”日本映画「監督・俳優」論”を読んだ。文芸評論家の絓秀実さんがショーケンにインタビューする形式で話がすすむ。黒澤明、神代辰巳、市川崑、伊藤俊也、工藤栄一、中島貞夫、山下耕作など多くの監督と組んだショーケン。それぞれに様々な思いを持ちながらの仕事。単に観る側のこちらとは異なって制作側はそりゃあそりゃあ大変なご苦労があったわけで。でもそれは当り前。何事につき、新しいものを作り出すには苦労はつきもの。そんな事は充分承知の上での彼らの仕事。ただ、イメージと違ったのは彼が松田優作を意識していたって話。確かに”太陽にほえろ!」では新人刑事1号がマカロニことショーケン。2号がジーパン刑事の優作だった。でもタイプがタイプだけにライバル視しているなんてこちらは思ってもいなかった。世間は気にしていたかも知れないけど。で、当人も気にしてた事に逆にびっくり。ショーケンがそうだったって事はもしかして優作も? 互いに若かったしな。誰かを意識して行動するなんて無縁の人、って思い込んでいた。案外彼も普通なんだね。ただ好き嫌いはハッキリしていてそこらを言い放つあたりは心地よかった。懐かしのドラマ”前略おふくろさま”の倉本さんをビシッと斬るなんてカッコイイ。永遠の少年の印象を持っていたがそれほどの自然児でもなかった。優作の早すぎる死をどう受け止めたのだろうか。そこらを聞いて欲しかったな。まともには答えないか・・・・。で、本日は彼の21回目(?)の命日。改めて合掌。
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