旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

異常な日々 ~ 時ならぬ春の雪…コロナ感染爆発的拡大前夜か…志村けんさんの死

2020-03-31 15:21:19 | 時局雑感



 いつもの年なら、穏やかな日差しが降り注いでいたはずではないか? それが、29日は朝から雪の予報…、半信半疑でカーテンを引くと、庭の羅漢槇に雪が載っていた。しかも時間が進むにしたがって雪量は増え、道行く人に降り続けた。

                

      

  世界を襲う最大の異変はコロナだ。最強国アメリカの感染者が世界最大となり、ニューヨークは外出禁止で死の町の様相だ。他人ごとではない。ここにきて日本の患者は増加の一途で、中でも東京は、爆発的感染拡大の前夜の様相を示してきた。都知事は不要不急の外出自粛を呼びかけ、若年層を含む各年代に具体的な注意を与えた。
 その中で30日のテレビは、一斉に志村けんさんの死を報じた。感染後は急速に悪化し、意識不明の日々が続き、極めて短時日で死を迎えという。
 心からご冥福を祈るとともに、この国民的人気喜劇役者の喪失は、コロナとの戦いの厳しさを日本人に伝えているように思えてならない。


コロナ騒動どこ吹く風 … 見事に咲き誇る桜たち

2020-03-28 10:55:01 | 時局雑感



 新型感染コロナウィルスが、容易ならざる様相を示してきた。世界はパンデミックにおののき、ついに日本も、東京都知事がlこの週末の外出自粛を呼びかけるまでに至った。満開の桜の名所上野公園も、メインの花道が通行止めになる始末だ。
 それを見越したわけでもないが、一足お先に、恒例の神田川(高井戸駅付近、25日)と上北沢(26日)を散策した。神田川は五分咲き程度でやや寂しかったが、上北沢は満開で、かつてない美しさを誇っていた。まさに「コロナ騒動どこ吹く風…」という風情で、その下をマスク姿で肩をすくめて歩くまばらな人間の姿が哀れに思えた。
 改めて自然の美しさと力強さを感じた。

 まず上北沢の桜並木から。

   
         
 

         

 次いで、神田川の桜を一コマと、我が家の玄関のかいどうを。このかいどうは、昨年暮れには庭師に丸坊主にされたが、早くも見事な花をつけてくれた。

 


       


コロナをやっつける会(つづき)

2020-03-21 11:33:38 | 



 前回投稿では、飲んだ酒の銘柄だけを羅列しておいたが、それではもったいないような銘酒ばかりであるので、以下に詳述して写真と共に記録に残しておく。

  

 左から、秋田は横手市阿桜酒造の『阿桜』純米吟醸。詳しい内容がわからないが、秋田県産米をを50%磨いて仕上げたしっかりした酒。食中酒としてピッタリだ。
 次が、これも横手市の浅舞酒造の純米大吟醸『夏田冬蔵』。今は亡き名杜氏森谷康市氏のペンネームを冠した銘酒。米は横手産亀の尾、精米歩合45%の槽しぼり。当蔵は、平成6年に亀の尾の種籾50グラムを入手、平成9年より本格栽培して、今や立派な「亀味」を生み出す米に育て上げたという。この日、一番人気の酒であった。
 次は同じく『天の戸』の令和元年金賞受賞酒。地元米秋田酒こまちを35%まで磨き、長期低温発酵を重ねて槽でしぼった。当社の悲願は、地元の米の純米酒で金賞を取ることであったが、見事にその願いを果たした。驚いたのは日本酒度-2とかなりの甘口、酸度も1.4とそれほど高くなく、これで金賞をとれたのは驚異ではないか?
 次は一転して九州は佐賀県の富久千代酒造が醸す『鍋島』純米吟醸。米は五百万石、精米歩合50%。明治維新を導いた薩長土肥のうちの肥前、その鍋島藩の誇り高き存在感を今に残す。近時全国各地に美味しい酒がたくさん生まれているが、私の飲んだ範囲では、この『鍋島』と『作(ざく)』(三重県鈴鹿)が頭一つ出たのではないかと思っている。
 次はこれまた反転、北海道は増毛町の『国稀』。これを造る国稀酒造はわが国の最北端の蔵、日本海の荒波が洗う中で、北海道産の米「吟風」を100%使用し、精米歩合50%で、日本酒度+5、酸度1.5という、キリリとした辛口酒に仕上げた。
 もう一つは、岩手県盛岡市が誇る菊の司酒造の大吟醸『七福神』。南部杜氏の分厚い伝統を感じさせる銘酒である。

 以上、よくも飲んだり、『鍋島』と『夏田冬蔵』が最初に無くなり、他の酒も少量しか残っていなかった。
 因みに、最初に「コロナをやっつけろ!」と乾杯したビールは、メキシコ産『コロナ・エキストラ』であった。(前回写真ご参照)


コロナをやっつける会

2020-03-18 14:52:32 | 文化(音楽、絵画、映画)



 前回投稿(3月15日)で、わが家がかかわった二つのイベントがコロナウィルスにつぶされたと書いた。特に娘のイベントは延期できない、かけがえのないイベントであったが、それだけに参加予定者(支援者)は心を惜しみ、沢山のカンパを寄せてくれた。その話を聞いて私は、「文化の灯はコロナごときでは消えない」と書いたが、今度は出演予定者たちがその心意気を示した。
 会は中止となったが、その当日14日に歌手3人とピアニストがわが家に集まり、急遽カンパを寄せてくれた方々にお礼の品として、オペラの一節の動画を贈ろうとその作成に取り組んだ。当日歌う予定であった『ドン・パスクアーレ』の中の男性二重奏である。こうして、歌を通じて出演者と観客(支援者)はますます深く結ばれていく……。
 動画の制作を終えた後は必然的(?)に飲み会へと続く。私は当日提供する予定であった酒(「国稀」、「夏田冬蔵」、「天の戸金賞受賞酒」、「阿桜純米吟醸」、「鍋島純米吟醸」など)をすべて出した。
 題して「コロナをやっつける会」と名付けた飲み会は、高邁な芸術論をも展開しながら深夜まで続いた。その様子を、大澤恒夫氏がフェイスブックで伝えているので、その中の写真2枚を借用して以下に掲げておく。

        
 
    写真はいずれも大澤恒夫氏(中央)。他もみんな見た顔だなあ~


コロナウィルスにつぶされた二つのイベント

2020-03-15 14:10:33 | 文化(音楽、絵画、映画)


 わが家はこの春、二つのイベントに取り組んでいた。私が計画した「純米酒を楽しむ会」(4月4日)と、娘が主宰するオペラ普及集団ミャゴラトーリの支援者の会(3月14日)である。前者には61名、後者には40数名の参加者が見込まれていた。これを襲ったのがコロナウィルスである。正確に言えばコロナを恐れる自粛ムードである。
 先ずは私の純米酒会について。
 本家の中国ではほとんど収まってきたようであるが、イタリアやイランを中心にまだまだ感染が広まっているので、決して軽視するつもりはないが、日本の感染者数は714人、死者21人(いずれも14日現在)で、この感染者比率は0.0006%で限りなくゼロに近い。増え方を見てもほぼピークアウトしたのではないかとみられ、私は4月4日の挙行を決めていた。加えて、政府をはじめとした自粛ムードの中にあっても、43名の人が参加の意思表示をしてきたのからだ。
 ところが一方で、「もし何かあったらどうする」とい不安の声は消えず、「どうしても4月にやらなければならない会でもなく、延期しよう」という常識論も根強い。日本にあって714人が感染したが、その中の7,8割はすでに治っているのではないか? 国やマスコミは、何故かその数は報道しないが、治癒者を差し引けば患者は2,3百人ではないか? 参加者がその人に触れる確率は、限りなくゼロに近い。
 しかしゼロではない。上記の常識論には最終的には勝てない。会は秋に延期した。
 娘の「支援者の会」はもっとひどかった。6月にオペラ公演を控えそれもにらんで設定したこの会は、この機を外すと行えない。娘は、予防対策に万全を図りながら、何としても実行すべく取り組んできたが、5日前になって、会場側から「使用禁止」の通告を受けたのだ。もはや打つ手なし、中止を余儀なくされた。参加希望者の期待を裏切っただけでなく、練習を重ねてきたミニコンサート出演予定の4人の歌手とピアニストは、その瞬間ノーギャラとなったのだ。
 結果的には、心ある参加予定者をはじめとした支援者から、かなりの額のカンパが寄せられ、娘はそれらを充てて予定したギャラをすべて払うことに決めたようだ。そのいきさつを涙ながらに報告してくれた娘の姿を見て、コロナ(それに伴う自粛ムード!)ごときで文化の灯は消えない、とつくづく思った。


悩ましい春の訪れ

2020-03-03 14:44:00 | 時局雑感


 悩ましい、と言ったのは、春にふさわしい恋の悩ましさではない。春になったら、あれもやろうこれもやろうと計画してきた様々な行事が、次々と中止になったり計画変更を余儀なくされつつある悩ましさだ。中でも、私が主宰する最大行事の「純米酒を楽しむ会」(4月4日)が、延期かどうかの判断を迫られている。
 すべては新型感染コロナ・ウィルスのせいだ。未知のウィルスであるので軽視はできないが、それにしても、マスコミも政府も騒ぎ過ぎではないか? あおりを受けた自粛ムードで何もかも中止、中止だ! 安倍政権に至っては、一方で「子供は感染しにくい」というデータを流しながら、その子供の集まる学校の「全面休校」から始めた。しかも全国一律というのだ。この科学的根拠も示さない「一律」というのが安倍晋三らしくて恐ろしい。
 14世紀、先ずヨーロッパを襲ったペストは、人間の自然破壊がペスト菌を持つ野ネズミを世に出したことから始まったと言われている。ペストは、当時のヨーロッパ人口の三分の一の死者を出した。コロナ・ウィルスが何に起因するのかまだわからない。しかし人類のあくなき自然破壊と無関係とは思えない。
 クマやイノシシなどと人間は、森と平地をすみ分けて均衡を保ってきた。ところが近時、森の伐採や温暖化などの進む中で、クマやイノシシが人間社会をうろつきまわるようになった。全ての問題は深遠なところにその原因を持つのではないか? そのような議論も対策も深められず、ただ目の前の利益だけを追求する政治を行いながら、伝染病などの現象が現れると一律的な指示で対処する。世の中は一律に自粛だ。そんな自粛の片棒を担ぎたくもないが、おそらく四月の会は延期せざるを得ないだろう。。
 今週中に判断しなければならない。悩ましい。

 そういえば今日は雛祭り…、音楽室のピアノの上にはお雛様が飾ってあり、いつもの散歩道の河津さくらは満開であった。

 

   
      
 


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