桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

残念ながら

2019-01-15 | Weblog
人生、ピンチはチャンスになるし、その逆もある。ピンチになったからとて慌てる必要はないし、チャンスに浮かれてもいけない。
長く刑務所生活をした俺は、そのことを体験として知っているから、他者を見るときも同じ思いで観察したりする。
横綱稀勢の里は、今場所、進退を掛けて土俵に上がると言われたが、連敗のスタートは、もはや再起は絶望的だろう。
小さな大横綱と言われた千代の富士は、若いときに肩の脱臼癖があった。そこで千代の富士は、毎日、千の回数で腕立て伏せを行い、肩の筋肉を強化して大横綱と評されるまでになった。
稀勢の里は、どうだったろうか。
不運な大胸筋負傷の横綱昇進から苦戦が続いているが、大胸筋負傷をカバーする手段として、何をしたのだろうか。
上半身の負傷に下半身は関係ない。倒れるほどに四股を踏むことも可能だったはずだし、走ることだって出来たはずだ。もし大胸筋負傷のピンチに立ち向かって下半身強化をしていたならば、今の体たらくは有り得なかったのではなかろうか。
残念ながら稀勢の里の力士生命は終わりだろう。