桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

前川彰司さん

2011-11-30 | Weblog
開始決定を知らせる弁護士さんと、 長く支援している救援会の金子さんと一緒に、前川さんの入院する北陸病院へ行った。
前川さんは刑務所生活で精神を痛めてしまい、統合失調症になっている。それらでの措置入院なのだが、最高裁で刑が確定して以来になるので、病院に行くのはワクワクする思いだった。広大な国立病院敷地に入ると職員が立ち並び、弁護士さんの車を誘導してくれた。体育館での会見と言うことで行ったらば、約50人くらいの報道陣が、既に準備をして待っていた。
会いに行った弁護士さんと一緒に体育館に入って来た前川さんと目が会うと、彼は笑った。それを見ているうちに、最高裁が確定して別れた日のことを思い出して涙が湧いて来てしまい、彼と握手したときは、もうダメだった。
彼の月日に自分の月日に重なってしまい、嬉しさが涙になってしまった。
会見の最後に俺も話したが、狂った検察の抵抗を許さないようにしたいものだ。別れるとき、前川さんは、あの最高裁で刑が確定したときと同じように俺に抱き付いて来た。ホッとした喜びが彼の身体から伝わり、本当に嬉しかった。

泣けた

2011-11-30 | Weblog
開始決定を知り、みんなで万歳をした後、弁護団や前川さんの父親が出て来て、裁判所前で記者会見になった。
その前に、何人かに勝利を知らせていたとき、グーっと喜びが沸き上がって来て涙が出て来た。
勝つのはいいな!
自分のときとは、また違う喜びだ。
今回の決定に対するマスコミの対応は、なんか今までと違う気がする。勝っての騒ぎの他に、勝って当たり前の感じと検察に対する厳しい眼、批判が加わっていることだ。
これからだ、これからこそ、検察が罪を問われる時代になる。
前川さんの入院する病院に来て、今、記者会見の始まるのを待っている。