桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

どうかしている!

2011-03-18 | Weblog
プロ野球の開幕を楽しみにしていたが、今度の大地震で予定通りには行かないだろうと思っていた。ところが、セ・リーグは予定通りに開幕、しかもナイトゲームだと言う。
信じられない!
読売の誰かが「戦後も選手の要望で試合をした」とか言ったが、全く状況が違う。
戦争は、選手も含めた全国民が被災者だった。試合をする選手も、それを見る観客も被災者ならば、試合をすることも許されようが、今は違う。
この大災害では、試合を行う選手も観客も被災者ではない。更に、満足に暖房もない施設で避難している人たちがいる現実を前にして、そして交通機関さえも電力危機で間引き運転をしている現実を前にして、大きな電力を使うナイトゲームを行うなんて、道義的な痛みを感じないだろうか。試合をして心が痛まないのだろうか。
野球は、確かに仕事だが、大災害の復興に必要な仕事ではない。人を楽しませる娯楽は、どんなときにも必要だが、それは今ではない。
今、何をなすべきか、プロ野球人であれ、忘れてはなるまい。