桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

大仙市事件

2014-11-17 | Weblog
国民救援会が支援し、そう呼ばれる事件が秋田にある。
畠山博さんが、交際していた女性の子供を虐待し、女性に川に投げ込ませて殺したとされる事件だ。
昨日は、その守る会の結成に招かれて秋田に来た。
担当弁護士の話を聞いたが、有罪判決は証拠を無視して自白だけに頼った、どこにもある冤罪の典型だった。
スズキワゴンR車内で暴行し、頭部に裂傷を負わせたと言うのに、その車内からは被害者の子供の血痕も生体微物も見つからないのだから、どう考えても、その車で暴行が行われていたとは思えない。が、判決は、これを無視だとか。
子供のころから優秀でケンカなどをしたこともないのだろう裁判官は、頭部のケガからは驚くように出血することも知らないのだろう。頭が良いバカほど、始末の悪い存在はいない。
畠山博さんは、とても真面目で親切な人だったらしい。沖縄から来た観光客がバスの不便に困っていたのを自分の車に乗せて助け、名前を告げずに去った行為が明らかになり、「ふるさと大賞」候補になったが、畠山さんが辞退したこともあったとか。
その人間性ゆえに、すでに古里の大仙市(元の大館市)では、150名が集まって守る会が結成されているそうで、秋田市は県内2つ目の守る会だ。
この事件は母親による虐待と犯行であることが明白だ。この女性が子供に行った、何度あった虐待報告を行政が無視し、母親による川への投げ込み殺害を理解し誤った警察が、「何者かの差し金だ!!」と思い込んだ過ちから、畠山さんが疑われて嘘の自白に追い込まれた。アナーザーストーリがハッキリとした冤罪だ。
ゆえに、必ず勝利すると確信した。
畠山さんを有罪とした裁判官全員を、ワゴンRに乗せて、被害者子供と同じ傷を負わせみたいなぁ。
裁判は証拠で裁かなくはダメだよなぁ。
畠山博さんのご両親が挨拶したときは、俺の親も、こうだったのだろうなぁ、と思わされて胸が詰まった。秋田には、まだ布川事件の再審が決まる前に来たが、今回は支援される立場から支援する立場に変わって来たことに感慨もあった。
泣かされる仲間のために、もっと俺に出来ることをやらなくちゃあ。

解散・総選挙

2014-11-17 | Weblog
公明党が党首の顔写真と地区候補議員の並んだポスターを貼り出したのは、あれは何ヵ月前だろうか。
何だろうと思ったが、にわかに沸き上がった解散風で、その意味が判った。
これだったんだね。さすがに与党だ。
自民党や政府は、それらしき解散の理由を語るが、真意は1つしかない。間もなくアベノミックスが破綻し、株高だけに支えられた日本経済は、かなり深刻な打撃を受ける。その前に総選挙を行って最小限の議席減とし、安倍政権を維持して強行政治を行うと言うのだろう。
この時点で解散・総選挙になろうとは思わなかったが、あのポスターを貼り出した時点で公明党には判っていたということだ。
この仕掛けが、果たして安倍の目論見通りの結果となるか、大逆転を期待したいが、眼開き千人、メクラ万人、そこにメクラマスコミが加わる日本だからなぁ。