桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

福井女子中学生殺人事件

2011-11-17 | Weblog
夏前にも再審請求の判断が下されると言われていた福井女子中学生殺人事件だが、やっと、この30日に決まった。
昨夜、弁護団から知らされ、今日の新聞でも読んだが、長く待たされた家族の思いには、それが自分のことのように感じて胸が熱くなった。
もちろん、その決定が再審開始であることは疑わない。検察は、ここでも科学的証拠を無視した独自の論で有罪を語っているが、本当にどうにもならない組織だ。暴力団員が自分の刑の軽減を画策して語った虚言が始まりで、それに乗って作り上げた冤罪であることは、総ての証拠を見れば判るだろうに、検察には、それも判らない。
二転三転、四転五転する前川さんの犯行を聞いた、血塗れの前川さんを見たとする連中の供述。スカイラインで発見されたとする血痕に関する嘘など、前川さんを犯人とする証拠は、一切存在しない。
俺も同日は金沢へ行って、その決定を見守る。そして、笠間検事総長が「冤罪を作らない」などとして公表した声明が、国民を欺くためのものだったことを語るつもりでいる。