リンリン・ダイアリー

ブースカがお話します。

2008年7月10日 東京物語

2008-07-10 18:01:46 | Weblog
 1953年に松竹が制作したあの、小津安二郎監督作品。出演者の殆どがすでに他界。伝説の女優といわれる”原節子さん”の消息は分からない。ご存命なのかな。それにしても艶やかで品があって素晴らしい人。時代が時代なだけに「とんでもありませんわ」を何度繰り返していた事か。嫁としての立場上、普通ならもっと不自然なセリフの言い方になってもおかしくはない。けれど、彼女はそんな事は微塵も感じさせず極自然体。その他の笠智衆さん、山村總さん、中村伸郎さんあたりのあまりにひどい役者さんに囲まれていたせいもあるのかな。杉村春子さんや東山千栄子さんはさすがに上手い! この映画は彼女らでもっていた、間違いなく。2時間20分ほどの上映時間がとても短く感じられた。作られてからすでに55年。恐ろしく長い年月を経ているのに心に訴えて来るものがあるのだから凄い作品だ。

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