スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

サクラキャンドル&不安の排除

2016-01-10 19:09:38 | 名馬
 3日の報知オールスターカップを勝った金沢のグルームアイランドの祖母がサクラキャンドルです。
 父はサクラユタカオー。祖母がクレアーブリッジ。ふたつ上の半兄に1995年のJRA賞で最優秀4歳以上牡馬に選出されたサクラチトセオーがいます。
 2歳12月にデビューして新馬勝ち。その後は6月まで使われ続け,入着は多かったものの勝てませんでした。
 一息入れて9月に復帰するとすぐに2勝目。そのまま3歳牝馬限定で中山で行われていたクイーンステークスに出走すると8番人気の低評価を覆して重賞制覇。当然ながら3歳牝馬の三冠目だったエリザベス女王杯に出走。ここも10番人気にすぎなかったのですが見事に勝って大レース勝ち馬になりました。これが1995年11月12日。その直前の10月29日には半兄が天皇賞を制していて,短期間で兄妹による大レース制覇が達成されたことになります。暮れに2000mだった阪神牝馬特別にも出走しましたがこれは大敗。
 翌年は中山牝馬ステークスで復帰するも9着。4月までに牡馬相手のオープン特別を3戦して2着,2着,6着。まだ古馬の牝馬限定の大レースは存在しない頃で,レース選択が難しかったのです。
 4か月ほど休んで新潟記念に出走すると2着。10月に府中牝馬ステークスで重賞3勝目をあげました。
 今ならエリザベス女王杯へとなるところですが,自身が前年に勝っているように3歳限定。ということでこの勝利を最後に現役を引退しています。

 アルベルトが地獄に対する不安metusを抱くのは,アルベルトが地獄を表象しているからです。これは第二部公理三からそうでなければならないのですが,それ自体で明白であるといってもいいと思います。そこでもしもアルベルトが地獄に関する十全な認識を有するようになれば,そんなものに不安を抱く必要はないということが自動的に精神のうちに発生し,その不安は除去されるでしょう。観念を眼中に置かず,感情だけに着目すれば,受動感情が十全な認識によって排除され得ると僕がいうのはこの意味においてです。ですがこの場合にも,排除されているのは感情だけなのであり,地獄の表象像が除去されているのではありません。他面からいえばこの場合のアルベルトの精神のうちに生じている思惟現象は,地獄を表象すると不安を感じていたのが,地獄を表象しても不安を感じなくなるということなのです。したがって,たとえ十全な観念によって何らかの受動感情が除去されるという場合があるのだとしても,第四部定理一でいわれていることが成立するということを揺るがすものではありません。
                                   
 なぜそのようにいえるのかということは,この場合に十全な観念がどういう役割を果たしているのかということを探求するよりも,そもそもどうしてアルベルトは地獄に対して不安を感じるようになったのかということを考えた方が容易に分かります。アルベルトはおそらく書簡六十七でスピノザに浴びせ掛けているような罵詈雑言を,自分自身が受けることによって地獄を表象するようになり,同時にそれに対する不安を煽られてしまったのです。このことは,元々はアルベルトはプロテスタントの信者だったのであり,ローマカトリックには改宗したという点から明らかだといわなければなりません。なぜなら少なくとも改宗する前のある時点までは,アルベルトの精神の一部を,不安を感じなければならないような地獄の観念が組織していなかったことは間違いないといえるからです。つまりアルベルトが地獄に対する不安を感じるようになったのは,それまでは有していなかったある混乱した観念が,ローマカトリックとの接触によって生起したからなのです。

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