次回作の出演者の発表会(?)があり、ひな壇に並んだ俳優たちの映像を見た。大物やら中物の彼らの表情はいたって穏やか。NHKの大河、と言うと多くの俳優が集まり出演するのが当たり前になっているがどうして? 視聴者に顔と名前を覚えてもらう絶好のチャンスなので小物俳優が出たがるのは分かる。でも、既に名の知れた人々もここぞとばかりに出ているように感じられる。脚本担当は三谷幸喜さん。彼は以前にも新撰組? だったかで高視聴率をマークしているそうなので制作側としては何としてでも書いて欲しい脚本家なのだろう。三谷さんも”あまちゃん”で数字を稼いだクドカンにしろ、NHKカラーになんて染まって欲しくはないと思うのに案外制作側に立っている。三谷さんの悪ふざけも最初は面白いと思えたが、最近はうざいと感じる事も多い。元々大河ドラマはつまらない、と認識しているので見ないがその活躍にも期待していない。堺雅人さん、長澤まさみさん、大泉洋さんなどキャストに新鮮味も感じられず面白くなるとは思えないし・・・・。どーでもいい話しですが。
地味な作品ながら素敵な映像。場面展開も早く、面白い。主な出演者の高良健吾さんと尾野真千子さんも交わるのかな、と思わせながら交わる場面はない。高良さんも尾野さんも役割分担をしっかりと務めていてスキがない。だからと言って片意地を張ったような疲れるものではなく、自然な雰囲気がとてもいい。他にもこの映画では重要な役割の認知症のお婆さん(喜多道枝さんとおっしゃるのかな? 今回初めて見た女優だけれど、セリフがとてもはっきりしていて素晴らしかった)や尾野さんのママ友役、池脇千鶴さん。この人がこれまた凄く良い。前回の呉美保監督作品(そこのみにて光り輝く)でもイイ演技をしていたが今回はそれ以上。この人、こんなに上手かったんだと驚かされた。テレビにはあまり出ないから目立たないが彼女は良い。若手女優は数多いけれど、なかなかこんな人はいない。次の作品にも多いなる期待を持ってしまう。呉監督の次回作、早くも楽しみにしていまーす。
是枝監督作品は前回の”そして父になる”を見過ごしたが他は殆どを観ている。そして今回の作品は思っていたとおりでなかなか良かった。4姉妹がそれぞれの個性を発揮して面白かったし男関係もそれぞれで楽しめた。姉妹とは言っても個性があり似ているようでまるで他人。長女と末の妹が似通っているのも面白みがあって楽しめた。末っ子のすず役の広瀬すずさんは天真爛漫風でいながら、父と母、継母、姉たちとの関係に悩む難しい役。容姿に恵まれているところを差し引いても上手く演じていた。是枝さんは適した人しか使わないのだな、と改めて思った。まえだまえだの前田旺志郎くんも大人になったね。声がわりもしたようで。ガラガラ声の少年時代が懐かしいわぁ。綾瀬はるかさんや長澤まさみさん、夏帆さんも自然な演技が良かった。原作には続編がないのでしょうが出来ればパートⅡをお願いしたい程、穏やかな作品だった。観に行って良かった。サンキュ、是枝監督。
人を巻き込んでの自殺や無差別殺人のニュースを聞くたび、死ぬのならひとりで死になよと思っていた。今回の焼身自殺者についても最初の報道では、懸命に働いて来たのに年金が少なく生活が成り立たないと社会に反発を持っての自殺。と、伝えられていたように思う。ところが、数日が経ち状況は変わった。若い頃には様々な職に就き(確かに働いてはいたが)自由奔放な生き方をして来たらしい。その上何にそこまでのお金を使ったのか? と思うがあちこちに借金がありその返済が大変で悩んだ挙句の自殺。しかも大昔に高倉健さん主演で作られた映画・”新幹線大爆破”を真似ての事だとか。これってどうなの? 71歳の爺さんが若い時分からため込んでいた模倣企画を実行しただけの事じゃないのか。気の毒な老人、と同情している人たちも世間には多数いたようだがこのオチを聞いたらその同情心がアホらしくなるのは間違いないな。改めて、巻き添え死をした方の冥福と被害に遭われた人たちの回復を祈ります。
いかにもNHKらしいドラマ、なのだが案外引き込まれて毎週見ている。今夜は散々苦労をかけた両親にバイオリストの夢を諦めた決意を語る、やや重いテーマの回。真剣に話す息子の気持ちを受け入れる父。本当に(?)こんな父親だったのか? と疑いたくなるような素晴らしいお父さん。その後、ひと悶着はあるだろうと期待していた母もすんなりと息子の意見を尊重。ああー、こんなのってあるの? と更に疑いの目で見てしまう卑しい私。”さだまさし”さんはそれだけでブランドだけど全く好みの人ではない。だけど、このドラマはいい。どーしていいのかと考えれば昔の懐かしき日本がそこにあるから。なのかな。年老いた身には懐かしさこそ嬉しき? なのか。それはそれとして今後のドラマ展開に期待。しかし関東人にとってはこのタイトル、ピンと来ない。愚かにもちゃんぽんを食べたかどうかを聞いているのか? と最初に思った事、自分でも笑える。