スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

天罰の対象&2022年12月の通院

2023-07-29 19:27:23 | 歌・小説
 先生が天罰といっている以上,その天罰に見合うだけの罪があるのでなければなりません。より正確にいえば,先生は自身に天罰を受けなければならない罪があると認識しているのでなければなりません。そして『こころ』のテクストには,先生の罪とみなせる事柄がいくつかあります。ところがこれらの罪は,子どもができないという罰に見合うような罪とは考えられません。そしてさらに,子どもができないということ自体を天罰とみなすには,不都合と思えるような事情があります。
                                       
 子どもができないということは,先生だけの問題なのではなくて,先生と奥さんとの間での問題です。実際に当該箇所で,子どもが欲しいという主旨のことを言っているのは先生ではなく奥さんの方なのであって,それに対して先生は天罰だから子どもはできっこないと応じているのです。すると,この部分だけを抽出すると,天罰を受けているのは先生ではなくむしろ奥さんであると解釈することができることになります。では実際に先生がそのような意味でそう応じたのかといえば,そのようなことはないのであって,あくまでも天罰は自分に与えられている,自分だけに与えられているものであって,奥さんに与えられているわけではないと解していたと考えられます。
 なぜそのように考えることができるのかというと,この天罰はKとの関係なしに考えることができないからです。ところが奥さんが何を知っているのかといえば,Kが自殺したということだけなのであって,先生とKとの間で何があったのかということを知らなかっただけでなく,Kが奥さんを好きであったということさえも知らないのです。このことは,先生自身が私に宛てた遺書の中で,Kとの関係を詳細に述べた後で,このことを妻には知らせないでくれといい,それは妻の記憶を汚したくないからだという主旨のことを理由としてあげていることから明らかです。つまり,奥さんに対して天罰だから子どもができないと先生が言っていたのだとしたら,なぜ自分が天罰を受けなければならないのかは奥さんには分からないのです。
 ここから分かるように,天罰というのはあくまでも先生だけに与えられる天罰なのであって,奥さんに与えられるような天罰ではありません。したがってその罰に見合うような罪も,先生に固有の罪なのであり,先生と奥さんに共通の罪ではないのです。

 12月26日,月曜日。内分泌科の通院でした。
 病院に到着したのは午後2時20分でした。中央検査室では6人の患者が採血を待っていました。ですのでまず採尿をしてしまい,さらに注射針の処理を済ませ,いくらかの待ち時間があった後に採血をしました。
 診察が開始になったのは午後3時20分でした。HbA1cが7.2%になっていました。ここのところ5ヶ月間は6%台で推移していましたから,7%台に入ったのはおよそ半年ぶりです。いうまでもなくこれは寒い時期に入ってきたからです。よってこのままの状態を維持していけば,まだまだ寒くなっていく季節ですから,HbA1cも上昇していくでしょう。ということで,持続効果型のインスリンであるトレシーバを注射する量路,10単位から11単位へ,具体的な量でいえば0.1㎎の注射をしていたのを0.11㎎へと増量をする措置を採りました。
 ほかに異常が検出されていたのはアルブミンです。アルブミンの下限値は4.1g/㎗ですが,この日の検査結果では3.8g/㎗で,その下限値を下回っていました。数値自体は11月と同じですから,2ヶ月連続での異常であったことになります。10月から臨時で担当していた代理の医師による診察はこれが最後で,1月からは,といっても僕の次の通院は1月ではなく2月でしたが,次の通院からは主治医による診察に戻りました。このときの主治医は,前の主治医が出張していた期間に臨時で診察をした医師でしたが,このときに臨時で診察した医師は,主治医にはなっていません。
 この日は僕が会計のための計算を終えたとき,まだ80人が会計を待っている状態でした。これはあまり見ない数です。中央検査室で採血を待っている患者が多かったように,どうもこの日は通院の患者がいつもよりも多かったようです。これはたぶん年末であったからで,翌週の月曜は1月2日で休診でしたから,その分の患者は1週前か1週後に振り分けられる筈で,その影響が出たものでしょう。
 薬局に寄って帰りました。おくすり手帳を忘れてしまいましたが,とくに問題はありませんでした。インスリンも注射針も在庫がありました。帰宅したのは午後5時20分でした。
コメント
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