒ジェネーヴァを飲みながら食べた。
 デ・リーフデ会主催のバス旅行も思い出深い。思いつくまま列挙すると、「佐倉藩11万石と老中土井利勝の善政をたどる“佐倉・桜”ツアー”」(2009年4月)、「山梨南アルプス市のパイプオルガンとさくらんぼ狩り」(2013年6月)、「伊能忠敬の偉業をしのぶ佐原ツアー」(2014年5月)、「日本輸出産業の草分け、世界遺産富岡製糸場めぐり」2016年11月)、「武田信玄の跡をたどる“山梨の春を訪ねる”ツアー」(2018年4月)などなど。
 また、皇族と言葉を交わす得難い体験もあった。名誉総裁を勤められる秋篠宮ご夫妻は、期初総会にはご出席になられ、立食パーティで親しく参加者と言葉を交わされる。
 いつであったか、秋篠宮殿下に、「殿下は日本酒を愛されておられるとお聞きしたが、『亀の翁』を飲まれましたか?」と聞くと、「…ああ、なにか思い出しましたねえ。いい酒ですね」と目を細められたのを思い出す。
 また、いつもにこやかな笑みをたたえられていた紀子妃殿下に、「私はお酒の勉強をしている者ですが、外国では会合の乾杯を必ず自国の酒でやっていますが、日本はどうして日本酒でやらないのですかねえ。もっと日本酒に誇りを持ちたいのですが」と問うと、「あッ、…それは、大西(富士フィルム会長の大西實氏で日蘭協会の当時の会長)に言っておかなければいけませんね」、と真顔になれたことを思い出す。
 もう、日蘭協会のことを書く機会もないだろう。全てがどんどん遠くなっていく。


“猛暑の6月”終わる

2022-07-01 14:15:30 | 時局雑感



 今日から7月。本来なら「いよいよ夏本番か!」と気合を入れて構えるところだが、6月一か月で「夏はすべて終わった」と言いたくなるほど異常な暑さを体験した。しかもすべて、「6月として史上最高」という記録づくめだ。
 曰く、「6月の観測史上初の40度越え」を群馬の伊勢崎市ほか幾つかで記録、「東京都心でも6月最高の36.4度の猛暑日」、加えて「6日連続猛暑日も新記録」という具合だ。梅雨も最短日数で空けたらしいし、一体どうなっているのだろうか?
 しかし、このような事態の到来は、随分前から指摘もされていた。「今の化石燃料の使用とCO2の発散が続けば、地球環境破壊と温暖化は避けられない」という指摘はだ。しかし人類は、それを無視し続けている。少なくとも、気が付きながらも手をこまねいている。それよりも、目の前の「成長」を求めていると言ってもよかろう。
 人類は、特に資本主義社会に入って、いろんなものを、その処理方法を見つけ出す前から、「成長のために」使い始めた。原子力などそのいい例だ。資本主義社会は確かに発展を遂げつつあるが、その道はまた人類滅亡の道かもしれない。人間は、必ず別の道を見つけ出すとは思うが…。


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