



山本達雄は、安政三(1856)年、臼杵の海沿鉄砲町に父確、母シマの次男、7人の4番目として生まれた。家族の暮らしは苦しく裕福ではなかった。
以降、ようやく方向が定まったのであった。
・三菱汽船会社への入社。28歳。荘田平五郎の紹介。
・同、横浜支店副支配人、東京副支配人。(三菱へ)
・営業局仕事の外国出張も、ロンドン、オクスフォー
・日本銀行へ入社。
・明治31(1899)年、日銀第五代総裁、43歳。
・明治36(1904)年貴族院議員、のち大蔵大臣。
・大正9(1921)年爵位拝命男爵、65歳。
山本達雄は、長く荒仕事、力仕事を遂げた。そして幕府(1856)から明治、大正より、昭和23(1948)年という第二次大戦後までを生きた。92歳。
臼杵人を代表する山本と吉丸の会話があった。力仕事の上に日銀総裁(明治31年)になった山本は、これも猛勉強を経て東京帝大卒業した(明治34年)吉丸が珍しく、大酒呑みという噂を知っていた。
「それは良かった早速に俺の処へ来い」
「私は文科出の者で使いものにならないでしょう」
「何だお前文科出か。大酒を呑む、苦学生の面倒を見てると聞いていたのでテッキリ法科出身の暴れん坊と思っていたヨ」
と笑っていた。(吉田稔氏記)
山本達雄も、吉丸一昌の美しい歌の調べ(「故郷を離るる歌」など)を聞くことも無かっただろう。

資本論研究の主要なものを並べて置いた
前大統領は計四つの刑事事件で起訴され、加えて、不倫関係を主張する女性への口止め支払いを巡って有罪評決を受けていた。
ところがトランプ側は「政治的な迫害だ」と逆に主張、こともあろうに米国民は過半数の票数を獲得したのだ。
私には何もさっぱりわからない。司法の決定には「刑事事件」、「被告」、「有罪評決」など決定などありながら、米国民には何の関係もなく選挙を行うように見えた。
この与党過半数割れの原因は様々あろうが、主たるものは、自民党の政治資金の裏金が暴露され、政党助成金からの2000万円がスクープされるなど、国民の批判を抱くことになったと思われる。
結果として、野党には過半数250数(少なくとも無所属12票を差し引いても238数)があるので、石破自民党党首も簡単には総理大臣を選ぶわけにはいかないだろう。ここは一番、ひとたび身を引いて、自民党をつくり直してみたらと思うが…


核廃絶への原点とも言われる唯一の被爆地広島で行われたG7広島サミットが、その点では、なんらの具体的進展も示し得ず終わった。確かに、核廃絶への「ヴィジョン」は語った。廃絶絵の「思い」は発した。しかし、そのようなヴィジョンや思いは、この世に原爆が投下されて以来、78年間にわたり語り続けられているのである。
なぜ廃絶への具体策は示されないのか? 核保有国であり、その傘の下に身を置くG7首脳国に、廃絶の意志はないからであろう。核兵器という魔物には、これを一度もったら絶対に手放さない、という魔力が潜んでいる。彼らは、核拡散は許さないが自らの核保有は保ち続ける(自分は持っていいが他は持ってはいけない)。
だから彼らは、世界の半数の国が賛成し、三分の一の国が批准している「核兵器禁止条約」会議に参加することすらしない。むしろ敵視しているのではないか?
広島サミットを終えて感じることは、このような兵器を持ち続けようとする“人間の愚かさ”だけである。何が人類をこの愚かさから目覚めさせてくれるのだろうか? ただ、嘆いているだけでは仕方ない。われわれ力のないものは、心を共にする仲間と、核廃絶を叫び続けるしかないのであろう。
今日は憲法記念日。国民は、このところ改憲意識を強めてきていたが、今月の毎日新聞の世論調査によれば、岸田政権の下での憲法改正にに、「反対」47%、「賛成」35%と大幅な反対意向を示している。(3日付毎日新聞一面)
ウクライナ問題や中国の覇権的行動から、自衛力を高める声が強く、この世論調査でも、9条を改正して自衛隊の存在を明記すべきか、の問いに対しては、「賛成」55%、「反対」31%と賛意を示しているが、岸田政権の下における憲法改正には反対しているのだ。
これは、岸田政権が軍事予算倍増(年間10兆円)を展望するなど、急進的な軍備拡大方向を打ち出していることに対し、国民は危険を感じているからであろう。私は、ここに国民の良識的な姿勢が表れていると思う。
政府は、この国民の良識を重視し、無謀な軍拡競争の道を改めるべきだと思う。
前回の投稿で、三年ぶりに春が来る、なんて浮かれていたら、種子島の宇宙センターから衛星打ち上げ失敗の悲しいニュースが届いた。数日前の点火失敗からの再打ち上げであっただけに、ショックは大きい。
私は、日本人の体質からも、このような土壇場の失敗はないものと信じていた。宇宙競争の分野では後れを取っていると思っていたが、緻密で正確な日本人の体質が、徐々に成功を重ね追いついていくものと思っていた。
日本は、30年前までは、一人当たりGDPを始め、技術力や国際競争力、学童の学力などで、世界1,2位を競っていた。それが今や、全てが世界20位台に堕ちている。日本は今や、貧乏な後進国となっているのである。
この失敗は、日本の技術力の低下を示しているのではないか?
とすれば、どうすればいいのだろうか?