静かな映画だったけれどなかなか面白かった。内容は暗めでしんどい場面もあったが、ツレのうつ役を演じていたのが堺雅人さんだったせいかさらりと流せた。そんな彼を支える妻、春さん役のみやざきあおいちゃんは相変わらず可愛らしい笑顔でそれも癒しになったのかも。少女時代の彼女はただ可愛いだけだったけれど、大人になってからはそれだけではない魅力があって良い感じ。堺さんとはかなり年齢も離れていると思われるのにそれを感じさせないところも良かった。彼が年のわりに若いのかな。制作されてからすでに3年程経っているので、出来れば続編を見たい。うつ病は簡単に治る病気ではなく、良くなったり悪くなったりを繰り返すとか。原作者のツレが今、どんな状況にあるのか。少しでも良い方向に向かっているといいな、と願う。
指を怪我した時に必要以上に血が流れ、蛭に噛まれてお尻が血まみれになったシーンには辟易したが全体的には面白い作品だった。普段は物静かだと言われる主役・平野勇気役の染谷将太くんが頑張った感満載。何気に演じていた林業従事者役の伊藤英明さんは見事。鍛えられた体だからこそ出来たのでしょう。なかなかあれを演じきれる役者はいない。荒々しいセリフと態度に最初は? と思ったが次第にそのペースに巻き込まれ、途中からは違和感なし。キャスティングには大いに悩むと評判の矢口史靖監督ならではのキャスト。しかもそれがピシャリとはまって素晴らしい出来。ヒロインの長澤まさみさんも大型バイクを難なく乗りこなしていて格好良い。チャラチャラした女の子役よりも似合っているようにも感じられた。本人はそう考えてはいないのかも知れないが今後はこちらの路線で行かれても良いのでは? 都会の暮らしと田舎暮らし。簡単に比較は出来ないが若いうちなら田舎で揉まれるのもいいんじゃない? と勝手な事を思った。健康な男子なら林業も悪くない。力仕事だから体力は半端なく必要なのだろうな。大変な仕事じゃ。
ザッケローニ監督の下、W杯前の国内最後の試合。ウッチーのゴールで辛くも逃げ切った。負けるよりはいいけれどこんな試合しててエエノン? と問いたい内容。しかしこれを誰に問いたらエエノン? とも思う。長谷部さん? 遠藤さん? 本田さん? 或いは長友さん? なんて次第。こんな試合内容ではW杯の本番では勝てっこない。ド素人でも分かる。これからの18日間で何が出来るのかは知らないけどそこそこの戦術を練って頂きたい。できれば決勝トーナメントに進んで欲しいが、難しいに違いない。せめて予選全敗だけは避けたいがこのまま行ったら・・・・。頼むよ、ザッケローニさん。選手たちの(少ないでしょうけど)良いところを引き出しつつの戦術を乞う。
相手がオーストラリアだったので、もしかしたら勝てるのでは? と思いながら昨夜は応援していた。韓国相手だとこうはいかなかったんじゃない? 男子の場合に限るのかも知れないが、サッカーの試合で韓国戦の時、やたらにあちら側が熱くなって闘志を燃やしてくるでしょう? 歴史的に日本にも問題があるせいなのだが、我々にはよく分からない。分からない事をそのままにしているのもどーかと思いながらそのままにしている。だから余計に反感をかうのかもな。それはさておき、昨夜のなでしこたちの戦い。優勝出来て何より。でも見ていて不甲斐ない気持ちにさせられたのはFWの力の無さ。あれでは強いチームとは戦えない。スピードが遅い。FWとしては致命傷だと思えるがとにかく遅い。昨日も何人かの選手が交代で出て来たが誰一人、良い選手はいないとド素人でも思った。反面、DFの面々はかなり頑張っていたと感じた。岩清水、宇津木、川村、有吉。彼女らの頑張りで得た勝利。あとひとつ気がかりなのはGK。大変なポジションなのは分かるが人材不足は否めない。W杯での勝利にも期待が高まるがどーなんだろうか。
土曜日の夜、寅さん映画を楽しみに観ている。今夜のマドンナは都はるみ。おもろくない。楽しみにしていたのにがっかり。映画がおもろくない理由はマドンナだけに限られた事ではないのかも知れない。でも、楽しめる内容ではないのだから仕方がない。暗い話しだからなのか? そんな事はない。以前、大原麗子がマドンナ役だった時も陰気な役だった。でも何故かしらおもろい部分があって引き込まれ最後まで楽しめた。都はるみは歌手としては特別な存在だったが女優ではない。だから陰気な役を上手く演じられないのだ。陽気なのは下手でも演じられる。でも陰を含んだ役はそれなりの経験がないと難しい。ここで都さんを責めてもしゃーない。今夜は寅さんを諦めるしかない。売れた歌手がそのままに演技をしようとしてもコケル場合もある。それを痛感させられた思いがした。都さんこんな事を言い放ってごめんなさい、あなたに罪はありません。