桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

ゴンタ

2011-01-17 | Weblog
何時もは、北西の窓のところにあるゴンタの写真がテレビの前にあった。
そろそろゴンタが死んで1年だと思ったらば、連れ合いが命日ですと言った。
連れ合いの休日に亡くなり、面倒を掛けなかったゴンタは偉いと話し合ったが、死んだと知らされた日のことを思い出した。
連れ合いは「死なせてしまい、ごめんなさい」と泣いた。数日前から炬燵に入り、横たわる様子は気付いたが、それを体調の悪化と見逃したと、連れ合いは悔やんでいたが、きっと連れ合いの腕の中で逝ったゴンタにも、何度も「ごめんね」と言ったのだろうと思ったらば、写真に向かって「優しい飼い主に拾われて、お前は幸せだったなあ」と、心の中で思い、もう1度、ゴンタを抱きたい思いになった。

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