スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

東京優駿&補足

2013-05-26 19:04:14 | 中央競馬
 今年もこの日がやってきました。第80回東京優駿
 サムソンズプライドも可能ならば逃げたかったでしょうが,枠順の差もあってアポロソニックがハナへ。サムソンズプライドがすぐに2番手に控えたので,ペースは緩みました。このために今日も折り合いをつけられなかったメイケイペガスターが向正面で外を上昇。途中から先頭に。これらに続いたのがペプチドアマゾンで,ここまでが先行グループ。ロゴタイプがフラムドグロワールと並んで好位の先頭。内のクラウンレガーロ,外のミヤジタイガと共にコディーノがこれをマーク。その後ろのインコースに控えたのがエピファネイア。外にはタマモホットプレイ。後方グループの先頭にヒラボクディープで,マイネルホウオウが続き,ラブリーデイとキズナが並んで追走。最初の1000mは60秒3で,ミドルペースに近いかもしれませんが,やはりスローペースでしょう。
 今日は前が止まりにくい馬場でこのペースでしたから,前にいた組のうち伏兵の2頭,アポロソニックとペプチドアマゾンがかなり粘りました。しかしそれを直線で外に出されたエピファネイアが交わして先頭に。しかしそれも一瞬だけ。さらに外を豪快に伸びたキズナが一気に抜き去り,半馬身差で優勝。エピファネイアが2着。1馬身4分の1差でアポロソニックが3着に粘り込みました。
 優勝したキズナは毎日杯,京都新聞杯と連勝中で,大レースは今日が初出走。連勝中と相手は違いましたが,末脚の鋭さは特筆もので,通用はするだろうとみていた馬。スローペースで瞬発力勝負になったのはこの馬にとってはよかったのではないかと思います。器用さには欠けるタイプという印象で,広々としたコースに適性が高いのではないでしょうか。今後もかなり活躍が見込める筈です。父は第72回優勝のディープインパクトで父仔制覇。半姉にJRA賞で1998年に最優秀3歳牝馬,2000年に最優秀4歳以上牝馬に選出されたファレノプシス
                         
 騎乗した武豊騎手は昨年のマイルチャンピオンシップ以来の大レース制覇。第65回のスペシャルウィーク,66回のアドマイヤベガ,69回のタニノギムレット,第72回のディープインパクトと制していて,8年ぶりの東京優駿5勝目。管理している佐々木晶三調教師は一昨年の宝塚記念以来の大レース制覇。日本ダービーは初勝利。

 この結論は,さらに別の観点から補足することができます。僕は第一部定理二六でいわれている必然ということばの意味に注目したのですが,そうではなく,神が物を作用に決定するという場合の,決定ということをどのように理解するべきかということに着目しても,結論は同様のものとならざるを得ないからです。「スピノザのマテリアリスム」での論考は,どちらかといえばこの観点に主眼を置いているように僕には思えます。
                         
 まず,ごく一般的に,次のことが正しいと仮定しておきます。たとえばAがBに対してある決定をなすということが真理であるなら,いい換えれば,この言明が真の命題であるとするならば,BはAによって決定されるということも真の命題でなければならないということです。マシュレは働きと作用は観点の相違に帰着すると主張したようですが,もしもそのように主張するのであるなら,その原理というのは,この一般論を基軸として派生するのだと僕は思います。ただし,前にも述べたように,僕自身は働きと作用を観点の相違に帰することには疑問を抱いています。
 そこでこの一般論からすれば,決定ということは,決定するものと決定されるものとの,ふたつの観点を共有していると理解することが可能です。第一部定理二六に関していうならば,それは物を作用に決定するものとしての神と,神によって作用に決定されるものとしての物であるということになります。そして,神が物を作用に決定するということは,真の命題であるとみなさなければならないわけですから,物が神によって作用に決定されるということも,真の命題としてみなされなければならないということになります。
 厳密にいうなら,僕はこの点に関してもある疑問を抱きます。というよりも,このことの正当性を疑わしく思います。つまりここでいわれている決定に関しては,この一般論が妥当しないのではないかという疑念を有しているのです。ただし,これについては現在の課題にとってそれを深く追求する必要性がありませんから,便宜的に無視してしまうことにします。つまり,神による物の作用への決定に関するふたつの命題を,真の命題とみなすことにします。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 長編の理由&必然の意味 | トップ | キャットクイルとパシフィカ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

中央競馬」カテゴリの最新記事