第5回雲取賞。
ヒーローコールが逃げるのかと思っていましたが,トワシュトラールが逃げてヒーローコールは2番手に。3番手以下はマンダリンヒーロー,ナイトオブバンド,ウインドフレイバー,エスプリボクチャン,リアルガーの順でその後ろはタイガーチャージとグロリオサ。キャッスルバジオウは4馬身ほど離された最後尾で発馬後の正面を通過。向正面に入るところでトワシュトラールの外,半馬身差くらいにヒーローコールが続き,2馬身差でマンダリンヒーローとナイトオブバンドが併走という隊列に。最初の800mは51秒9の超スローペース。
3コーナーを回ってヒーローコールはさらにトワシュトラールとの差を詰めていきました。その後ろは外のナイトオブバンドの方が前に出て,内のマンダリンヒーローは一旦は4番手に。直線に入るとヒーローコールが後ろを確かめてから追い出され,トワシュトラールを差して先頭に。そのまま抜け出すと後続の追い上げを許さずに優勝。一旦は4番手になりましたが,直線ではヒーローコールの外に出されて伸びたマンダリンヒーローが1馬身差で2着。逃げ粘ったトワシュトラールが2馬身半差で3着。
優勝したヒーローコールは鎌倉記念以来の勝利で南関東重賞2勝目。このレースはわりと力関係がはっきりとしていましたので,大きな波乱は起こらないだろうとみていましたが,上位人気に推された2頭による決着になりました。超スローペースで前にいたという点がヒーローコールにとって有利であったこともありますし,2着馬は追い上げを開始してから真直ぐに走れないようなところもありました。まだ現時点での完成度や仕上がり具合にも差があったかもしれないので,2頭の間ではっきりとした決着がついたとは断定しない方がよいかもしれません。よほど強力な転入馬がない限り,クラシックはこの2頭が中心に回っていくこととなるでしょう。父はホッコータルマエ。フロリースカップ系サンマリノの分枝。母のふたつ上の半兄に2001年の函館2歳ステークスを勝ったサダムブルースカイ。
騎乗した船橋の森泰斗騎手は黒潮盃以来の南関東重賞51勝目。雲取賞は初勝利。管理している浦和の小久保智調教師は南関東重賞60勝目。第3回以来となる2年ぶりの雲取賞2勝目。
スピノザの哲学で真理veritasといわれるのは,真の観念idea veraあるいは同じことですが十全な観念idea adaequataの総体です。したがって,たとえばXの真の観念というのはXについての個別の真理を意味します。同様にYの真の観念はYの個別の真理を意味しまたZの真の観念はZの個別の真理を意味するという具合に個別の真理が積み重ねられ,そうして積み重ねられた個別の真理の総体が,一般的に真理といわれることになります。つまり真理は観念ideaとしてあるいは客観的有esse objectivumとしてみられるべきであって,それは思惟の様態cogitandi modiです。このことにも反論はあり得るでしょうが,その反論についても深く追求する必要はありません。
第二部定理七系の意味は,神Deusのうちにある観念はすべて十全な観念であるということです。また,第二部定理三二がいっているのは,どのような観念も神に正しく帰せられさえすれば真の観念であるということです。一方,第二部定理七系は自然Naturaのうちにあるあらゆる形相的有esse formaleの十全な観念が神のうちにはあるということをも意味するので,神のうちには十全な観念の総体があるということになります。いい換えれば神のうちには一般的な真理があるのです。これは他面からいうなら,神のうちには真理だけがあって,虚偽falsitasは存在しないということです。さらにスピノザの哲学では,十全な観念と混乱した観念idea inadaequataの関係が,真理と虚偽だけを意味するのではなく有と無という関係も同時に意味するのですから,神のうちにあるものはすべて有であり,無といわれるいかなるものも神のうちには存在しないということになります。このことはおそらく真理と虚偽の関係よりも,有と無の関係で理解する方が容易でしょう。神のうちにある観念は何らかの形相的有を観念対象ideatumとした観念であって,その形相的有というのは有であるか無であるかといえば,それ自体で明らかなように有です。よって有を観念対象とした観念は客観的有ideatumなのであって,無ではあり得ません。このときに注意するべきことがあるとしたら,十全な観念あるいは真の観念は,思惟の属性Cogitationis attributumの実在的有entia realiaであるとスピノザはいっているということだけでしょう。
こうした客観的有,実在的有としての観念が,永遠aeternumなのです。
ヒーローコールが逃げるのかと思っていましたが,トワシュトラールが逃げてヒーローコールは2番手に。3番手以下はマンダリンヒーロー,ナイトオブバンド,ウインドフレイバー,エスプリボクチャン,リアルガーの順でその後ろはタイガーチャージとグロリオサ。キャッスルバジオウは4馬身ほど離された最後尾で発馬後の正面を通過。向正面に入るところでトワシュトラールの外,半馬身差くらいにヒーローコールが続き,2馬身差でマンダリンヒーローとナイトオブバンドが併走という隊列に。最初の800mは51秒9の超スローペース。
3コーナーを回ってヒーローコールはさらにトワシュトラールとの差を詰めていきました。その後ろは外のナイトオブバンドの方が前に出て,内のマンダリンヒーローは一旦は4番手に。直線に入るとヒーローコールが後ろを確かめてから追い出され,トワシュトラールを差して先頭に。そのまま抜け出すと後続の追い上げを許さずに優勝。一旦は4番手になりましたが,直線ではヒーローコールの外に出されて伸びたマンダリンヒーローが1馬身差で2着。逃げ粘ったトワシュトラールが2馬身半差で3着。
優勝したヒーローコールは鎌倉記念以来の勝利で南関東重賞2勝目。このレースはわりと力関係がはっきりとしていましたので,大きな波乱は起こらないだろうとみていましたが,上位人気に推された2頭による決着になりました。超スローペースで前にいたという点がヒーローコールにとって有利であったこともありますし,2着馬は追い上げを開始してから真直ぐに走れないようなところもありました。まだ現時点での完成度や仕上がり具合にも差があったかもしれないので,2頭の間ではっきりとした決着がついたとは断定しない方がよいかもしれません。よほど強力な転入馬がない限り,クラシックはこの2頭が中心に回っていくこととなるでしょう。父はホッコータルマエ。フロリースカップ系サンマリノの分枝。母のふたつ上の半兄に2001年の函館2歳ステークスを勝ったサダムブルースカイ。
騎乗した船橋の森泰斗騎手は黒潮盃以来の南関東重賞51勝目。雲取賞は初勝利。管理している浦和の小久保智調教師は南関東重賞60勝目。第3回以来となる2年ぶりの雲取賞2勝目。
スピノザの哲学で真理veritasといわれるのは,真の観念idea veraあるいは同じことですが十全な観念idea adaequataの総体です。したがって,たとえばXの真の観念というのはXについての個別の真理を意味します。同様にYの真の観念はYの個別の真理を意味しまたZの真の観念はZの個別の真理を意味するという具合に個別の真理が積み重ねられ,そうして積み重ねられた個別の真理の総体が,一般的に真理といわれることになります。つまり真理は観念ideaとしてあるいは客観的有esse objectivumとしてみられるべきであって,それは思惟の様態cogitandi modiです。このことにも反論はあり得るでしょうが,その反論についても深く追求する必要はありません。
第二部定理七系の意味は,神Deusのうちにある観念はすべて十全な観念であるということです。また,第二部定理三二がいっているのは,どのような観念も神に正しく帰せられさえすれば真の観念であるということです。一方,第二部定理七系は自然Naturaのうちにあるあらゆる形相的有esse formaleの十全な観念が神のうちにはあるということをも意味するので,神のうちには十全な観念の総体があるということになります。いい換えれば神のうちには一般的な真理があるのです。これは他面からいうなら,神のうちには真理だけがあって,虚偽falsitasは存在しないということです。さらにスピノザの哲学では,十全な観念と混乱した観念idea inadaequataの関係が,真理と虚偽だけを意味するのではなく有と無という関係も同時に意味するのですから,神のうちにあるものはすべて有であり,無といわれるいかなるものも神のうちには存在しないということになります。このことはおそらく真理と虚偽の関係よりも,有と無の関係で理解する方が容易でしょう。神のうちにある観念は何らかの形相的有を観念対象ideatumとした観念であって,その形相的有というのは有であるか無であるかといえば,それ自体で明らかなように有です。よって有を観念対象とした観念は客観的有ideatumなのであって,無ではあり得ません。このときに注意するべきことがあるとしたら,十全な観念あるいは真の観念は,思惟の属性Cogitationis attributumの実在的有entia realiaであるとスピノザはいっているということだけでしょう。
こうした客観的有,実在的有としての観念が,永遠aeternumなのです。